7 0 0 0 OA 漱石全集

著者
夏目漱石 著
出版者
漱石全集刊行会
巻号頁・発行日
vol.第15巻 (初期の文章及詩歌俳句), 1928
著者
清水 一
出版者
大阪経大学会
雑誌
大阪経大論集 (ISSN:04747909)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.57-70, 2013

社会科学系学部(約400学部)の偏差値と退学率・就職率をマッチングさせたデータを分析した結果、退学率や就職率は偏差値によってかなりの部分が説明されることが分かった。大学生にとって卒業できるか(退学率が低いか)、就職できるかは、大学生活の満足度を決める主要な要因であるが、偏差値はそれらの指標をかなりの程度代理する。そのため情報の入手しやすさを考慮すると、偏差値による大学選びにはかなりの合理性があると考えられる。だだし、低偏差値の学部では偏差値水準と就職率等の実績が逆転傾向にあるため、低偏差値の学部を選ぶ際には偏差値によらない大学・学部選びにも一定の合理性がある可能性が否定できない。
著者
斉藤 康秀 井上 巖 林 文夫 板垣 博
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.1035-1037, 1987-12

3才の雌猫が白い泡状物とともに雌のハリガネムシを1匹吐出した. 虫体は体長585mm, 最大体幅1.2mmで, 体表クチクラに環状帯, 腹中線, 背中線, アリオールがないこと, 口の開口がないことからGordius ogataiの近似種と思われたが, 著しく軟化していたために種の確定はできなかった. 猫は臨床的に正常で食欲もあり, 戸外で昆虫などを捕食していたことから, ほぼ成熟したハリガネムシ寄生昆虫の捕食により感染したと思われた.
著者
盛岡 頼子 佐藤 弘
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.371-378, 2009 (Released:2009-08-12)
参考文献数
12
被引用文献数
1 2

成人の虚弱者の症状について,問診表より調査を行なった。対象は筆者の外来を受診した患者のうち,「虚弱」と判断した39人(男性3人,女性36人,24歳から67歳)である。疲労感を伴う疾患を除外し,疲れやすく,通常の人では影響を受けないような外界の変化やストレスによって体調を崩しやすい人を「虚弱」とした。虚弱者の症状で,疲れやすいこと以外に最も多かったのは冷えに関する症状で6割以上に見られた。その他,肩こり,首のこり,腰痛など筋肉のこりや痛みを有するもの,食べ過ぎると調子を崩すもの,良好な睡眠が取れていないもの,頭痛,目の疲れ,めまいなど頭頸部の症状を持つものが多かった。問診表により虚弱者が多く有する症状の傾向については把握できたが,一方,主訴に関しては非常に多彩であることがわかった。これらの結果を虚弱者の診断,治療に役立てたい。

6 0 0 0 OA 骨格筋の構造

著者
齋藤 昭彦
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.49-53, 2003 (Released:2003-05-01)
参考文献数
2
被引用文献数
3 3

骨格筋の生体における機能を理解する上では,骨格筋のマクロおよびミクロ構造に関する基礎的な知識が必要である。また,それらの骨格筋を構成する各構造が生体においてどのように機能しているかに関して整理することが有用である。本稿ではまず最初に骨格筋の構造を復習したのち,骨格筋の構築学的要素がどのように筋の機能や特性を決定しているかについて述べる。
著者
田村 豊
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.375-379, 2013-07-15 (Released:2013-08-31)
参考文献数
4

The Japanese-specific eating habit of consuming raw eggs presents a risk of food poisoning. The most important health hazard associated with raw eggs is Salmonella Enteritidis (SE). This article summarizes the incidence and features of SE food poisoning, contamination factors in eggs, and countermeasures to reduce SE food poisoning from eating raw eggs in Japan.
著者
岡田 精一
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.14, pp.85-106, 1990
著者
橋爪 圭司 渡邉 恵介 藤原 亜紀 佐々岡 紀之 古家 仁
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.141-149, 2011 (Released:2011-03-11)
参考文献数
12
被引用文献数
1

