- 著者
-
内田 伸子
- 出版者
- 日本読書学会
- 雑誌
- 読書科学 (ISSN:0387284X)
- 巻号頁・発行日
- vol.58, no.3, pp.109-121, 2016-10-31 (Released:2016-12-07)
- 参考文献数
- 12
- 被引用文献数
-
1
経済協力開発機構(ECD)が15歳を対象にして3年毎に実施している国際学力比較調査(PISA調査)や文科省が小6,中3を対象に毎年実施している全国学力学習到達度調査の結果は,小中高校生が活用力(論理力や記述力)が育っていないということを明らかにしている。活用力を習得した知識を活用して応用問題を解決したり,自分の考えを相手にわかるように表現し記述する力,いわゆる結論先行の因果律を習得することが不可欠である。しかし結論先行の因果律は,時系列因果律表現をその特徴とする日本語談話に馴染んでいる子どもは自然に使えるようにはならない。そこで筆者は熊本大学附属小の先生方と結論先行の因果律を習得するための授業デザインとしてメタ認知を活用した「論理科」の開発に取り組んだ。本稿では,考える力を育むためのことばの教育として「論理科」プログラム,すなわち,日本型言語技術の教育」を提案し,論理科実践の効果測定の結果を報告する。