著者
内藤 健一
出版者
石油技術協会
雑誌
石油技術協会誌 (ISSN:03709868)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.142-148, 2005 (Released:2007-06-01)
参考文献数
1

The ACG Oil Field is situated offshore Azerbaijan, about 100-140 kilometers ESE of Baku, in water depth between 150 and 450 meters.The ACG megastructure is comprised of three culminations, namely the Deep Water Gunashli, Chirag and Azeri field. On 12 December 1994, the Azeri Government awarded the Production Sharing Agreement (“PSA”) to the Azerbaijan International Operating Company (“AIOC”). AIOC consists of nine international oil companies, including ITOCHU. The ACG PSA is for a period of thirty years and will expire in December, 2024.The ACG area is estimated to contain in excess of 5 billion barrels of recoverable reserves. The first production from Chirag platform started in November 1997. The start-up of production in Central Azeri, East and West Azeri and Deep Water Gunashli will be phased in from the beginning of Q1 2005 to 2008 across 4 producing platforms, 3 in Azeri (Phase 1 and Phase 2), and 1 in Deep Water Gunashli (Phase 3).The structure of the giant ACG Oil Field is a WNW to ESE trending, steep-dipping thrusted anticline. The main ACG reservoir is composed of Pliocene large river dominated lacustrine delta sandstone named as Pereriv and Balakhany sandstones.Currently, AIOC has drilled 18 wells on the Chirag 1 platform, of which 14 are producing wells and 4 are water injection wells. The production from the Pereriv sandstone is over 140,000 b/d crude oil.Phase 1 and 2 developments have been in the execution stages since September 2001 and September 2002, respectively. Phase 3 development starts in September 2004 and the total ACG field peak production rate is expected to exceed 1 million barrels a day. One of the export routes for such production will be the Baku-Tbilisi-Ceyhan (“BTC”) pipeline that is 1,768 kilometers in length and will be completed in early 2005.
著者
五神 真 宮野 健次郎 十倉 好紀 永長 直人 宮野 健次郎 宮下 精二 鹿野田 一司 内田 慎一 内野倉 国光 花村 栄一
出版者
東京大学
雑誌
特別推進研究(COE)
巻号頁・発行日
1996

本研究の目的は、固体中の電子が、そのスピンと電荷さらに格子系の自由度を通じて互いに強い相関を保ちながら運動することによって生じる多彩な物質相に注目し、その多体量子系としての物理学と外場や光による相の制御を利用した新しいエレクトロニクスを開拓することであった。遷移金属酸化物、有機系固体、半導体など幅広い物質系を対象とし、物質開発、物性測定、レーザー分光、X線光学さらに理論を互いに連携させながら研究を推進した。その結果、従来の物性物理学研究では伝導や磁性といった低エネルギーの物性と光領域の高エネルギーの物性が同じ土俵の上で議論される機会はなかったが、この両者の融合を図ることで、独自の研究領域を世界に先駆けて創始することができた。これにより、従来の一体問題の発想では捉えられない新規の現象を次々に発見し、それをきっかけとして、強相関電子系の磁気的性質、伝導、光学応答、非線形光学応答に関する知見とそれを記述する理論研究が格段に進歩した。本研究により、高品質の遷移金属酸化物結晶作製技術の確立、テラヘルツ領域から紫外線領域にわたる超高速分光技術の確立などの技術基盤整備をメンバーの強い連携のもとで進めた。これらを用いて、光誘起金属絶縁体転移の発見、金属絶縁体転移と超伝導機構の関連、軌道量子(オービトン)の発見、超高速光制御機能の発見などの成果を上げた。これらの成果は従来の半導体エレクトロニクスを超える次世代エレクトロニクスにつながる新しい工学を拓く成果であると言える。本研究によって、この東京大学の研究チームを世界的研究拠点としてアピールすることができた。この成果を踏まえ、国際研究拠点として本研究をさらに発展させるため平成13年4月に東京大学大学院工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センターが発足した。
著者
簗瀬 英司 岡本 賢治
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

