著者
小野 文子
出版者
大学美術教育学会
雑誌
美術教育学研究 (ISSN:24332038)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.97-104, 2017 (Released:2018-03-31)
参考文献数
33

19世紀後半,日本,西洋ともに,異文化と出会うことで自らの伝統を見直し,新しい芸術表現を探究した。J. McN.ホイッスラーは,イギリスのジャポニスムにおいて,最も早い時期から日本美術への傾倒を示した画家であり,東西の美の普遍性と融合を唱えた。本稿では,ホイッスラーを出発点として,東西の芸術文化交流における,チャールズ・ラング・フリーア,アーネスト・フェノロサ,金子堅太郎の関わりに焦点を当て,その広がりについて吟味し,画家,パトロン,お雇い外国人,そして官僚が,19世紀後半から20世紀にかけてのグローバリゼーションの中で,国境を超えた美の広まりに,それぞれの立場から歴史的役割を担っていたことを明らかにした。また,東西の芸術の源流を,西欧芸術の美の規範である古代ギリシャに求め,「普遍的に広がる美」を肯定したことを示した。

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