著者
田中 由浩
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.21-26, 2017 (Released:2018-02-01)
参考文献数
34

振動は触覚において様々な感覚に関わり極めて重要な情報である.我々の触覚は,対象と皮膚との力学的相互作用により皮膚で発生した変形や振動,熱の変化に基づく.また,触覚の受容と運動の間には双方向の関係がある.したがって,触覚には皮膚の力学的特性や運動特性が大きく関与する.本稿では,これらの観点のもと,振動と触覚との関係を,皮膚特性,触知覚,運動特性から,概観したい.皮膚特性では皮膚で生じる振動の周波数特性や,指紋や皮下組織の構造と振動との関係を,触知覚では粗さの感覚と振動との関係を,運動特性では個人差や粗さ知覚における運動調整を主に紹介する.

言及状況

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前回のヒューマニエンスでやってた皮膚触覚を再現する装置の話。https://t.co/Fc4Xhf7gg5
皮膚には振動を感知する器官があるので肌で音を聞くことができるのではないかと思い読んでいる https://t.co/Bcgbt9AA8v
振動に関わる皮膚特性,触知覚,運動特性 https://t.co/G8QsXfLy1N 触覚の振動感覚においてその受容器(の中の一つ)であるパチニ小体の周波数感受性のピークと、指先の皮膚の機械的振動のピークと、指を擦った時に指紋で発生する振動のピークが一致していて振動感覚を増強しているらしい 人体すごい
主に振動の伝搬とその観測,条件によるそれの違いについて書いてある. 粗さ感の応用も最後にあって,またまた私の脳内お花畑になってます. #やすだ勉強録 https://t.co/I1Llq3etKn

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