世界に先駆けて、セルロースから直接バイオエタノールを生産できる遺伝子組換え発酵細菌を開発するために、セルロース系バイオエタノール生産のキーとなる遺伝子群の解析を実施した。先ず、我が国独自の発酵細菌であるZymobacter palmaeの全ゲノムを完全解読し、そのゲノム情報に基づき作製したDNAマイクロアレイを用いてエタノール発酵時に発現する遺伝子群の挙動を詳細に解析した。その結果、高効率なエタノール生合成代謝のキー遺伝子群、糖質の細胞内取り込みに働くキー遺伝子群、およびストレスに応答遺伝子群を初めて明らかした。

1 0 0 0 Humanist. N.S

著者
American Humanist Association
巻号頁・発行日
1941
著者
山田 弘明 YAMADA Hiroaki
出版者
名古屋大学文学部
雑誌
名古屋大学文学部研究論集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.5-24, 2003-03-31 (Released:2007-12-18)
著者
Shinya MANAKA Buichi ISHIJIMA Yoshiaki MAYANAGI
出版者
The Japan Neurosurgical Society
雑誌
Neurologia medico-chirurgica (ISSN:04708105)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.589-600, 2003 (Released:2005-03-23)
参考文献数
85
被引用文献数
36 73

The risk of epileptic seizures after craniotomy is extremely important but the incidence of postoperative epilepsy varies greatly, depending on the patient's conditions such as primary diseases, severity of surgical insult, and pre-existing epilepsy. Animal studies suggest that neurosurgical insults lead to seizures by two different mechanisms: One mechanism is mediated by free radical generation and the other by impaired ion balance across the cell membrane caused by ischemia or hypoxia. Conventional antiepileptic agents such as phenytoin, phenobarbital, carbamazepine, and valproic acid are promising for the prevention of early seizures, but the effect in preventing postoperative epilepsy is still controversial. Studies on the prophylactic effect of newer antiepileptic agents in craniotomized patients were very limited. Zonisamide, an antiepileptic agent with antiepileptogenic, free radical scavenging and neuroprotective actions in experimental animals, showed promising effects against postoperative epilepsy in a randomized double blind controlled trial. Prophylactic treatment for craniotomized patients significantly prevented the development of partial seizures during the follow-up period. Most recent studies have not supported the prophylactic use of antiepileptic agents in craniotomized patients, but further studies are required.
著者
青木 里紗 大坂 圭新 面田 真孝 酒井 潤一 石川 雄一
出版者
公益社団法人 腐食防食学会
雑誌
Zairyo-to-Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.56-63, 2009 (Released:2009-09-05)
参考文献数
29
被引用文献数
1 3

水晶振動子微小天秤(QCM)を,硫黄華から発生する硫黄蒸気による銀の非常に微少な腐食質量増加を温度,相対湿度,硫黄華-銀間距離の関数として,連続的に検出する手段として適用した.すべての試験において腐食は試験時間とともに直線的に進行した.腐食速度は温度の上昇につれて大きく増加したが,相対湿度にはほとんど依存しなかった.また腐食速度は硫黄華-銀間距離の増加につれて著しく減少した.これは硫黄蒸気の銀表面への拡散が銀の硫化物形成の初期過程を支配しているためと考えられる.これらの結果から本試験を電子機器に用いる銀の屋内腐食を模擬する簡単な腐食試験として提案するに至った.硫黄華を用いる本試験の二つの特徴は,第一に温度とともに硫黄の蒸気圧が大きく増加し,広範囲の硫黄蒸気濃度環境を創成できること,第二に銀の腐食速度を硫黄華と銀との距離で制御できることである.本試験での銀の腐食速度則(直線則)が実際のフィールドでの速度則と一致すること,そして生成する主要腐食生成物Ag2Sの化学組成,形態も一致することから,本試験がH2Sを含有する多成分流動混合ガス試験に比べて扱いやすく,再現性のよい,そして使いやすい試験であることを提案する.

