著者
村川 大輔
出版者
日本スポーツパフォーマンス学会
雑誌
スポーツパフォーマンス研究 (ISSN:21871787)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.177-183, 2022 (Released:2022-08-05)
参考文献数
10

本研究の目的は,作戦ボードの向きの違いが選手配置の認識に与える影響を明らかにし,より効果的な戦術ミーティングの実施方法を検討することであった.大学サッカー選手15 名を対象に,実際の試合場面を再現した選手配置の画像を用いて,再認段階の選手配置が事前に呈示される視聴段階の選手配置と同じであるかどうかを回答する同異判断課題を実施した.選手配置の画像は,縦向きと横向きの2 条件で呈示し,同異判断の決定時間と正答率について条件間で比較を行った.分析の結果,正答率に関しては,条件間で有意な差は認められなかった一方で,決定時間に関しては,縦向き条件の決定時間が横向き条件と比較して有意に早いことが示された.この結果は,サッカー選手にとって,縦向きに呈示された選手配置の認識が容易であることを示す.以上より,戦術ミーティングを行う場合には,作戦ボードを縦向きに使用することの有効性が示唆された.本研究の知見は,指導現場へ直接応用できるという点で重要な意味を持つといえる.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (7 users, 8 posts, 40 favorites)

出典:https://t.co/wquce4ngsT
サッカーにおける効果的な戦術ミーティングの実施に向けた 作戦ボードの使用方法に関する提言 https://t.co/DqGrq7ZPet
興味深い研究。 極論、フットサルやバスケでは、タイムアウトやミーティングで横方向から眺めている選手は理解度が下がる可能性があるという事か... スポーツパフォーマンス研究,サッカーにおける効果的な戦術ミーティングの実施に向けた 作戦ボードの使用方法に関する提言https://t.co/DqGrq7ZPet

収集済み URL リスト