著者
堀尾 あづみ
出版者
青山学院大学
雑誌
青山フランス文学論集 (ISSN:09187952)
巻号頁・発行日
no.15, pp.1-17, 2006
著者
岡本 沙織 濱田 真輝 田鹿 安彦 川畠 弘子 岡田 芳和
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.351-355, 2014 (Released:2014-09-25)
参考文献数
12
被引用文献数
1

要旨:グリチルリチンと抑肝散併用で偽アルドステロン症を生じ,脳内出血と低カリウム性ミオパチーを合併した症例を経験したので報告する.症例は85 歳の女性.肝機能障害と認知症に対して半年以上前より両剤を併用していた.失禁と食欲低下,認知症悪化のため当院を受診し,四肢脱力と左同名半盲,CT で右後頭葉皮質下出血を認めた.血液検査ではカリウム1.6 mEq/l,レニン活性低下,心電図変化を認め,偽アルドステロン症と診断し,保存的加療を行った.入院後,血圧は高値で推移したが,カリウム値の正常化に伴い1 週間程度で安定した.甘草含有製剤である抑肝散は,偽アルドステロン症発生により薬剤抵抗性の二次性高血圧を来すことがあるため,効果を増強させ得るグリチルリチンなどの他剤との併用時には留意が必要である.また,脳内出血などの合併症を予防するために,定期的な血圧管理,電解質検査,心電図検査などが重要であると考えられた.

2 0 0 0 OA 愛国行進曲

著者
森川 幸雄[作詞]
出版者
ビクター
巻号頁・発行日
1940-12
著者
渡辺 義愛
出版者
上智大学
雑誌
ソフィア (ISSN:04896432)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.p577-593, 1989
著者
今野 喜和人
出版者
日本比較文学会
雑誌
比較文学 (ISSN:04408039)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.39-49, 1993-03-31 (Released:2017-06-17)

Qui n’éprouve d’embarras devant les trois monologues contradictoires de «Yabu no naka» («Dans le Fourré») d’Akutagawa Ryûnosuke, dans lesquels chacun des trois personnages (Tajômaru, Masago, Takehiro) s’avoue auteur de la mort de Takehiro? Beaucoup de critiques-détectives se sont efforcés de trouver le coupable, mais aucune des solutions ne se révélant absolument convaincante, on commence à lire dans ces trois récits autant de drames psychologiques indépendants, et non pas des mensonges et la vérité. Nous adoptons nous aussi cette perspective, et la figure de Masago retient notre attention. Victime d’un viol par Tajômaru, elle n’en cause pas moins (volontairement ou non) la mort des deux hommes (Tajômaru qui n’échapperait pas à la peine de mort et Takehiro qui meurt de trois manières (!)). Elle s’impose à nous comme Femme fatale, thème favori de la littérature occidentale au XIXe siècle. Akutagawa s’est certainement inspiré de Théophile Gautier (l’image de Nyssia dans «Le Roi Candaule»), mais nous voulons faire remarquer l’influence éventuelle d’O. Henry. Les figures contradictoires de Masago—chaste et voluptueuse, froide et passionnée, féminine et masculine—retracées par ces trois narrateurs peuvent être interprétées, soit comme des variantes de la Femme fatale, soit comme les visages d’une femme telle que la dépeint la déposition de sa mère, placée avant les trois monologues. C’est dans cette ambiguité que réside l’originalité de l’oeuvre, et Masago apparaît comme l’un des personnages les plus énigmatiques produits par la littérature japonaise moderne.
著者
青木 裕子 古田 徹也 大谷 弘 片山 文雄 石川 敬史 佐藤 空 野村 智清
出版者
武蔵野大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究グループは科研費受給期間中コンスタントに研究成果を発表した。主な活動を四点挙げる。第一に「常識と啓蒙研究会」を年二回開催した。第二に、2018年3月に日本イギリス哲学会第42回研究大会においてセッション「コモン・センスとコンヴェンション―18世紀英米思想における人間生活の基盤」のコーディネイトと研究報告を行った。第三に、2019年10月に武蔵野大学政治経済研究所主催のオール英語の国際シンポジウムをコーディネイトし、本研究グループと米国の研究者が研究報告を行った。第四に、2020年2月には本研究プロジェクトの最終報告として『「常識」によって新たな世界は切り拓けるか』(晃洋書房)を出版した。
著者
松村 一男
出版者
和光大学表現学部
雑誌
表現学部紀要 = The bulletin of the Faculty of Representational Studies (ISSN:13463470)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.73-93, 2015-03-20