1 0 0 0 OA 韓柳友情論

著者
松本 肇
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.112(115)-83(144), 1984-12
著者
豊澤 英子 中野 重行 小手川 喜美子
出版者
大分医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

研究目的:本研究は、老年者の服薬コンプライアンス(遵守)に関与する要因の分析およびノンコンプライアンス患者への看護介入の効果について明らかにすることを目的とした。研究方法:通院治療中の老人患者(65歳以上)および成人患者(64歳以下)のうち、研究の目的と方法について説明し、同意を得ることができた患者を対象として面接調査を行い、服薬コンプライアンスに影響する要因を検討した。また、ノンコンプライアンス行動を示した患者の追跡調査を行うことにより、服薬コンプライアンスの改善を目的とした看護介入の有用性を明らかにした。統計解析は、X^2test、t-test、Mann-Whitney U-testおよびKruskal-Wallis testを用いた。研究結果および考察:1.調査対象者は老人101名と成人105名の計206名であった。老人は成人に比し、複数処方の実際を担当医師に報告する割合が高かった(各々 p<0.01,p<0.05)。老人は成人より服用薬剤の種類は多いが、自己評価による服薬遵守は良好であった(p<0.01)。また、飲み忘れも少なかった(p<0.001)。老年者・若年者ともに、治療期間が5年以下の者あるいは治療効果有りと判断した者では、自己申告によるコンプライアンスは良好であつた(各々p<0.05)。2.ノンコンプライアンス行動を示した患者10名を6カ月間追跡調査した結果、定期的に面接し、服薬指導および健康問題の解決に関する話し合いをもった患者では、服薬コンプライアンスが改善した。看護ケアプランに基づく看護介入が有効であることが示唆された。結語:老人は成人に比し、服薬に対する関心が高く、望ましい服薬行動を取っていた。また、両者ともに、治療期間、治療効果に関する患者の認識および薬物治療への不安が服薬コンプライアンスに影響しており、ケアプランに基づく看護介入がそれらの改善に有効であった。
著者
片岡 章勝
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.84-95, 2008-01-20 (Released:2008-03-01)
参考文献数
4

抄録はありません.
著者
Tomiya Mitsuyoshi Sakamoto Shoichi Inoue Hiroyuki YOSHINAGA Naotaka
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
Progress of theoretical physics. Supplement (ISSN:03759687)
巻号頁・発行日
no.157, pp.156-159, 2005-04-30

We numerically study quantum mechanics of one-dimensional (1D) time-independent system whose energy level statistics obeys the Gaussian orthogonal ensemble. 1D conservative systems are known to be integrable. However, at least numerically, it is also shown that we can construct the potential for the Schrodinger equation that reproduces a finite number of given energy levels of chaotic regime, e.g., the random matrix theory. In this work a potential is constructed numerically by the standard gradient method. The more energy levels of chaotic regime we take, the more complicated and finer the ripples of the potential become. Then the potential has fractal structure at high energy limit and its fractal dimension is determined to be d=1.7.
著者
隅田 英一郎 土井 伸一 飯田 仁水 山端 潔
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.137-138, 1993-03-01

