著者
佐藤 陽子 休石 千晶 千葉 剛 梅垣 敬三
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.268-274, 2017-12-25 (Released:2017-12-28)
参考文献数
19
被引用文献数
2

ビタミンB6はレボドパと相互作用を起こすとされているが,その具体的な摂取量は明確になっていない.そこで,レボドパとビタミンB6の相互作用に関する論文の系統的レビューにより,レボドパの薬効に影響を与える可能性が強いビタミンB6摂取量について検討した.論文は2017年8月に2つのデータベースにて検索し,11報を採択した.その結果,ビタミンB6摂取量が50mg/日以上でレボドパの薬効が減弱する可能性が高くなると考えられた.したがって,ビタミンB6欠乏がなく,かつ,レボドパとの相互作用が回避できるビタミンB6摂取量は日本人の食事摂取基準における推奨量と上限量の範囲と同等と推定された.以上より,ビタミンB6は通常食品からの摂取では特に留意する必要はなく,多量に摂取できるサプリメントや市販薬の利用に注意すべきことが示された.

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ビタミンB6は1日50mg以上の摂取でレボドパの吸収を悪化させるというデータがありました。 私が飲んだ
市販薬ではチョコラBBが50mg/dです。 “その結果,ビタミンB6摂取量が50mg/日以上でレボドパの薬効が減弱する可能性が高くなると考えられた./”J-STAGE Articles - レボドパの薬効に影響を与えるビタミンB6摂取量に関する系統的レビュー https://t.co/OccQnsno7d
チロシン→ドパ→ドパミン→ノルアドレナリン→アドレナリン ビタミン剤摂取の聞き取りは必要ですね https://t.co/nHbOdH4Gsp
ビタミンB6調べてたら遅くなったけど、食事量では相互作用に支障が無い 市販薬で勧めているビタミンB6剤は100mg含まれているから注意が必要 今の日本人は相対的にビタミン不足ですし、相互作用が出るのはパーキンソンなので、通常は気にしなくて良いです https://t.co/ZuvOSA0C4P
ビタミンB6摂取量が50mg/日以上でレボドパの薬効が減弱する可能性が高くなると考えられた. 【食品衛生学雑誌】 レボドパの薬効に影響を与えるビタミンB6摂取量に関する系統的レビュー https://t.co/C6kby35FQJ

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