著者
樋口 雄三 河野 貴美子 小谷 泰則 林 義貢 樋口 博信 佐藤 眞志 百瀬 真一郎
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.216-222, 2001-03-01

気功法の異なるレベルの高い気功師3名により遠隔送気を行い、約2〜4km離れたそれぞれ2名づつの受信者における静脈血中のコルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、β-エンドルフィンなどの変動を測定した。遠隔送気40分後において血漿コルチゾール及びノルアドレナリンが有意に減少し、アドレナリンも減少傾向を示した。これらのことから受信者はストレスが緩解し、リラックスし、交感神経活動水準が低下していることが考えられる。遠隔送気時においても対面時と同様な変化が認められ、遠隔送気が受信者に何らかの影響を及ぼしていることが示唆された。
著者
山下 好孝
出版者
北海道大学留学生センター = Hokkaido University International Student Center
雑誌
北海道大学留学生センター紀要
巻号頁・発行日
vol.3, pp.1-14, 1999-12

日本語の原因・理由を表す表現「から」「ので」「て」について、日本語教育の観点から考察を行う。まず「から」「ので」に関し、先行研究の成果を概観する。従来主張されてきた「主観的判断」「客観的判断」という規準を捨て、別の規準でこれらの表現を扱うべきことを主張する。次に原因・理由を表す「テ形」接続文に焦点を当てる。先行研究を概観し、問題点を抽出する。「テ形」接続文の前件と後件を形成するそれぞれの述語の特性を明らかにする。原因・理由を表す「テ形」接続文の前件には動作性の低い述語が生起すること、及び、後件には感情表現の述語が生起することを主張する。それに伴い、従来、原因・理由の「テ形」接続文とされていたもののいくつかを再検討し、順次動作のテ形文に分類することを提案する。また、この表現に関連して行ったアンケート結果を示し、議論の妥当性を裏付ける。
著者
東亜合成化学工業株式会社ポリマー事業部
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.271-272, 1989-05-20

各種毒性試験を実施し, ポリアクリル酸ナトリウムの安全性評価を行なった.ポリアクリル酸ナトリウムのマウスに対する急性経口LD_<50>値は10, 000mg/kg以上であり, きわめて低毒性の化合物と判断された.ラットの亜急性および慢性毒性試験においては, 高用量群で若干の体重増加抑制の結果も得られたが, 蓄積的毒性ならびに癌化, 前癌的変化などの特異的影響は見られなかった.以上から, ポリアクリル酸ナトリウムは, 食品添加物にも指定されているように, 非常に安全性の高い化合物といえる.また, 魚貝類に対しても通常の使用では問題もなく, 魚毒性はA類に該当している.なお, ポリアクリル酸ナトリウムを含有するアロンAは安全性の高い薬剤である上, 空中液剤散布における補助剤として噴霧粒子中の主剤のドリフト防止効果およびそれにより主剤の病害虫防除効果を向上させうることから, 農業資材としてきわめて有用であると考えられる.
著者
田中 究
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学医学部紀要 (ISSN:00756431)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.337-350, 1997-03

幻覚,特に幻聴は,通常,分裂病を中心に精神病症状の病理を典型的に現すとされているが,外傷後ストレス障害,境界性人格障害,身体化障害,あるいは解離性同一性障害をはじめとする解離性障害など,神経症圏の疾患にみられることもまれではない。シュナイダーの一級症状による鑑別では分裂病とこれらの神経症性の疾患が誤診されることがある。しかし,かれらの幻聴を観察すると知覚性が高く意味性に乏しいこと,幻聴の他者を世界内に位置づけ得ることで分裂病性の幻聴から区別することができる。こうした神経症性の幻聴は観察によれば聴覚性のフラッシュパック,想像上の友人によるもの,交代人格によるものの三種類に分類され,これらの鑑別が診断に結びつく。しかし,これには注意深い観察と面接を要する。また,幻聴を有する神経症圏内の患者には健忘,離人症,現実感喪失,同一性の混乱や変容といった解離症状が認められる。これは心的外傷,小児期の虐待の後遺障害と考えられる。幻聴はこの解離に関係しており,幻聴を持つ神経症患者においては解離症状を疑い,その背景にある心的外傷に注目することが治療の端緒になる。またこうした幻聴には薬物がほとんど無効で治療の中心は精神療法である。
著者
小泉 修
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.116-125, 2016-09-29 (Released:2016-10-17)
参考文献数
59

私は,動物界で最も単純な刺胞動物の散在神経系の構造・機能・発生を分子レベルから個体レベルにわたり総合的に研究してきた。そしてその知見を他の集中神経系(哺乳類に至る背側神経系と昆虫や軟体動物頭足類に至る腹側神経系)と比較して,神経系進化の一番底から,2つのルートを眺めて,神経系の起源と進化を考えてきた。その結果,現在,「発達程度は低いとしても,刺胞動物の散在神経系は,神経系の要素の全てを持ち合わせている」と考えている。この点は,中枢神経系に関しても同様ではないかと予想している。この総説では,散在神経系の研究より見えてきた神経系の起源と進化について議論する。
著者
伊藤 元信
出版者
The Japan Society of Logopedics and Phoniatrics
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.242-252, 1990-04-25 (Released:2010-06-22)
参考文献数
33
被引用文献数
1 1

左大脳半球のブローカ領域ないしその周辺の損傷による特異な構音と韻律の障害を, 発語失行症という.この障害は, 言語表象の操作機能の障害としての失語症とも, 発声・発語器官の麻痺や筋力低下による麻痺性 (運動障害性) 構音障害とも異なる特殊な構音障害である.この障害の本態の解明はいまだ十分とはいえないが, その出現率は低くなく, 臨床上, この障害の取り扱いは重要である.本稿では, 発語失行症の構音障害の特徴, 構音器官の動態などについてのこれまでの研究結果を概括し, 障害像を浮き彫りにするとともに, 評価・診断を中心とした臨床的アプローチについても考察を加える.最後に, 臨床場面での今後の課題について若干私見を述べる.
著者
河野 貴美子 樋口 雄三 小谷 泰則
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.210-215, 2001-03-01

それぞれ気功法の異なる気功師3名に対し、その受け手を約4kmの遠隔地に配し、気の送信および受信における両者の脳波変化を調べた。開始前安静40分の後、40分の実験時間帯の間に3回送気を行った。1回の送信時間は5分〜10分で、その時間帯は送信側の実験者が送信者に指示し、受信側は被験者も実験者も40分の開始、終了を知らされるのみである。終了後、再び安静を40分計測し、残留効果を検討した。その結果、α波振幅およびピーク周波数の時間経過に、送信者と受信者の間で近似的な変化の傾向がみられた。送信時と非送信時との間には有意な差はみられなかった。
著者
飯島 千秋
出版者
横浜商科大学
雑誌
横浜商大論集 (ISSN:02876825)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.49-105, 1988-12-10