著者
上田 麻理 山内 勝也 永幡 幸司
出版者
公益社団法人 日本騒音制御工学会
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.418-424, 2012-12-01 (Released:2020-01-16)
参考文献数
15

街頭宣伝放送の適切な音量を示すことを目的として,視覚障害者を対象とした主観評価実験により,視覚障害者が街頭宣伝放送に求める音量を求めた。その結果,視覚障害者が広告アナウンスおよびBGMに求める音量は,環境騒音より10 dB程度低い音量であった。街頭宣伝放送を情報源として利用する視覚障害者は少なく,情報源として利用する場合も車両走行音等の安全のために利用するような聴覚情報とは異なり,最低限必要な音量に設定していることが分かった。現状の街頭宣伝放送は,視覚障害者が望む音量より15 dB以上高い音量であり,街頭宣伝放送の音量低減に向けた規制値等の検討が必要であることを示した。

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