著者
荻原 直道
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.83-88, 2019 (Released:2020-05-01)
参考文献数
40

歩行運動は,脚が地面から受ける反力を適切に作用させることによって,身体をある位置から別の位置に移動させる力学現象である.したがって,地面と直接的に接触し,環境と力のやりとりを行う足部筋骨格構造は,ヒトに特有の移動様式である直立二足歩行と密接に関係し,その生成に適応的に形づくられている.本稿では,直立二足歩行の生成に適応的と考えられているヒトの足部筋骨格構造の特徴について,生物学的に最も近縁なチンパンジーの足部との比較を通して概説する.また,近年の化石証拠から明らかになってきた,ヒトの足部構造の形態進化のプロセスについて紹介する.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

✏️ヒトと類人猿の足部の筋肉の違い ⏺️足部外在筋の比較 ヒトでは下腿三頭筋が外在筋の約60%、チンパンジーでは約40%を占めている。 ⏺️足部内在筋の比較 ヒトでは母趾球筋が小さいが、足底方形筋が発達しており、類人猿ではほぼ消滅している。https://t.co/BT3TTMtlpP

収集済み URL リスト