著者
近藤 忠義
出版者
法政大学
巻号頁・発行日
1960

博士論文
著者
中島 洋
出版者
CRYOGENICS AND SUPERCONDUCTIVITY SOCIETY OF JAPAN
雑誌
低温工学 (ISSN:03892441)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.148-156, 2002-04-25 (Released:2010-02-26)
参考文献数
11

The development of a superconducting Maglev system in Japan was started more than 30 years ago. Since 1997, the running tests have been successfully continued on the Yamanashi test line. A manned run in 1999 attained a speed of 552km/h, The Yamanashi test results proved a remarkable stability of the onboard superconducting magnet system, In these 30 years, we have encountered many difficult problems during this development. In this paper, the history of the Maglev development will be introduced with focus on these problems, especially in regard to the superconducting magnets and onboard refrigerators.
著者
城下 貴司
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C0270, 2007 (Released:2007-05-09)

【はじめに】アキレス腱炎およびアキレス腱周囲炎とは若年スポーツに限らず中高年層にも発症し、原因はランニング、ジャンプ、登山等での蹴り出し時に腱やその周囲に繰り返し伸張刺激が加わり、結合組織の炎症や腱実質に微細損傷および変性を引き起すという報告が複数ある。臨床現場でも推進期等の伸張位での痛みを訴える症例が多い。代表的な治療の一つにアキレス腱のストレッチがある。ところが伸張刺激が原因にもかからず伸張刺激で治療する矛盾があり、安易なストレッチには疑問を持っていた。本研究では、本疾患の理学療法についてもう一度再考するきっかけ作りとしたい。【対象および方法】対象は当クリニックでアキレス腱炎およびアキレス腱周囲炎と診断された15足(15名,男9名 女6名)年齢35.4±19.1歳とした。まずステッピング等でアキレス腱にストレスのかかる疼痛誘発テストで評価し、次に母趾から5趾を使用しての底屈エクササイズ、2趾から5趾での底屈エクササイズ、そして3趾から5趾での底屈エクササイズを施行し各々でエクササイズ前後の疼痛の変化を比較した。疼痛変化はVAS(100mm幅)を使用した。【結果】母趾から5趾底屈で改善した被験者は4名,26.7%、非改善は3名20%、変化が認めなかったものは8名53.3%であった。2趾から5趾底屈では、改善したもの12名80%、非改善1名6.7%、変化が認めなかったもの2名13.3%であった。3趾から5趾底屈では改善したものは14名93.3%、非改善0名0%、変化が認めなかったものは1名6.7%であった。 2趾から5趾底屈の「30%以上改善率」は13.3%、「40%以上改善率」は0%、3趾から5趾底屈の「30%以上改善率」は46.7%、「40%以上改善率」は33.3%であった。【考察】母趾から5趾底屈では、ほとんどの被験者で改善は認めず、中には悪化する被験者も認めた。一方2趾から5趾の底屈では約8割の被験者に改善を認め、3趾から5趾の底屈では15名中14名の9割以上の被験者に改善を認めた。さらに改善率から比較しても3趾から5趾の底屈の方が良好な結果を得た。また本研究の結果では母趾を使用したエクササイズよりも母趾を使用ないエクササイズが有効的であった。すなわち、本疾患に対しては母趾を使用させるにはリスクがあり、母趾以外の足趾に着目すべきと考える。以上から、ストレッチを施行せずとも、臨床的な評価に基づいたエクササイズを選択することで本疾患は有効的な理学療法を展開できると考えている。

1 0 0 0 OA 九星早見

出版者
富田善三
巻号頁・発行日
vol.明治34年, 1900
著者
大谷 尚
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
薬学雑誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.137, no.6, pp.653-658, 2017
被引用文献数
9

&emsp;The article is an in-depth explanation of qualitative research, an approach increasingly prevalent among today's research communities. After discussing its present spread within the health sciences, the author addresses: 1. Its definition. 2. Its characteristics, as well as its theoretical and procedural background. 3. Its procedures. 4. Differences between qualitative and quantitative approaches. 5. Mixed methods incorporating quantitative research. And in conclusion: 6. The importance of establishing an epistemological perspective in qualitative research.<br>
著者
川津 貴司
出版者
教育思想史学会
雑誌
近代教育フォーラム (ISSN:09196560)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.191-204, 2008-09-12 (Released:2017-08-10)