Archaeological excavations show the importance of iron swords: During the tumulus period, the power of the great king (later emperor) expanded. Myths and archaeological findings attest to the introduction of metallurgy from the continent and subsequent production of iron weapons which resulted in 1) the unification of the country by a great king, 2) the construction of huge tumuli by the ruling class to show their prestige, and 3) the worship of the iron sword and related myths about its power. Such worship of iron swords is told about the Scythians by Herodotus. In the Arthurian legends, the sword Excalibur is the source of the power and prestige of King Arthur. The worship of the ironsword as a divinity might have spread from the Scythians to both ends of the Eurasian continent, west to the Celts and east to the Japanese.

1 0 0 0 OA 算学教授書

著者
中条澄清 訳
出版者
中川藤四郎
巻号頁・発行日
vol.巻之1(答数附), 1882
著者
石橋 順子
出版者
名古屋大学大学院国際言語文化研究科日本言語文化専攻
雑誌
言葉と文化 (ISSN:13455508)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.51-67, 2010-03

今日働く母親の子育てや少子化といった問題は大きな社会問題である。歴史を振り返れば子育てに関して、日本だけでなく世界の多くの国が「乳母」という育児法を生み出している。日本では「乳母の制度」は王朝、貴族の時代、また武士の時代では権力と富を持つ者たちのためのものだったが、時代が下がるにつれて広がりを見せ、江戸時代には「御乳母日傘」で育つことは江戸っ子の条件でもあったという。貴族や武士の時代、乳母は権力者の傍にいたため、乳母の職は、自身や一族が権力を獲得する要石ともなった。乳母の養い君あるいは君主に対する姿勢は封建的な主従関係を脱するものではなかったが、権力者の近くにいることが横暴とも見える振る舞いを許すことになったことが「枕草子」や江戸時代,俗に言われた諺「船頭、馬方、御乳の人」などで知ることができる。しかしこのような乳母の制度は今日まったく見られない。本論は日本の乳母の制度がいつまで存在し、どのように衰退していったのかを明らかにしようとする。その原因を探るため明治期以降の乳母に関する言説を取り上げその変化を見ていきたい。
著者
須永 吉信 田中 哲治 黒沢 元博 根本 俊和 笛木 隆三 小林 節雄
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.655-659, 1985-06-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
20

アスピリン喘息 (AIA) では, アスピリンなど多くの非ステ言イド性解熱鎮痛剤により呼吸困難発作が惹起される. このためAIAの発熱, 疼痛時にいかなる薬剤を投与すべきか問題となっている. 著者らは, 古来より解熱鎮痛剤として用いられている地竜 (ミミズ, Lumbricus spencer) がAIAにいかなる影響を与えるかを検討し, 以下の成績が得られた. 1) AIAに地竜エキス500mgを投与し自他覚症状とFEV1, FVCを観察したが, 喘息症状に変化は認められなかった. 2) AIAに地竜エキスを1日1,500mg連続3日間または7日間投与し喘息症状とPEFRを観察したが, 投与前後にほとんど変化は認められなかった. 3) AIA発熱時に地竜エキス500mgを投与したところ喘息症状の悪化なく解熱効果が認められた. 以上の結果より, 地竜はAIAに対し安全に使用できる解熱剤であると考えられた.
著者
内平 直志
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究 技術 計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.334-344, 2018-12-27 (Released:2020-01-31)
参考文献数
28

