著者
山尾 僚 深野 祐也
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.93-98, 2019 (Released:2019-08-08)
参考文献数
21
被引用文献数
1

つる性の植物の地上部は、他の植物に巻きつくために垂直・水平方向に大きく展開し、様々な種類の植物と接触する。つる植物にとってどの植物に巻きつくかは、その後の生長を左右する極めて重要な決定である。つる植物の特徴的な旋回運動や巻きつき反応に関する研究はダーウィン以来多くなされているものの、つる植物のホスト選択における識別能力についてはこれまでほとんど研究されていなかった。近年われわれは、つる植物のなかでも巻きひげのもつ識別能として、自己識別能力(自株と同種の他株を見分ける能力)と同種識別能力(同種と他種を見分ける能力)のふたつに注目し、検証を行った。本稿では、これまでの巻きひげの応答研究について概説しつつ、著者等が明らかにしてきた巻きひげのホスト選択に関する研究を紹介する

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無料で読める生態学・分類学関連の学術誌を紹介してくれているとてもありがたいページ。https://t.co/JI0DNjp360 朝いちの妄想は「プランツドールにつる科・他の何かに巻きつく、 つるを付着させる、 鈎や棘で引っかかりながらよじ登るドールがいたら?」でした。https://t.co/6YzGXF2Gkv https://t.co/3cY2DubusQ
巻きひげにおける自他・自種識別能力。山尾・深野 2019(日本語論文、オープンアクセス) https://t.co/FtB2IAgTOT つる植物の巻きひげが自個体と他個体、自種と他種を識別できるという能力に関するこれまでの研究について、著者の方々ご自身の研究を中心に概説しておられます。

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