- 著者
-
小林 悦子
佐藤 陽子
梅垣 敬三
千葉 剛
- 出版者
- 公益社団法人 日本食品衛生学会
- 雑誌
- 食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
- 巻号頁・発行日
- vol.59, no.2, pp.93-98, 2018-04-25 (Released:2018-04-25)
- 参考文献数
- 11
- 被引用文献数
-
3
5
海外の健康食品をインターネットで購入できる状況において,健康被害を未然に防止するには,国内だけでなく海外の被害情報を把握することが重要である.「健康食品」の安全性・有効性情報サイトでは,国内外の行政機関から発信された健康食品の注意喚起情報を収集・掲載している.今回,2010から2016年に収集した2,124件の注意喚起情報の特徴を分析した.製品の特徴として,医薬品成分混入が85%を占め,性機能改善および痩身を標榜した製品が68%を占めた.多くは買上調査や自主回収情報であったが,健康被害事例も181件含まれ,痩身および疾病治療を目的とした利用で被害が多く見られた.日本国内では,10~30代女性,痩身目的の利用,インターネットでの購入という特徴が認められた.これらの特徴を,健康被害の未然防止のための適切な情報提供に役立てる.