著者
中野 美雅 益本 仁雄
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 : 日本教育情報学会学会誌 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.43-50, 1995-03-30

入学試験の手順を大きく変更することなく,コストも最小限におさえ,処理時間の短縮を図るための入試システムを開発した.市販のデータベースを使用し,必要な項目を作成し,願書より入学願書マスターを作成した.各科目の成績入力,入試成績一覧表を受験番号順,成績順にそれぞれ打ち出し,更に,併願校も判定の資料として打ち出した.合格者が決定した後,合格確認書及び,掲示用の合格者番号も拡大印刷した.これらの作業をパソコン3台,プリンタ2台で行ない,導入前の処理時間の約4分の1に短縮し,入学試験実施当日に合格発表を可能にした.更に.合格し,入学手続きをした生徒のデータは,そのまま学籍簿に使用でき,今後の生徒データ処理の時間短縮の可能性を導いた.
著者
三谷 一裕
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.235-240, 1996-08-25
被引用文献数
7
著者
橋本 健一
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲. ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.1-8, 2002-03-25
被引用文献数
3

1. モンシロチョウPieris rapae crucivora Boisduvalの沖縄県石垣島個体群(24°20′N)における蛹休眠誘起の光周反応, 幼虫期および蛹期の発育速度と発育零点, 休眠蛹の蛹期間について調べた.2. 15℃での臨界日長は約11時間10分であると推定された.しかし, 20℃では, 明期8時間・暗期16時間(以下, LD8 : 16), LD10 : 14でも, 休眠率は前者で, 21%, 後者で, 20%であり, LD12 : 12, LD14 : 10では休眠蛹は生じなかった.25℃では, LD8 : 16∿LD14 : 10の範囲では非休眠蛹のみを生じた.3. 幼虫期および蛹期の発育速度(V)と温度(T℃)との関係は, 幼虫期がV=0.0053T-0.0453(r=0.99), 蛹期がV=0.0088T-0.0747(r=0.99)の回帰直線式で示され, 幼虫期および蛹期の発育零点はともに8.5℃であった.4. 20℃・LD10 : 14で得られた休眠蛹の蛹期間は, 20℃・全暗で57.9±11.4日(平均値±標準偏差)であった.20℃・LD8 : 16で得られた休眠蛹の中には蛹期間が100日以上の個体もあったので, 休眠の深さの個体変異は大きいと思われた.5. 石垣島個体群の休眠の誘起は, 20℃で抑制される傾向にあり, 25℃では完全に抑制された.また, 休眠蛹の蛹期間は東京個体群と比べて短かった.このような特性は, 最寒月でも発育零点以上の温量が得られる同地の気候条件への適応と考えられる.
著者
岸川 禮子 長野 準 勝田 満江 宗 信夫
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.355-363, 1988
被引用文献数
18

福岡市において1972年より現在までDurhamの標準花粉検索器を用いて空中花粉調査を行っている.スギ・ヒノキ科の飛散花粉が最も多く, スギはおおよそ2月-3月, ヒノキ科は3月-4月に飛散している.花粉飛散量と飛散開始時期が毎年著しく変化する.気象条件との関係を検討した結果, 飛散量は前年度7月の月平均気温(r=0.878, p<0.001), 飛散開始日はその年度1月の月平均気温(r=-0.765, p<0.001)と最も高い相関を示した.一方, スギ・ヒノキ科花粉によるスギ花粉症新患者数(九大耳鼻科外来)とスギ・ヒノキ科花粉飛散量の年次変動はほぼ平行している(r=0.906, p<0.01).スギ・ヒノキ科花粉を一括した飛散花粉の予報はある程度可能で, 臨床家や患者にとって重要な情報となると考えられる.
著者
桑原 昭徳
出版者
山口大学
雑誌
教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13468294)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.17-31, 2007-03-25