「日本青年教師団」は、現職教員によって1939年8月に結成され、言論活動や講習会の開催などを通じて、「東亜協同体」建設という国家目標を実現するための教育革新運動を展開した。青年教師団は、1941年12月末に解散させられたが、その中核組織は、終戦後に最初の教員組合結成に加わっている。従来の教育史研究では、青年教師団の「時局便乗」的な性格が注目されてきた。それに対して本稿では、青年教師団運動の理論的指導者であった海後勝雄の存在に注目することで、戦時下の権力と同運動との関連を考察することを課題とした。精神主義や官僚主義への対抗的言説を展開していた海後は、国家的な政治革新にむけて教員を主体化する運動理論を展開し、青年教師団を革新派の国策ブレーンと結びつけることになった。それをうけた青年教師団は、結成当初の精神主義的な性格を脱して、教員の生活状況の改善を要求し、教員支配の階層的秩序を批判する運動を繰り広げた。
著者
坂上 侑里佳 西川 典男 山本 恭詩 宮本 栄一 中家 亜由美 土谷 宏美 芝 敏貴 大古 拓史
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.B4P2118, 2010

【目的】運動失調は感覚―運動系のフィードバックの障害であり、中枢である小脳系・深部感覚の伝導路である脊髄・末梢神経の病変によって生じるといわれている。小脳性運動失調に対する運動療法としては、PNF、弾性包帯緊縛法、重錐負荷法などが大きな柱となっている。<BR> 今回、髄膜腫摘出術後、小脳半球に髄膜腫が残存したことにより運動失調(測定異常、体幹失調、企図振戦)を呈した一症例に対し、弾性包帯緊縛法・重錐負荷法を用いた運動療法を実施することで、トイレ動作などに改善を得たので若干の知見を交えて報告する。<BR><BR>【対象】70歳代女性。平成元年に後頭蓋窩髄膜腫摘出術を施行。左顔面神経麻痺・失調を残存するも自宅にてADL自立。平成19年脳梗塞発症後、徐々に筋力低下進行、歩行困難となり移動には車いすが必要となる。平成21年7月、自宅療養困難にて当施設入所となる。入所時MRI所見として左小脳半球・左側頭葉に術後性孔脳症、右頭頂葉・左前頭葉白質に陳旧性脳梗塞を認めた。入所時理学療法所見として、Berg Balance Scale(以下、BBS)8点、FIM60点、PGCモラールスケール(以下、PGC)5点であった。尚、座位保持は安定せず、立位保持は困難であった。<BR><BR>【方法】入所時評価を第1期とし、治療開始から弾性包帯緊縛法を用いるまでを第2期、弾性包帯緊縛法のみを用いた時期を第3期、弾性包帯緊縛法・重錘負荷法の両方を用いた時期を第4期とし、各期においてBBS、FIM、PGC、座位保持時間、開脚立位保持時間を測定した。また主訴であるトイレ動作についても各期において再考した。弾性包帯は下部体幹から下肢にかけて被験者の不快でない強さで巻いた。重錘は500g重錘バンドを左下腿のみに巻いた。<BR><BR>【説明と同意】被験者には本研究の目的を説明し発表する事に同意を得た。<BR><BR>【結果】第1期から第2期の間は全ての項目で改善がみられなかった。開脚立位保持時間が第3期では20秒可能となった。また第4期では60秒可能となった。BBSは第3期以降11点、FIMは第4期において63点、PGCも11点とそれぞれ改善がみられた。BBSの加点は座位保持項目、FIMの加点はトイレ動作項目であった。<BR><BR>【考察】重錐負荷法は四肢・体幹の各部位の相互関係、運動の方向性や速度、必要な筋出力などに関する固有感覚受容器を刺激し運動コントロールを促通するために用いられ、運動の動揺性に効果があるといわれている。弾性包帯緊縛法は、四肢・体幹の動揺を抑えることと、偏移した重心の位置をより正常に近づけて潜在的な立ち直り反応を誘発することを目的に行われている。一般的に双方を合わせて用いる方が効果的であるとの報告が多い。<BR> 本症例では、重錐・弾性緊縛帯を装着することで座位・立位の安定性が得られ、トイレ動作に改善が見られた。トイレ動作が安定して実施できることで、パンツ内の失禁が減少しPGCの向上もみられた。重錐・弾性緊縛帯を用いることにより、立位時骨盤からの崩れの軽減・左下肢の接地時コントロールが行いやすくなった為と考えられる。また重錐・弾性緊縛帯を装着しない状態であっても、初期時と比較すると左下肢の接地位置、立位保持が改善されている。今後はフロア活動や外出時などに固有感覚受容器に刺激する重錐の代わりとなる簡易的な靴下やベスト等を作成するなどを検討していきたい。<BR><BR>【理学療法学研究としての意義】失調症の治療では動揺部分を押さえ込むだけの治療や、動作の反復ばかりの治療になりがちであるが、固有感覚への刺激を意識していくなどの重錘バンドや弾性緊縛帯の利用は有意義であると考えられる。

1 0 0 0 OA 岷江入楚

著者
中院通勝
出版者
飛鳥井雅章 写
巻号頁・発行日
vol.[49], 1643
著者
野中 郁次郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.547-552, 2006-05-15
参考文献数
6
被引用文献数
5

