著者
松本 敏治 崎原 秀樹 菊地 一文 佐藤 和之
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.263-274, 2014 (Released:2015-11-19)
参考文献数
20

本研究では、自閉症スペクトラム児(ASD)・知的障害児(ID)・定型発達児(TD)の方言使用について、国立特別支援総合研究所の研修受講者、および近畿・四国・九州の特別支援教育関係教員を対象にアンケート調査を実施した。さらに、高知市内の特別支援学校(知的障害)の教員に、担当する個別の児童生徒の土佐弁語彙と、対応する共通語語彙の使用程度の評定を求めた。また、調査1の回答者に対してASD・ID・TDへの自身の方言使用程度についてアンケート調査を行った。結果は、1)すべての調査地域でASDの方言使用はID・TDにくらべ少ないと評定された。2)高知においてASDの方言語彙使用は非ASDに比べ顕著に少なかった。3)教師による方言は私的な場面でのTDへの話しかけで多用され、学校場面でのASDおよびIDへの話しかけにおいては減少していた。これらの結果について、方言の社会的機能の側面から考察を加えた。

言及状況

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人のモノマネはめちゃくちゃ得意でとっても似ているんだけど、普段周囲で話されてる方言のマネはできないASDの人がいて、ちょっと気になって調べたら調査してる論文が出てきて、ほほう・・・ってなってる。 メモ。 https://t.co/YXEp6MbF9J https://t.co/8hbDtCNuti
報告の年代順でいうと、 日本、2011,2014,2015 https://t.co/mTlmF9GG2F https://t.co/pCDHJoayHO https://t.co/vrPjGqulAv アイスランド、2016 チュニジア、2018 ロシア、2021 どなかた、2011年以前に類似の報告があったのをご存知の方がいらっしゃましたらご教示いただければ幸甚です。
@Imi_Mizu @blackbird828 最近の子供の話し言葉に関しては、うっすら思うことがあるのだけど、話したいと思いつつ今日は超忙しいのであった……うう かわりに、本もあるけど著者の松本先生の論文が公開されてるのでおいておきます。 松本敏治 https://t.co/A2jpR9qE10 https://t.co/MyiWWtyWHq
これも古い分類では分けられてたものをASDでまとめて括ってるし >「自閉症/アスペルガー症候群/広汎性発達障害等またはその疑いあり」 「自閉症は方言を話さない」との印象は普遍的現象か ―教員による自閉症スペクトラム障害児・者の方言使用評定から― https://t.co/0iISNEQbYf
方言の話で思い出したけど「自閉症の子は方言を話さない」というのは、実際にどうなんだろう。「あるな」って気分と、実際になんか理由があってそうしてるかどうか理解できるの間は、遠い。 https://t.co/thEj8T3fft
ASDと方言の関係。書籍になっているのだけど、論文を発見したので。人間関係の細かな距離と方言みたいな話になっててすごいおもしろいし、高知方言での追試が報告されてた (高知は方言が濃厚なので)。https://t.co/rEfSm1WRQX
https://t.co/F8FhUYocGO
飛躍があるけどこれを思い出した。 https://t.co/SbZC5ffTta 「自閉症は方言を話さない」との印象は普遍的現象か ―教員による自閉症スペクトラム障害児・者の方言使用評定から― https://t.co/d11DFipeSK

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