著者
首藤 紘一 岡本 敏彦
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.670-686, 1974-09-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
95
被引用文献数
4 5

環境毒のうちでも発がん性物質ほど恐ろしいものはない.発がん性物質には天然起源のものに加えて, この半世紀の問の有機合成化学の進歩と共に産まれたものも少なくないし, 環境汚染の問題が日を追って重大になっていく昨今, 発がん性物質への理解を高めることは, 合成化学者にとっても, いろいろな意味で必要と思われる.また, ここ数年間の発がん物質の化学・生化学の進歩により, 有機化学的な理解が可能になり, 同時に, ますます有機化学の寄与が求められているのが現状である.本稿では, 化学物質による発がんについての近年の考え方と, 発がん物質の分類と反応性について, 化学的立場からまとめてみたい.

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これもけっこう前の論文 https://t.co/CHkUrzPr2v 化学発がんと有機官能基 官能という言葉が出てきますが、まじめな論文です。 二重鎖のDNAと 反応 し,グ アニン塩基 の7位 (G-7) の窒素がアルキル化 された化合物 が得 られてい る29)。次 いで活性 な位置 は グアニンのN(3)で ある。

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