Innovation utilizing IoT (Internet of Things) provides various opportunities not only for large companies but also for medium- and small-sized companies. However, its realization is not easy for them. Engineering design methodology for IoT innovation is required especially for non-ICT experts. In this article, the engineering design that realizes IoT innovation is called "innovation design", and its requirements and issues are discussed with related researches. In addition, this article introduces a concrete innovation design method and describes the future research agendas.
著者
永冨,昭
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, 1965-03-20

The results of our observation on the biology of Sepedon sauteri Hendel are as follows. The adult is found along the paddy-field, ditch, pond, etc., and lays the egg-mass on the leaves of various plants growing close by the water. The larva, which has difficulty in respiration below the water and floats on the top of the water, attacks Lymnaea (Galba) ollula Gould, which is an intermediate host of the fluke, at the edge of the water. It passes three instars and kills six to sixteen snails until pupation which takes place throughout the waterside. It seems that the reproduction occurs from April to September in which a number of generations comes to pass and the hibernation is made only at the adult stage. The developmental period is shown in Table 1. It is interesting to note that the egg is parasitized by Trichogramma japonium Ash-mead which is a natural enemy of the rice stem borer, Chilo suppressalis Walker.
著者
嶺井 聡 貝沼 茂三郎 坂元 秀行 玉城 直 友利 寛文 梁 哲成 仲原 靖夫 古庄 憲浩
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.141-145, 2019 (Released:2019-12-20)
参考文献数
15

苓桂朮甘湯は茯苓,桂皮,朮,甘草の4つの生薬から構成され,陽証で気逆と水毒を伴う病態で,起立性調節障害などの自律神経の機能調節障害,特に副交感神経優位から交感神経優位な状態への調節が上手くいかない場合などに用いられる。今回,自律神経の調節障害と考えられた3症例に対し,苓桂朮甘湯が有効であったので報告する。 症例1は運動後や仕事終了前後に出現する頭痛,症例2は夕方から出現するふらつきや冷汗,症例3は仕事終了後や休日に出現する頭痛が主訴であったが,いずれの症例も交感神経優位の状態が長く続いた後に,副交感神経優位な状態に自律神経の調節障害が原因と考えられた。また3症例いずれも陰証や水毒を示唆する所見に乏しく,今回の検討から水毒の所見がなくても,陽証で気逆の所見に加え,交感神経優位から副交感神経優位な状態に自律神経の調節障害に苓桂朮甘湯が有効である可能性が考えられた。
著者
小倉 正樹 川瀬 哲明 鈴木 陽一 高坂 知節
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.122-126, 2001-04-27 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14

複合音では実際には入力信号に含まれない, 低い周波数のピッチが感じられることが知られており, このような場所情報が得られない音の知覚には特に時間情報が大きな役割を果たしていると考えられている。 ピッチの認知過程において重要な周波数の場所情報と時間情報は中枢において統合されると考えられているが, 場所情報を持たないレジデューピッチと純音の知覚との関わり合いに関しては不明な点が多い。我々は, レジデューピッチと純音の知覚との関わり合いを調べるために, missing fundamnental現象を生ずるfiltered trainをマスカーとして, ランダム化最尤適応法を用いてトーンバーストの検知閾変化を求めた。 filtered click trainによるマスキングパターンは純音やバンドノイズのそれより急峻狭小で, 音圧の上昇により幅広な裾野が広がった。 filtered click trainの高域通過遮断周波数の上昇により, マスキング効果が減少した。
著者
佐野 元昭
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.112, no.1, pp.9-14, 2017 (Released:2019-02-15)
参考文献数
16

