著者
藤井 進也
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.217-223, 2020 (Released:2021-11-01)
参考文献数
19

ヒトが音を奏で,聴き,楽しむ行為の中には,ヒトという生物の巧みさを理解するための鍵がたくさん潜んでいる.例えば熟練したプロドラマーは,巧みに身体運動を制御し,独特の時間ゆらぎ構造を持ったリズムを奏でることができる.また音を聴くヒトの脳は,音楽家が生み出した独特の時間ゆらぎ構造を巧みに知覚し,感情の豊かさや好ましさを感じることができる.近年の音楽神経科学研究では,脳の予測的符号化理論の観点から,音を聴いて喜び,身体を動かしたくなる感覚(=グルーヴ感)が生じる脳の計算原理についても理解が進んでいる.本稿では,巧みな音楽家の演奏にみられる時間のゆらぎとグルーヴについて解説し,音を奏で聴き楽しむヒトの脳の不思議さに迫る.

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