著者
藤井 可絵 守本 倫子 小森 学 吉浜 圭祐
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.336-343, 2017 (Released:2018-03-31)
参考文献数
14

当院にて手術加療を行った先天性後鼻孔閉鎖症19例について初回手術時期,ステント留置期間およびサイズ,再手術例についての検討を行った。初回手術年齢平均は両側閉鎖例で生後4か月,片側閉鎖例では5歳3か月と,両側閉鎖例で有意に低年齢での手術を受けていた。ステントの平均留置期間は,両側閉鎖例と片側閉鎖例での比較,および初回手術後開存した例と術後狭窄あるいは閉鎖した症例で比較した結果,有意差はなかったが,ステント径は両側閉鎖例では有意に小さいサイズを選択しており,初回手術年齢が低年齢であることと関連している。再手術した8例中7例は最終的に開存しており,成長と共に鼻腔が拡大することで手術方法やステント径も選択できる事が良好な結果につながると考えられ,症例に応じた手術計画を立てる必要があると考えられた。

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@himasoraakane 先天性後鼻孔閉鎖症に対して 手術加療を行った 19 症例の検討 https://t.co/xA4KUaHpOV > 後鼻孔開放術の手術方法として,19 例のうち 18 例は経鼻的に鋭匙などを用いて開放を行った。 > また 1 例は,経鼻的に開放することが困難だったため,経口蓋的に開放を行った。

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