著者
野村 泰之
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.17-22, 2010 (Released:2016-04-15)
参考文献数
38

新たな宇宙開発時代にともなって低重力環境など異重力環境への対応が必要な時代となってきた.有史以来,地球上の1G環境で過ごしてきた人類にとって,異重力環境での平衡機能は未知な部分が多い.1G環境でのヒトの平衡バランスは,入力としての3系統への情報が,中枢前庭と高次脳での制御を経て合目的に全身に出力されることで維持されている.しかし異重力環境に突入して内耳前庭への入力情報が変化すると,入出力系統の統合混乱をきたして多様な平衡障害を生じ,宇宙酔いなども生じる.そこで異重力環境への適応をいかに速やかにこなし,平衡障害や空間識失調に陥らずに身体活動のパフォーマンスを保つかが鍵となり,それはひいては地上での平衡障害疾患治療へのフィードバックへもつながることになる.ここでは地上と低重力環境における平衡機能の差異を中心に述べる.

言及状況

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三半規管の平衡感覚について、角速度、加速度について記されていて面白かった >>大きく聴覚系と平衡系に分けることができる. 聴覚系に関与するのは音の感覚器官の「 蝸牛」であり, 平衡系の末梢受容器は「 三半規管」と「 耳石器」 前庭・平衡機能と重力適応 https://t.co/V7CCaxmTPE
こういう図はわかりやすいです。「2.バランスと平衡感覚の維持機能」からも、体性感覚・視覚・前庭覚がオーバーラップしていることが、わかります。 これらが“動作“に限らず、自律神経系や循環・代謝等に影響するのも興味深いですね。 前庭・平衡機能と重力適応 https://t.co/uUDVYiCHaH https://t.co/Lzhyv94V1c
宇宙酔いっていうのもあるのか。 https://t.co/8dy4WlAcY3
前庭・平衡機能と重力適応 前庭系は平衡機能だけでなく、循環応答にも影響することが知られており、長期臥床患者など介入するにあたって必要な知識の一つ。 また前庭系は視覚、体性感覚との関連も強く、症例毎にそれぞれの感覚の重み付けを検討していくことが重要。 https://t.co/g6kQo5HuHM

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