自然言語処理における最も困難な問題の一つに、構造的曖昧性の解消がある。例えば、前置詞句の係り先は典型的な構造的曖昧性を引き起こす。(1)I present a paper at the conference.例文(1)の前置詞句「at the conference」は、動詞「present」、名詞「paper」の両方を修飾しうる。一般に前置詞句の係り先は構文規則による解析だけでは一意に決定することが困難である。この例では前者の方が自然であるとしてよいだろう。例文(1)の翻訳を考えてみる。二つの係り先の相違は、それぞれ「会議で論文を発表する」、「会議での論文を発表する」と異なった日本語訳になるが、やはり前者の方が尤もらしい。このように前置詞を含む文を正しく翻訳するためには前置詞句の係り先の暖味性を解消する必要がある。既に、構文的な情報、統計的な情報などを利用して複数の係り先候補から尤もらしいものに絞り込む手法が数多く提案されている。筆者らは対訳コ-パスから用例(原言語表現とその対訳の対)を抽出し、入力表現と用例との間の意味的距離をシソーラスに従って計算し、最小距離の用例に基づいて訳語選択を行なう手法(Exampl-Based Machine Tralation EBMT)を提案している。
著者
高橋 勇 阿南 貞雄
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.348-353,392, 1974
被引用文献数
1

アトピー性皮膚炎, 慢性湿疹, 急性湿疹を有する患者および健常人より皮膚生検を行い, 蛍光抗体法により IgE 結合細胞の検索を行つた.IgE 結合細胞は検索例全例において, 真皮上層, 中層にみとめられ, 細胞膜あるいは胞体内に IgE を保有し, 種々の染色像を呈した.蛍光の強さは出現する IgE 結合細胞の数に比例するが, 血清 IgE 濃度とは相関がみられなかつた.トルイジンブルー染色により, この細胞はマスト細胞であることが確認された.そこで, 切片単位面積あたりの IgE 結合細胞および全マスト細胞数を算出しその比をみると, アトピー性皮膚炎54.2%, 慢性湿疹41.2%, 急性湿疹29.6%, 健康人では18.9%となり, アトピー性皮膚炎および慢性湿疹では IgE 結合細胞の増加がみとめられた.
著者
小針 誠
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育學研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.450-461, 2000-12-30

本稿の目的は 1945年以前の東京・私立小学校が存続もしくは淘汰された要因を明らかにすることにある。本研究は私学財団法人(学校法人)内の学校間の威信を巡る力学に着目する。仮説は以下の通りである。私学財団法人の最上級学校の威信が上昇すればするほど、その附属小学校の入学者は増加し、さらにエスカレーター式に併設上級学校に進学しようとする傾向が強まる。私立中・高等教育機関の威信はチャーターリングに委ねられていた。チャーターリングとは卒業生のライフコースやそれに対する社会の承認であり、当該学校の卒業生が就職や婚姻といった社会における処遇、または、どんな学校に進学したかで決定される。私立中・高等教育機関の威信の上昇は、併設小学校の入学者の増加を齎し、さらに併設上級学校へのエスカレーター進学を制度化した。これは上級学校の併設私立小学校に対する「威信のトップ・ダウン効果」と呼ぶべき現象である。その結果、私学財団は初等教育機関と併設上級学校との間にエスカレーター進学システムを制度化し、一貫校として確立した。この一貫校の教育システムは主に子弟・子女に階級再生産の手段として高い学歴を望んだ新中間層を惹きつけた。この彼らのお陰で、戦前期には39あった私立小学校のうち、威信のある併設上級学校を有する私立小学校(19小学校)は存続し得たのであった。例えば、慶應義塾幼稚園舎、日本女子大学校附属豊明小学校、成城小学校、暁星小学校、東洋英和女学校小学部がそうである。これら存続し得た私立小学校と対比して、淘汰された私立小学校(16小学校)にほぼ共通した特徴は併設上級学校を持たない単一型の運営(13小学校)もしくは威信のない中・高等教育機関を併設していた点(3小学校)を挙げることが出来る。つまりこれらの学校は「威信のトップ・ダウン効果」を期待できない私立小学校であった。以上を踏まえると、私立小学校志向の保護者は併設上級学校にエスカレーター進学制度を利用して優先的に入学することを望んでいた。つまり、彼らが望ましいと思っていた教育戦略と存続し得た私立小学校のシステムとは合致し、それは特にエスカレーター教育制度を利用した学歴取得にあったと言えよう。