著者
井上 昌次郎
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.181-184, 2005 (Released:2007-10-23)
参考文献数
3
被引用文献数
2 3

ヒトや高等動物は連続運転に最も弱い臓器である大脳に頼って生きている.その大脳をうまく管理するための自律機能が睡眠である.つまり睡眠の役割とは大脳を守り,修復し,よりよく活動させることである.発育初期には大脳を創り育てる役割もある.それゆえ睡眠は活動を停止した状態ではなく,活動モードを能動的に切り換えた状態である.大脳を点検修理して保全するノンレム睡眠と大脳を活性化し目覚めさせるレム睡眠とが,その役割を相補的に分担している.睡眠調節の部位は脳幹であり,概日リズム機構(約1日周期の眠気リズムを発信する)とホメオスタシス機構(睡眠の過不足から眠りの質と量を決定する)とが協調している.睡眠はさまざまな体内外の要因に依存して多様に修飾され順応性が高い.

言及状況

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[*research] 睡眠についてのレビュー ヒトや動物はなぜ眠るのか

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『ヒトや動物はなぜ眠るのか』 https://t.co/vbrfvy1PG4 非常に面白い内容だった(エビとかの無脊椎動物の睡眠は全然分かってないらしい)
進化の過程が解明されていないだと…… https://t.co/4iPFZDWoHA
節足動物は睡眠しないのか?と検索すると、眠らないらしい。 ウミサソリは睡眠せず、甲冑魚は睡眠したデボン紀を思わず妄想 https://t.co/Idk6EXrcI7 バイオメカニズム学会誌,Vol. 29, No. 4 (2005) ヒトや動物はなぜ眠るのか 井 上 昌次郎 1 † 1 東京医科歯科大学名誉教授

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