著者
貴田岡 成憲 真宗 るり子 本良 いよ子 及川 仁元 渡辺 坦 小田島 秀夫
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.20, no.11, pp.1341-1346, 1988-11-15 (Released:2013-05-24)
参考文献数
30

WPW症候群に特発性肥大型心筋症(HCM)を合併し,ジソピラミドの投与により完全房室ブロックを生じた症例を経験した.症例は61歳の男子で,上室性期外収縮に対しジソピラミド200mg 2分服を投与したところ,9日目に完全房室ブロックによる高度の徐脈(毎分32拍)を生じた.電気生理学的検査により,James束とMahaim束の存在が強く示唆され,ブロック部位はHV問にあった.原因としてはHCMと加齢による冠状動脈硬化が考えられ,これらによるHis-Purkinje系の潜在性の伝導障害が,ジソピラミドにより顕在化したものと考えられた.WPW症候群に完全房室ブロックを併発したという報告は極めて稀である.この組み合わせにHCMや他の心筋変性疾患を合併した報告はさらに稀であるのでここに文献的考察を加えて報告する.

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房室ブロックの補充収縮波にデルタ波を伴ったことよりKent束の存在は考えにくく、His束下部と心室を結ぶMahaim束の存在が強く示唆された…

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