著者
福田 昌史
出版者
日本行動計量学会
雑誌
行動計量学 (ISSN:03855481)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.85-94, 2017 (Released:2017-12-01)
参考文献数
26

The Yomiuri Shimbun introduced dual-frame RDD surveys of landline and cell-phone users for monthly public-opinion surveys. To improve the survey methods, this study investigated experimental dual-frame RDD surveys. The results show that cell-phone surveys are a feasible method for use in Japan, improve the coverage of telephone surveys, effectively reach young respondents, and produce data of adequate quality. The unequal weighting effects (UWEs) of the dual-frame surveys were also examined to measure increases in variance. Increases in variance due to weighting were small, and the UWE was better than in single-frame landline surveys.
著者
久保薗 愛
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.14-28, 2012-01-01

18世紀鹿児島方言を反映するロシア資料には,「テアル」「テオル」という「テ+存在動詞」形式が見られる。鹿児島方言とロシア語の対訳資料であるという資料の性質を踏まえた上で,「テアル」「テオル」の表す意味を,ゴンザが関わった日本語訳とロシア語文の両面から検討した。その結果,「テアル」は「主語が動作を受けて存在する」ことを表す形式であり,一方の「テオル」は既然態に類する「状態」を表す形式であることを述べた。また,「テオル」は,主語の有生/無生を問わず使用されていることを指摘し,この振る舞いは現代の西部日本方言の存在動詞の体系に通じるものであることについて言及した。
著者
内島豊
雑誌
日本性機能学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.15, pp.405-410, 2000
被引用文献数
3
著者
中村 樹之 今給黎 隆
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.56-59, 2018-12-15

CEDEC(コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス)は,今年で20周年となりました.これもひとえに情報処理学会・情報処理研究者の皆様にご協力いただいた賜物でございます.本報告では,これまでのCEDECを振り替えって,20年間に変化したことや,情報処理学会との関係についてまとめさせていただきました.今後もこのカンファレンスを益々発展させていきたいと思っておりますので,皆様からのなお一層のご協力をお願いできれば幸いと存じます.
著者
山根 秀介
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.68, pp.215-230, 2017-04-01 (Released:2017-06-14)
参考文献数
3

William James’s pragmatism has been criticized since it was first proposed. In particular, his claim that whether an idea is true or not must depend on the effect which it has on our experiences invites the criticism that pragmatism is a form of subjectivism and anti-realism. According to this criticism, if any idea considered as useful is true, the criteria of truth set by pragmatism depend on the time and situation, and so are only arbitrary and relative; therefore, a true idea is a figment of some human imagination which has no connection with objective reality.However, James repeatedly objected to this criticism. He claimed that his pragmatism did not make truth vague and uncertain, that one could certainly get access to reality by true ideas and that in this sense he was a realist. The purpose of this study is to show, by analyzing the theory of truth in James’s pragmatism, that he understood the agreement of our ideas with reality in a different way from other theories, and constructed a characteristic realism of his own.In James’s view, truth as the agreement of an idea with reality is realized by certain actions that the idea leads to, namely, by a process of verification that one can practically follow, and reality is a mixture of sense experiences and previous truths one has already acquired. This study considers an action performed to know reality as a kind of intuition, and explains that the truth established by the action transforms reality. Reality as inevitable not only presses one to be subject to it: one can also act on and change it. James insists that an action as intuition embodies our knowledge of reality, and also contributes to the creation of reality in the sense that it newly produces truths and adds them to reality. For James, this interaction between human beings and reality, and the constant modifications occasioned by it are the actuality of our concrete world.
著者
伊藤 君男
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.52-62, 2003 (Released:2004-02-17)
参考文献数
26

本研究の目的は,被説得者の印象志向動機が内集団成員による説得的メッセージの処理に及ぼす効果を検討するものである。実験1は,被験者は大学生79名で,説得話題に関する議論が後になされることを実験参加者に予期させるか否かによって印象志向動機を操作した。それに加えて,説得者(内集団・外集団)と論拠の質(強・弱)を操作して実験を行った。その結果,議論なし条件では内集団の説得者の説得効果のみが認められた。一方,議論あり条件では,内集団の説得者による説得効果と論拠の質による説得効果が共に認められた。実験2では,議論の予期の操作によって高められる動機(印象志向動機か正確性志向動機)が,個人によって異なるという実験1の示唆に基づき,セルフ・モニタリングの相違によって印象志向に動機づけられる被験者と正確性志向に動機づけられる被験者に分類した。被験者は大学生216名で,実験の手続きは実験1の議論あり条件と同様である。高セルフ・モニタリング群(印象志向動機)は内集団の説得者の説得効果のみが高かった。一方,低セルフ・モニタリング群(正確性志向動機)では論拠の質の主効果のみが認められた。こうした結果に基づき内集団の説得者の特殊性が議論された。
著者
今井 [カン]弌
出版者
京都文教大学
雑誌
人間学研究
巻号頁・発行日
vol.8, pp.77-90, 2007

亡き祖母の父性的精神像である霊に取り付かれた女子の変容過程と魔女の魔法によって老婆の姿に変えられた「ハウルの動く城」のヒロインであるソフィーの変容過程とを比較した。思春期危機は変容のための危機である。思春期の女子は親から守られなければならない。しかし、母親との結びつきが弱い女子は完全な女性像である老婆と出会う必要がある。彼等は老婆の守りの中で悲しみや怒りを体験し、大人の女性へと変容するのである。
著者
東条 佳奈
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.16-32, 2014-10-01

本稿では、現代語の助数詞のうち、「1世帯」の「世帯」のように、数詞と切り離して単独の名詞として用いられるものを「名詞型助数詞」と呼び、新聞より抽出した語例を先行研究と異なる観点で分類し、以下の類型があることを示す。名詞型助数詞はまず、容器となる名詞を基準に量を測る「容器型助数詞」と名詞の性質を残す「非容器型助数詞」に区分でき、後者は、前接する数の制限に関する「可付番性」の有無により「準助数詞」と「擬似助数詞」という二つの下位類にさらに分けられる。準助数詞は、数を積み上げて数えることができ、意味的にも抽象的関係を示す語が多く、従来の助数詞に準ずる存在として体系を補うものである。これに対し、擬似助数詞は、文章の中で臨時的に数詞と結びつく見かけ上の(数え上げられない)助数詞であり、具体性の高い名詞として文脈照応の機能をもつ傾向がある。可付番性の有無という分類基準は、先行研究の分類をも適切に解釈する観点となる。