髄膜が破れて髄液が漏れると低髄液圧性頭痛が発症する.代表的なものに硬膜穿刺後頭痛がある.特発性低髄液圧性頭痛(特発性脳脊髄液減少症)は頚・胸椎からの特発性漏出が原因で,造影脳MRI,RI脳槽造影,CT脊髄造影などで診断される.自験ではCT脊髄造影での硬膜外貯留が最も確実であった.むちうち症が髄液漏出であるとの意見があり(外傷性脳脊髄液減少症),RI脳槽造影における腰椎集積が漏出と診断される.われわれはRI脳槽造影とCT脊髄造影を43症例で比較したが,腰椎集積はCT脊髄造影では正常神経根鞘であった.CT脊髄造影を診断根拠とした291症例では,1症例の外傷性脳脊髄液減少症も発見できなかった.
著者
藤原 大輔 浅田 健嗣
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.97-119, 1981-04-30 (Released:2008-12-25)
参考文献数
104

その物理学における意義をさておくと,Feynman経路積分とは,数学的にはSchrodinger方程式の基本解の構成法であるとも考えられる.この小論では,そのような立場にたって,Feynman経路積分の定式化に際し,どのような困難があるかを説明し,いくつかの定式化の方法を紹介したい.
著者
八木 光晴 及川 信
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.68-72, 2008 (Released:2008-05-22)
参考文献数
38
被引用文献数
6 4

Body size is one of the most important axes to understand a large biodiversity. An amazing diversity in body mass of lives ranges over about 21 orders of magnitude, from a tiny bacteria such as Mycoplasma weighing 10-13g to a giant Sequoia tree weighing 109g. As a consequence of this variation, nearly all the structures and functions of organisms are constrained with body size, from the molecular, cellular and whole-organism levels to the ecological and evolutionary dynamics. These relationships are well described by the allometric equation. In this note, we introduce backgrounds to focus on some important correlates and consequences of body size, in particular on energy metabolism at the level of individual organism. Metabolism of an individual organism reflects the energy and material transformations that are used for both the maintenance of existing structure and the production of new biomass. Although body size is a primary determinant for metabolic rates, metabolism-body size relationships, in particular within species, i.e., the ontogenetic changes of metabolism with growth have not been well established in many species. The metabolic scaling in biology still keeps an intriguing and enduring problems.
著者
田代 学 鹿野 理子 福土 審 谷内 一彦
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.125, no.2, pp.88-96, 2005 (Released:2005-04-05)
参考文献数
49
被引用文献数
2 2

現代社会の複雑化とともに,うつ病や不安神経症,心的外傷後ストレス症候群(PTSD)といった多くの精神疾患の患者が増えている.その解決に向けた基礎的・臨床的研究が重要である.ヒトの情動メカニズムを解明するための方法論として,脳イメージングが注目されている.患者の頭部を傷つけることなく(非侵襲的に)生きた脳活動を観察できるのが大きな特長である.核磁気共鳴画像(MRI)を用いて扁桃体や海馬の形や大きさを調べる形態画像研究に加えて,生体機能を画像化する機能画像研究も精力的に行われている.機能画像では,ポジトロン断層法(PET)などを用いた脳血流や脳糖代謝の測定だけでなく,セロトニン,ドパミン,ヒスタミン神経系の伝達機能測定も行われている.研究デザインは,安静時脳画像を健常人と患者群の間で比較するものと,課題遂行中の脳の反応性を観察する研究(脳賦活試験)に分類される. うつ病では,前頭前野や帯状回における脳活動低下に加え,セロトニンやヒスタミンの神経伝達機能の低下がPETを利用した研究で明らかにされている.また海馬や扁桃体の体積減少も報告されている.ストレス障害であるPTSDでも類似した結果が報告されており,うつ病とストレス障害の関連が強いことが推測され,ストレスが様々な精神疾患の発症に関与していることも推測される.精神疾患の発症には性格傾向も強く影響しているといわれている.不安傾向や,自身の情動変化を認知しにくいアレキシサイミアなどの脳イメージング研究がすでに行われている.最近では,セロトニントランスポーターの遺伝子多型とうつ病発症率との関係や,遺伝子多型と扁桃体の反応性の関係なども調べられており,今後,遺伝子多型と脳の機能解剖学が融合される可能性がでてきた.ヒトの情動研究における今後の発展が大いに期待される.