著者
森田 健太郎 森田 晶子
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.13-24, 2007-03-31 (Released:2016-09-10)
参考文献数
100

サケ科魚類の生活史には、川で一生を過ごす残留型と海へ回遊する降海型の二型がある。本稿では、イワナを中心に生活史二型と個体群過程について解説し、サケ科魚類に見られる生活史二型の普遍的特長について論じた。個体群内に見られる生活史二型は、川での成長条件に依存した条件戦略であり、川で十分に成長できなかった場合に降海型になると考えられる。降海型は海洋で大きな成長を得るが、生存率は河川にいる残留型の方が高い。河川は資源が限られているため、海洋よりも密度依存的な死亡や成長が強く作用する。大型化した降海型が中心に産卵する場合、稚魚の密度が高いため川での成長条件が悪く、遺伝的要因だけではなく表現型可塑性によっても降海型になりやすいと考えられた。このようなフィードバックはサケ科魚類の個体群維持や回遊行動が進化する上で重要な役割を果たすと考えられた。

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※北海道では、また世界的にはイワナの仲間も海に降るのが一般的ですが、日本特に本州は分布域の南限に近いこともあり、川の上流部で一生を過ごすものが多くを占めます。 参考資料:イワナ(サケ科魚類)の生活史二型と個体群過程(pdf) https://t.co/24mAC3aRsn
https://t.co/oKzjkFOHrU 残留型のサケと戦略として似てるのでは

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