2006年の10月初旬、6ヵ月後には定年退職をむかえる60歳のC教諭の2年国語授業を参観した。これが授業を通してのC教諭との最初の出会いとなった。学級の児童は12名なのだが、授業が始まる前に、子どもたちは教室の時計やチャイムの音を気にもしなかった。開始定刻に着席できず、学習準備もできなかった。端的に言えば、「学習規律」が指導されていない学級であり、授業なのであった。学年が始まってすでに半年が経過しているというのに、授業の指導技術の中でも最も基本的な「遅刻・私語・忘れ物」が克服されていないのであった。国語授業のなかで物語文を学習するための「学習方法」は考慮されているのだが、発問が子どもに理解されづらい。無限定の発問であるので、子どもたちが応答しようのない場合があった。結果として、会話を中心として展開され、わかりやすい物語であるにもかかわらず、子どもたちが登場人物に同化しながら、考えたことをきちんと発表することができなかったし、子ども自身が「わかった」という実感が持ちづらい授業となった。第2回目のC教諭の授業の参観は、筆者から申し出て10月20日となった。最初の授業参観から数えて、14日後のことである。この日、3時間目の音楽と4時間目の算数を参観することになった。算数は、授業の始まりから15分間をC先生が指導して、桑原と校長先生が参観した。残りの30分間の授業は、同じ教材を用いて桑原が指導して、C先生と校長先生が参観した。授業が終了した直後の10分間、校長室でC先生に助言する時間を持った。第3回目のC先生の授業の参観は、11月16日午後から開催されるB小学校の他学年の授業研究の日の4時間目に、筆者がC教諭の授業参観を希望するという形で実現した。この日の授業の始め方は、従来の子ども達とは違っていた。C教諭が「10、9、8」と声をかけると、子どもたちは一斉に「7、6、5、4」とカウントダウンの声を続けた。「3、2、1、ゼロ」で終わると、今度は一斉に「日直さん、お願いします」と言った。すると、日直の子どもが前に出て「気をつけ、れい、お願いします」と合図の声を発した。この声に合わせて、子どもたち全員が11時30分の定刻に、緊張感とともに授業を始めることがで?きたのであった。学習内容は掛け算九九の「6の段」であり、「6の段」の練習活動が展開された。学習規律の定着とともに、子どもたちの授業への参加の度合いや集中力は、約40日の中で明らかに向上した。第3回目の研究協議と私の指導講話の最後、それは同時に私の参加したB小学校における3回にわたる公式の授業研究の最後でもあったのだが、私は次のようにC先生とB小学校の先生方に呼びかけた。「どうかC先生、3月下旬の終業式まで、授業改善をしつづけてほしい。ほかの先生方はC先生を支えてあげてほしい」とお願いするとともに、「C先生が退職をされる最後の日まで、良い授業をしようとして努力され、笑顔とともにお辞めになった」という風の便りが、いつの日にか、私の耳に届くことを楽しみしていると伝えた。
著者
緒方 一喜 池田 高治 海野 登久子 BOCANEGRA Rodolfo Zeissig
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.47-57, 1992
被引用文献数
1

グアテマラにおけるマラリア対策のための残留噴霧法の改良のために, Anopheles albimanusの吸血・休息行動の観察を, 南部太平洋岸の一部落で2年半にわたって実施した。吸血活動の季節的ピークは, 雨期の始まり直後(6月)と終わり(11月)に現れる二山型であった。時刻的消長は, 日没3時間内にピークをもつ一山型であったが, 季節的には必ずしも一定しなかった。最初の観察時には屋外・屋内吸血性は相半ばしたが, 殺虫剤の散布開始によって屋外吸血性が高まった。屋内で吸血した個体は数時間内に大半は屋外に脱出し, 翌朝まで残るのは数%にしかすぎなかった。屋内平均滞留時間は, 無散布家屋で約30分, 殺虫剤散布家屋で10数分であった。しかし, 殺虫剤残渣面への忌避は顕著ではなく, とくにプロポクスルにはよく接触し, 大部分は屋内で死にいたった。昼間の休息場所の観察では, 常に多数発見できたのは小屋の屋根裏で, 人家内・屋外には少なかった。以上の知見を現行の残留噴霧法にからめて論じた。
著者
伊志嶺 朝次 Ishimine Choji
出版者
琉球大学教育学部附属教育実践研究指導センター
雑誌
琉球大学教育学部教育実践研究指導センター紀要 (ISSN:13425951)
巻号頁・発行日
no.1, pp.31-36, 1993-10

