著者
後藤 崇志 田口 真奈
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.17-23, 2018 (Released:2018-07-02)

近年、インターネット上で学びを進めることが可能な大規模公開オンライン講義(MOOC)と呼ばれる形態の講義が広まっている。本研究では受講者の社会経済的背景と内発的動機づけ・外発的動機づけの高さとの関連を検討した。研究1では1つのコースの受講者1,633名から得られた質問紙データを分析し、国民1人あたりの国内総生産(GDP)が低い国からの受講者は外発的動機づけが高い傾向にあることが示された。研究2では、研究1で扱ったコースを含めた7つのコースのデータについてメタ分析的手法を用いて検討を行った。その結果、国民1人あたりの国内総生産(GDP)が低い国からの受講者は内発的動機づけが低く、外発的動機づけが高い傾向にあることが示された。また、ジニ係数が高く、経済格差の大きい国からの受講者は外発的動機づけが高い傾向にあることも示された。以上より、社会経済的にあまり富んでいない国からの受講者は、MOOCを通じてキャリアを向上させようとするような外発的動機づけが高い傾向にあることが示された。これらの結果を踏まえ、MOOCに期待される役割のひとつである、教育機会の格差是正の実現可能性について論じる。

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ちなみにちなみに、MOOCを受講するのは基本的に好奇心とか興味とか内発的動機づけが強めだけれど、キャリアアップのため的な外発的動機づけには居住国・地域の経済的な特徴と関連があるかも、というのも書いてみました。https://t.co/3fXHL93Wor
MOOCにおいて、国民1人あたりGDPが低い国からの受講者は内発的動機づけが低く、外発的動機づけが高い傾向。また、ジニ係数が高く、経済格差の大きい国からの受講者は外発的動機づけが高い傾向⇒学習者の社会経済的背景による大規模公開オン… https://t.co/hDu0EjBM45

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