著者
新屋 映子
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.33-46, 2006-10-01

「彼はかなり熱心だった。」という形容詞文に似た表現として「彼はかなりの熱心さだった。」という名詞文がある。本稿は後者のように形容詞の語幹に接尾辞「さ」が後接した派生名詞を述語とする文の性質を、形容詞文と比較しつつ考察した。「〜さ」は抽象的な程度概念であるため単独では述定機能を持たず、性状規定文の述語であるためには連体部を必須とする。述語としての「〜さ」には性状の程度を中立的に述定するものと、評価的に述定するものがある。評価的に述定する機能は「〜さ」と形容詞が共通に持つ機能であるが、「〜さ」による述定には何らかの文脈的な前提が必要であり、形容詞文の評価性が形容詞によって表わされる性状の「存在」自体に向けられているのに対し、「〜さ」を述語とする文の評価性は連体部に示される性状の「あり様」に向けられているという違いがある。連体部と「〜さ」との意味関係は多様で、連体部は「〜さ」を述語とする文に豊かな表現力を与えている。
出版者
国民文庫刊行会
巻号頁・発行日
vol.経子史部 第5巻, 1932
著者
佐倉智美著
出版者
現代書館
巻号頁・発行日
2006
著者
沖中 由美
出版者
Japan Academy of Nursing Science
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.19-29, 2006-12-20
被引用文献数
3

本研究は,身体障害をもつ高齢者が老いと身体障害をもつことについていだく自己意識を明らかにし,介護老人保健施設入所中の高齢者9名に面接を行い,比較分析した結果を記述した.<br>身体障害をもつ高齢者の自己意識は7カテゴリーに分類された.高齢者は,【身体障害や老いることについての過去の意識】をもちながら,身体障害をもつという逃れられない現実を【「蜘蛛の巣」に絡まる身体】と意識し,施設で生活する自分を【籠の鳥】と意識していた.また,【支えてくれる家族と帰れる家】があることによって不安定な自己を支え,一方では帰る家がないことで生きる意味を見出せないでいた.さらに,高齢者は過去の自分との比較で【「輝いていた」ときと「輝かない」今】と意識し,他の高齢者との比較で【先行きは不安でも今の自分は幸せなほう】と意識していた.高齢者はこうした自己意識をいだきながら自らの【生と死】について考え,生きる意味を探していた.<br>この結果から,身体障害をもつ高齢者が自己実現を目指し前向きに老いを生きるためには,ケア提供者が高齢者にできる自分を意識させ,施設内の高齢者同士の関係性を築けるようにし,高齢者が自分の居場所を確保できるように援助する必要性が示唆された.
著者
小林 正行
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.1-16, 2006-10-01

本稿は、「強調」や「例示」の意を表すとされる助詞バシについて、狂言台本における使用実態を明らかにし、その用法の変遷を考察するものである。この調査で以下の事実を明らかにした。・上接語は、名詞を直接上接するものが大半を占める。そのうち、目的格相当は全期通じて用いられ、主格相当は近世中期以降の台本で新たに多用される。デ・ニテを上接するものも近世中期以降多用される。・共起する句末表現は、疑問表現が大勢を占める。禁止表現は謡など定型的な用例に限られ、新しいバシはほぼすべて「ゴザルカ/オリャルカ」という丁寧な疑問表現と共起する。これらの事実から、用法の変遷についての考察を行い、以下の結論を得た。・本来上接語を際立たせる「強調」の働きを持っていたバシは、その代表的な用例の性質から、「例えばこのようなもの」と上接語の同類の集合を想定させる「例示」の働きとして解釈され、さらに、新たに上接語の同類の集合を仮想的に表して、「品位」を持って疑問を表す用法が近世中期以降の台本に見られるようになる。
著者
山極 和佳 門前 進
出版者
東京未来大学
雑誌
東京未来大学研究紀要 (ISSN:18825273)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.27-35, 2008

本研究の目的は,主観的経験を指標として,異なる意識状態操作によって形成される催眠の意識状態の特徴を比較検討することであった。主観的経験は,変性意識状態検査(斉藤,1981)を用いて測定した。異なる意識状態操作には,運動暗示,イメージ暗示,リラックス暗示の三つの催眠暗示と,それらとの比較のためのジェイコブソンのリラクセーション簡略版教示(門前,1995a,b)を用いた。また,統制条件として,意識状態操作を行わない覚醒の意識状態を設定した。実験の結果,意識状態間の違いは,変性意識状態検査の総点および七つの下位因子で見いだされた。また,覚醒の意識状態との間に違いがみられた下位因子の組み合わせパターンも,意識状態間では異なることが明らかとなった。これらの主観的経験の違いは,本研究で形成した三つの催眠の意識状態間における質的な違いを示唆するものであった。

4 4 4 1 OA 歓迎されぬ男

著者
正宗白鳥 著
出版者
改造社
巻号頁・発行日
1926

4 4 4 1 OA 化石学教科書

著者
横山又次郎 編
出版者
富山房
巻号頁・発行日
vol.中巻, 1895