本稿は筆者が巻末に示した紀要論文などで展開した音楽療法的見地に基づく音楽教育理念について、教育実践の可能性を示唆したものである。歌唱教材として「こいのぼり」、「ぞうさん」、「とんび」の3曲を、また鑑賞教材として「ピーターと狼」をとりあげた。基本的には表現に対して鑑賞が現在の取扱いよりもつと重視されるべきとする観点から、聴取活動の場面を増やすための工夫を展開した。その観点から「こいのぼり」ではテンポを速めたり遅くしたりして風の吹き具合を連想させ、また同主短調では雨に濡れたこいのぼりとの繋がりをイメージできるだろうとした。「ぞうさん」では主としてピッチ(オクターブ)がものの大きさや重量感と関連する要素であることから、通常の歌唱のほかイメージごっことして高いオクターブでは小さい象のイメージとなり、低いオクターブでは大きい象、あるいはお父さん象などといった授業展開の可能性を示した。
著者
三好 憲一 松元 淳志 上杉 充
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.437, pp.13-18, 2001-11-13
被引用文献数
107

本報告では, OFDMにCDMAを適用したOFCDMにおける時間軸方向拡散について検討し, 計算機シミュレーションによる評価結果を報告する.OFDMとCDMAを組み合わせた従来のMC-CDMA方式では周波数方向に拡散を行うことで周波数ダイバーシチ効果を得ることができるが, 16QAM等の多値変調を使用する場合には周波数選択性フェージングの影響により符号間干渉が増大して特性が劣化する.提案方式では、拡散コード間の符号間干渉を低減することを目的として, 時間軸方向に拡散を行う構成をとる.コンピュータシミュレーションの結果, 時間軸方向に拡散を行うことで, 受信性能を向上させることが可能であることを示した.
著者
荒木 シゲル
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.14, pp.37-42, 2008-02-18

講演者がCGキャラクターアニメーション製作のスキルアップのために10年来実施してきた、パントマイム(フィジカルシアター)ワークショップについて紹介する。参加者は実際に体を動かして演技を習得することで、生き生きとしたキャラクターを生み出すスキルを習得する。The seminar introduces the Physical Theatre workshop which the speaker has been giving to Game/CG creators in last 10 years. On the workshop, participants are requested to use their body to learn acting and mime technique, for the purpose of improving the skills for creating attractive characters.
著者
前田 裕文
出版者
北海道教育大学
雑誌
情緒障害教育研究紀要 (ISSN:0287914X)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.125-128, 1986-03-15

わが国における少年非行は,昭和26年をピークとする第1の波,39年をピークとする第2の波,そして現在は第3の波である。この第3の波は,非行事実の量,質ともに最高を記録した。今日の非行には,いくつかの特色があり,本研究はそのなかの初発型非行について着目したものである。初発型非行は,今日の非行の約3分の2を占めるといわれ,その動機は単純で,内容はささいであるが,そのままにしておけば重大な犯罪につながる可能性の高い非行形態である。本研究は,昭和56年度に旭川地方でみられた少年非行( 193件)を調査し,その概略をつかんだ。さらに,そのなかから初発型非行と考えられ,資料が豊富な5人の児童から事例研究によって個人の内面にせまり,少年非行対策のひとつの手がかりを見出すことを意図し,研究をすすめた。その結果,旭川地方における非行は,中心都市である旭川市に集中し,万引・自転車盗・不良交遊など典型的な初発型非行が多く,また一過性のものであった。非行年齢は,13歳と14歳に集中し,中学生によるものが非常に多かった。非行要因はさまざまであるが,欠損家庭,共働きによる母親不在,監護教育の欠如などの家庭での問題,学業不振,児童・生徒と教師間の相互障害状況などの学校での問題,情報化社会,非行文化の氾濫などの社会での問題が考えられた。以上から,旭川地方の家庭,学校,地域総ぐるみの非行対応策が望まれる。