著者
大沢 真理
出版者
社会政策学会
雑誌
社会政策 (ISSN:18831850)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.12-28, 2017-06-05 (Released:2019-08-30)
参考文献数
35
被引用文献数
1

税・社会保障の純負担などを比較ジェンダー分析し,相対的貧困という側面において日本の生活保障システムの特徴を浮き彫りにしたい。貧困は当事者にとって深刻であるだけでなく,社会の安定を損ない経済成長も阻害するなど,恵まれた層にとっても克服対象である。相対的貧困概念については欠点も指摘されているため,この指標の意義を再確認する。公的社会支出以外の官民の福祉努力の機能を推定したうえで,OECD諸国の最近の貧困率と政府の福祉努力の関連を検討する。日本では低所得層こそ租税抵抗が大きくても不思議ではないこと,負担面を国際比較すると,日本のひとり親は税・社会保障制度によって虐待されているといっても過言ではないこと,所得格差の緩和においてタックス・ミックスよりも給付が重要と指摘されるが,貧困の緩和について累進的直接税の効果を軽視するべきではないことなどが,明らかとなる。そして,本特集全体から政策的含意を導いて結びに代える。

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忘備録: 「税・社会保障の純負担を比較ジェン ダー分析すると」 引用: 日本のひとり親は税・社会保障制度によって虐待されている といっても過言ではない 5年以上前の資料なので、現在更に悪化している。 キーワード:純負担 社会政策第9巻第1号 2017年06月05日: https://t.co/vfwHmDNykA
"その理由として,再分配への(中間層の)支持が得られにくいために,再分配予算の規模が抑制されるという関連をあげた[Korpi and Palme, 1998]" "財源調達への中間層の租税抵抗を,給付の特徴と結びつけたのである" https://t.co/oxdVFrE5V2

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