コウジ酸は麹菌が生産する美白成分であり,多くの美白化粧品に使用されているが長らく生合成遺伝子は不明であった。麹菌ゲノム解析が終了すると,著者らはその情報を活用することにより,コウジ酸生合成遺伝子(kojA,R,T)の特定に成功した。また,コウジ酸生産阻害となる硝酸ナトリウムの取り込みを行うトランスポーターを破壊することによりコウジ酸の大量生産にも成功した。現在,コウジ酸生合成経路を特定するための解析をすすめられている。著者らが解析を行っているコウジ酸生合成経路に関する知見の一部をご紹介頂いた。
著者
西岡 健太 速水 慶太 永田 鉄郎 川村 優理子 長 志織
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
pp.250, 2016 (Released:2016-11-22)

【目的】エルゴメータ運動(以下:エルゴ運動)は,その簡便性から臨床で広く用いられている。エルゴ運動には有酸素運動能の改善に効果があるとされている。電気刺激療法は筋力向上運動として古くから用いられている。本研究の目的は,エルゴ運動に電気刺激を組み合わせることで有酸素運動による最大酸素摂取量の向上に加え,筋力も併用して向上するかを明らかにすることである。【方法】対象者は健常成人男性5名(平均年齢21.40±0.49歳)で,電気刺激を用いてエルゴ運動を行う群(以下ES群)とした。ES群は,エルゴ運動中に両下肢の大腿四頭筋とハムストリングスへ交互に電気刺激を印加させた。介入期間は1回約30分間を週3回6週間(計18回)行った。評価は,大腿直筋の筋厚測定の為に超音波を用いた。利き下肢の膝関節屈曲伸展筋力測定(60,180deg/sec)の為にBIODEXを用いた。有酸素能力向上を確認する為に,呼気ガス装置を用いて最大酸素摂取量を測定した。介入前後に測定を行い,SPSSver20を用い,対応のあるt検定を用いて運動効果を確認した。【結果】(1)筋力における筋力改善結果は,60deg/secにおいて,総仕事量(J)(改善率26.26%,P=0.001),平均パワー(W)(改善率21.45%,P=0.015),全体総仕事量(J)(改善率20.10%,P=0.001)であった。180deg/secにおいては,伸展総仕事量(J)(改善率23.04%,P=0.008),伸展平均パワー(W)(改善率22.59%,P=0.001),の項目において有意な改善が認められた。また,筋厚においては大腿部膝上10cm(改善率8.75%,P=0.009)に有意な改善が認められた。他の項目は認められなかった。(2)最大酸素摂取量最大酸素摂取量(ml/kg/min)(改善率8.26%,P=0.020)で改善が認められた。【考察】本研究結果から,限定的であるが,エルゴ運動は有酸素運動能および無酸素運動能において,改善が認められた。①膝屈伸筋力今回行ったエルゴ運動では,運動抵抗を自らの身体に作り出し,運動負荷が加わる為,BIODEXによる筋力測定においてES群では有意な筋力向上が認められたと考えられる。また,筋厚においても有意な改善が認められ,筋肥大が認められた。②最大酸素摂取量最大酸素摂取量が改善し,心肺機能向上が認められた。この理由はエルゴ運動による活動性増加により,骨格筋の酸素利用能の増加で生じる形態的および機能的変化が発生した為であると推察される。ES群は抵抗運動効果が強かった為に,運動強度が上がったと考えられる。【まとめ】エルゴ運動に電気刺激を組み合わせることで筋力増強と最大酸素摂取量の両方が改善された。このことから効率の良い運動が可能となる。今後は運動強度の設定方法の確立を考慮する必要がある。【倫理的配慮,説明と同意】本研究は国際医療福祉大学倫理委員会の承認(承認番号:13-Io-124)を得た後,対象者には事前に研究内容を説明し,書面にて同意を得たうえで実施した。なお,本研究発表を行うにあたり,ご本人に書面にて確認をし,本研究発表以外では使用しないこと,それにより不利益を被ることはないことを説明し,回答をもって同意を得たこととした。