著者
高島 千代
出版者
関西学院大学
雑誌
法と政治 (ISSN:02880709)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.1045-1086, 2001-12

Chichibu-jiken is the uprising of the farmers in debt, which happened at Chichibu District (Saitama Prefecture), the year of 1884. Almost three thousand of these farmers demanded putting off their debt of lenders, reducing taxes and three years' school closing against both local and central government. They formed an army-like organization, destroyed the houses of lenders who had taken high interests from the farmers, and then fought with the army of Meiji government. The studies for Chichibu-jiken, so far, have centered on the points related to the side of participants of the uprising. Therefore, at the present, studies for another side of Chichibu-jiken are required. In this paper, to cover the lacking, I intend to examine the acts to protect communities from the 'revolt' in Chichibu, and explain the meaning and the logic of the acts.

5 1 1 1 男装論

著者
石井達朗著
出版者
青弓社
巻号頁・発行日
1994
著者
清地 ゆき子
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.46-61, 2010-04

本稿は,日中語彙交流の視点から日本で訳語として成立した恋愛用語が,1920年代に中国語に借用されたことを明らかにすることを目的として,日中異形同義語「三角関係」と"三角恋愛"の成立及び定着過程を考察したものである。結論は次の4点てある。(1)「三角関係」は,1910年代後半に森鴎外や島村民蔵により訳語として成立した可能性が高い。(2)"三角関係"は1920年代初め,日本語借用語彙として中国人留学生らの創作作品などを介して中国語にもたらされた。(3)中国語では"三角関係"ではなく,1920年代前半に日本でも一時期使用された"三角恋愛"が定着した。(4)中国語において"三角恋愛"が定着した背景には,1920年代前半に,《婦女雑誌》を中心として,恋愛が頻繁に議論された社会状況があった。
著者
初田 香成
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.667, pp.1729-1734, 2011-09-30 (Released:2012-01-13)
被引用文献数
1

This paper aims to grasp the “markets” in postwar Tokyo in diachronic perspective. The previous studies have tended to deal “markets” as extraordinary spaces only in immediate postwar years. But this paper will try to deal them as ordinary spaces by clarification of the basis of their existence. Especially, I found the censuses about the “markets” which have not been known so much, and consider the similar commercial spaces in previous or next era such as stalls, retail markets, tenant buildings. This paper will reconsider the significances of “markets” through these works and the consideration of my former paper.
著者
原田武著
出版者
せりか書房
巻号頁・発行日
1996
著者
中俣 尚己
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.31-45, 2009-01-01

本稿は現代日本語の「と」「や」「も」という3つの名詞句並列マーカーを体系的に分析することを目的とする。並列について従来いわれてきた「全部列挙」「一部列挙」という説明は語用論的な推意に関する性質であり,本質的な性質とはいえない。本稿では統語論,意味論,語用論それぞれのレベルにおいて並列表現の記述に必要な枠組みを提供する。統語論レベルでは「と」と「も」は名詞句がすべて他の要素と結びつく「+網羅性」という性質をもつ。一方,「や」は「-網羅性」という性質をもつ。意味論レベルでは各形式は集合を作り上げる動機が異なっている。「と」は共通の属性を必要としないが,「や」は聞き手が要素に共通の属性を発見する必要があり,「も」は文脈から要素の出現が予測できなければならない。語用論レベルでは「と」は「他に何もない」という推意を生み出すが,「や」と「も」はそのような推意を生み出さない。
著者
土井 宣夫 DOI Nobuo
出版者
岩手大学教育学部
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
vol.73, pp.9-24, 2014-03-01

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震は,モーメントマグニチュード(Mw)9.0の超巨大地震であった。このため,本震直後からマグニチュード7を越える余震が頻発し,3月11日15:15には茨城県沖を震源とする最大余震(気象庁マグニチュード(Mj)7.6)が発生し,4月7日23:32には本論の研究対象であるMj7.2(Mw7.1)の余震が発生した。 本震で大災害が発生していた東北地方は,4月7日の余震で再び大きな災害が発生し,岩手県南部の奥州市と一関市で多数の家屋被害が発生した。この家屋被害で疑問とされるのは,第一に3月11日の本震で大きな被害を受けなかった地域が余震でなぜ大きな被害を受けたのか,第二に岩手県南部の家屋被害がなぜ奥州市前沢区などに集中して発生したのか,という点である。4月7日の余震における地震動の卓越周期は,木造家屋を倒壊させる1 ~ 2秒の周期ではなく,1秒以下の周期であった。この周期の地震動は,屋内の家具や置物を倒すような揺れである。それにもかかわらず,前沢区では多数の家屋被害が集中して発生したのである。 本論は,2011-2012年度の奥州市と岩手大学間の共同研究として,上記の第二の問題の解決を目指して行った調査研究の結果をまとめたものである。本研究の成果は,奥州市の今後のまちづくりに反映されることが期待されている。本調査研究は,具体的には,奥州市前沢区の構造物の被災調査から地震動の特性を明らかにすること,家屋被害が集中して発生した原因を立地する地形と地質条件から明らかにすることを目的としている。次章で,まず,奥州市前沢区の家屋被害の実態を述べる。
著者
邊 姫京
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.33-48, 2007-01-01

全国の母音の無声化生起にかかわる要因を探るため,1986〜1989年にかけて収集された音声資料「全国高校録音調査」の41府県の話者,老若608名の音声の音響分析を行なった。無声化生起と音環境,及び地域差との関係,世代差との関係について調べた。その結果,従来無声化が目立つとされる地域の無声化生起率はおよそ60%以上であること,ほとんどの府県において後続する子音の種類(破裂音,摩擦音,破擦音),無声化拍の後続拍の母音の種類(狭母音,非狭母音)により無声化生起率に有意差があることがわかった。また無声化の生起には地域差に加え,世代差があり,東北地方において特に世代差が著しいことが確認された。これらは語中の無声化について得られた結果であり,語末では地域にかかわらず全体として無声化生起率が非常に低く,一般的な無声化の生起環境でないことが明らかになった。
著者
平井 新
出版者
慶應義塾経済学会
雑誌
三田学会雑誌 (ISSN:00266760)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.159(1)-177(19), 1961-03

論説
著者
久保薗 愛
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.14-28, 2012-01-01

18世紀鹿児島方言を反映するロシア資料には,「テアル」「テオル」という「テ+存在動詞」形式が見られる。鹿児島方言とロシア語の対訳資料であるという資料の性質を踏まえた上で,「テアル」「テオル」の表す意味を,ゴンザが関わった日本語訳とロシア語文の両面から検討した。その結果,「テアル」は「主語が動作を受けて存在する」ことを表す形式であり,一方の「テオル」は既然態に類する「状態」を表す形式であることを述べた。また,「テオル」は,主語の有生/無生を問わず使用されていることを指摘し,この振る舞いは現代の西部日本方言の存在動詞の体系に通じるものであることについて言及した。