著者
東 賢一
出版者
一般社団法人 室内環境学会
雑誌
室内環境 (ISSN:18820395)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.113-120, 2018 (Released:2018-08-01)
参考文献数
35
被引用文献数
2

1970年に制定された建築物衛生法の二酸化炭素の環境衛生管理基準は,1000 ppmを超えると倦怠感,頭痛,耳鳴り,息苦しさ等の症状が増加することや,疲労度が著しく上昇することに基づき定められたものである。二酸化炭素に関する近年の複数のエビデンスが,500~5000 ppmの範囲における二酸化炭素濃度の上昇と生理学的変化(血液中の二酸化炭素分圧や心拍数の上昇等)を確認している。また,1000 ppm程度の低濃度域におけるシックビルディング症候群(SBS)関連症状については,多くの疫学研究で報告されている。ヒトにおける生理学的変化は二酸化炭素によるものと考えられるが,低濃度域におけるSBS症状については,他の汚染物質との混合曝露による影響の可能性が高いと考えられる。近年,1000 ppm程度の二酸化炭素に短時間曝露した際の二酸化炭素そのものによる生産性(意思決定能力や問題解決能力等)への影響が示唆されており,このような影響は社会経済への影響が懸念されることから,慎重な対応が必要であると考えられる。建物内の二酸化炭素の室内濃度を1000 ppm以下に抑えることで,SBS症状や生産性への影響を防止できる。大気中の二酸化炭素濃度が上昇し続けているが,地球温暖化のみならず,室内の二酸化炭素濃度の維持管理のためにも大気中二酸化炭素濃度の低減に関する早急な対策が必要である。

言及状況

外部データベース (DOI)

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

Twitter (9 users, 9 posts, 18 favorites)

マスクしてると二酸化炭素濃度上がってしまうから危険… https://t.co/FBBIJrWB1m
今日の文献は「室内環境/21 巻 (2018) 2 号」から「室内環境中における二酸化炭素の吸入曝露によるヒトへの影響」。ヒトは1000 ppm程度の二酸化炭素曝露で意思決定能力や問題解決能力等に影響が出るそうです。 #CO2濃度 #室内環境 #換気 #頭痛 #腸活 #健康講座やってるよ https://t.co/6Fv95SyfZw
@melonpi_61o ご参考までですが。1つの資料です。https://t.co/RuHsm8js3a 追記ですが、二酸化炭素濃度(CO2濃度)の人体への影響   二酸化炭素は、少量であれば人体に影響は見られないが、濃度が高くなると、倦怠感、頭痛、耳鳴り等の症状を訴える者が多くなることから、また、室内の二酸化炭素濃度は全般的な
後で読む J-STAGE Articles - 室内環境中における二酸化炭素の吸入曝露によるヒトへの影響 https://t.co/l3uYBYcSyq
https://t.co/mKemWFdMBC 昨日貼り忘れたURL。寝室の二酸化炭素が多いのも不眠になった理由かも。医療部屋
室内環境中における二酸化炭素の吸入曝露によるヒトへの影響 https://t.co/2mgG6rX1sm 明日読もう

収集済み URL リスト