著者
中井 誠一
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.9-14, 2011 (Released:2011-05-07)
参考文献数
24
被引用文献数
1

熱中症は古くは坑内労働などの労働場面と軍隊で発生していた.熱中症予防に関する歴史を辿ってみた.最近では,熱中症を暑熱障害の総称として用いているが,明治以前は暑熱による病気は霍乱,中暑,暍病,暍死などの語が用いられた.1950 年代以降は,炭坑等で多発するため,熱中症が用いられている.日光照射がある屋外の労働や軍隊では日射病が用いられた. 1926~1940 年代の坑内では気温 34℃を上限としているが,1970 年以降のグラウンドで観測した温度では,乾球温度 33.5℃,湿球温度 24.0℃,WBGT 27.6℃であり,坑内温度と大差がない.また,対応策も 1937 年には 0.2~0.3%の食塩水を勧めており,経験的に塩分補給は常識的とされていた.労働衛生においは,作業環境管理,作業管理,健康管理,衛生教育による対策が職場においては行われている.日常生活においても熱中症予防のための保健教育の必要性を指摘した.

言及状況

外部データベース (DOI)

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当然あった。 まぁ「日射病」と総まとめで言ってた位だから室内で バテる何て甘えだ!とか、運動中は水分取ると 余計疲れるだのと、そういう知識だったっぽいが。o○ また、ある意味外気の気温もクーラーの室外機やら コンクリやアスファルトは今よりは少ない(熱中症という名称が そういえば一般化したのはイツだ?)ってのも関係あるだろうか? https://www.jstage.jst ...

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https://t.co/1odNv9byWo 昔からあるけどメディアは取り上げなかった?
1890年くらいから2000年まで!110年!思ったより長い!解散! 熱中症予防対策の歴史 - https://t.co/JdFHT1K1gg
日本の熱中症予防対策史。大変興味深い。1925年の段階で、炭鉱等の暑熱環境で働く労働者に生みそとごま塩を携帯させ塩分補給に務めていた。1937年には0.2~0.3%の食塩水が推奨され、60年代には水と塩を与える事が常識だったと。なぜスポーツ界だけ惨めに遅れを取ったのか? https://t.co/FSrmns5A4N
最初に「思いついた」のは誰か。 このリプ欄だけで「誤訳説」「赤血球が酸素運ぶ量研究説」「沢の水は危険説」が出てる。 個人的には↓の論文見て「水は良くない」が一人歩きしたっぽい気がするが…。 由来は不明で諸説あるという話 熱中症予防対策の歴史 中井 誠一 https://t.co/UIw4rOeCOR https://t.co/H90Oc3KWW7 https://t.co/ISphHB9Tzx
〜自分用〜 軍について https://t.co/7GPNsLrYuv 熱中症について https://t.co/iksEBTVnyd 旅館について https://t.co/9DgtEqUyWa
J-STAGE Articles - 熱中症予防対策の歴史 https://t.co/aGFidg3KhZ 熱中症の予防について調べたらこんな歴史が 坑道内の上限気温が34℃とか現在の外とほとんど変わらなくて草
どうやら「熱中症」という用語は1940年代からあったようですが、一般に使われだしたのはわりと最近のような気がします。熱射病はけっこう前から耳にしましたが、実際は熱中症の中の細分類のようですね。 @Takaakira @herenkera1 @codomodocomo https://t.co/NoykXensD5
熱中症って最近できた言葉でなくて、1950年代には炭鉱などの陽の当たらない坑内で多発した暑熱の病の意味で使われてて、日射病はそれが陽の当たる屋外で起きた病気で使われてたのね。 J-STAGE Articles - 熱中症予防対策の歴史 https://t.co/YtEWAybxoc
熱中症予防対策の歴史 https://t.co/WJidHR94hq 「昔は熱中症なんてなかった」なんて言う人がいるそうだけど、明治以前では「霍乱,中暑,暍病,暍死」という言葉が使われ、50年代から熱中症という言葉は使われていたのだそうだ
熱中症予防対策の歴史 https://t.co/5oSQoMW1XL
https://t.co/qnZu5Mh6kP 軽くググッたらこんな論文が出てきた

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