伝統的な認識論においては,知識とは「正当化された真なる信念(justified true belief)」と定義される.知識創造理論では,「個人の信念を真実に向かって正当化するダイナミックで人間的/社会的なプロセス(a dynamic human/ social process of justifying personal belief towards the truth)」と知識を定義する2).つまり,信念(思い)を真実に向かって正当化していく人間的でダイナミックなプロセスそのものが知識であると定義するのである.個人の抱いた思い(主観)は,他者や環境との間で行われる社会的ダイナミクスの中で正当化(客観化)され,「真」とされていく.知識とは他者との相互作用を通じて,未来に向かって何が真・善・美であるかを問い続けるプロセスであり,そうした信念(主観)と正当化(客観)の相互作用にこそ知識の本質がある.そして,知識創造企業の戦略は,その存在をかけた「未来創造」なのである.本稿の目的は,既存の戦略論との対比を通じて,知識経営(Knowledge-based Management)の戦略論を展開することである.
著者
福田 直通 米光 美知子
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.79-82, 2005 (Released:2005-04-08)
参考文献数
3
被引用文献数
2 2

Berberine and palmatine are isoquinoline alkaloids contained in “oubaku”, Phellodendri Cortex, and their structures are similar. The Rf values of TLC and the retention times (HPLC) of these compounds are close. Their complete separation is difficult; a small quantity of palmatine chloride exists even in a commercial berberine chloride. Some crystals exist in the Student practice, from gel-type crystals (small needles) to big needles according to the volume of water. These phenomena suggest that a possibility exist to purify berberine chloride only by recrystallization. We recrystallized 3 times crude berberine (10 g, gained from the Student practice) from 140 ml of water per 1 g, and separated pure needles (neally 100%, 2.31 g) which were checked with HPLC.
著者
Kang Da-Haeng Jeon Jae-Keun Lee Joon-Hee
出版者
理学療法科学学会
雑誌
Journal of Physical Therapy Science
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.105-108, 2015
被引用文献数
13

[Purpose] The aim of this study was to determine the effect of low-frequency electrical stimulation on fatigue recovery of the erector spinae with cumulative fatigue induced by repeated lifting and lowering work. [Subjects] Thirty-two healthy men volunteered to participate in this study and they were randomly divided into three groups: a MC group of 12 persons who underwent microcurrent, a TENS group of 10 persons who underwent Transcutaneous electrical nerve stimulation, and a control group of 10 persons who only rested. [Methods] Cumulative fatigue was induced and then, EMG, muscle tone, CK and LDH serum levels of the erector spinae were measured. Each group then underwent the assigned intervention and was re-measured. To analyze the differences in fatigue between before and after the intervention, the paired t-test was conducted, while groups were compared using analysis of covariance with a control group. [Results] The MC groups showed a significant reduction in muscle fatigue and decreased muscle tone when compared to the control group. However, no significant differences were found between the TENS and control groups. [Conclusion] These results suggest that microcurrent stimulation was effective for recovery from cumulative muscle fatigue while TENS had no effect.
著者
沢田 善太郎
出版者
広島国際学院大学現代社会学部
雑誌
現代社会学 (ISSN:13453289)
巻号頁・発行日
no.10, pp.3-25, 2009

ハーバーマスは1962年に『公共性の構造転換』を刊行した頃から,1960年代を通じて社会科学方法論の研究に力を入れ,認識主体の関与抜きに対象を認識しようとする実証主義の限界を意識するようになった。ドイツ実証主義論争の後,1967年に発表された「文献報告 社会科学の論理によせて」では,かれは,現象学的社会学,ウィトゲンシュタインの言語ゲーム論,ガダマーの解釈学などを検討し,生活世界の構成員による相互主観的な意味理解を重視する社会科学方法論を模索した。本稿ではこの論文を中心に,60年代のハーバーマスの著作をとりあげ,『コミュニケーション的行為の理論』にいたるかれのコミュニケーション的転回の端緒の時期の問題状況をあきらかにしたい。 During 1960s, Habermas spent much time to study methoologies of social sciences, since hehad written Structual Transformation Of Public Sphere in 1962. He suspected the positivisticthought to be limited, which assumed that we could recognize the object without our preconceptionabout it. After "the positivist dispute in German sociology", he published "On theLogic of the Social Sciences" in 1967. Therein he examined the phenomenological sociologies,Witgenstein's language-game theory, and Gadamer's hermeneutics, in order to construct themethodology of social sciences, focusing upon the intersubjective meanings of everyone in thelife-world. We will revisit the Habermas's works in 1960s, and bring out the problematics ofthe beginning of his "communicative turn".
著者
宮本 正一 小川 暢也 三隅 二不二
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.99-104, 1973-12-30 (Released:2010-11-26)
参考文献数
16

本研究は回避反応の習得と消去におよぼす社会的条件刺激の有効性を実証するために行なわれた. 社会的条件刺激はグリッド越しのとなりの部屋で他のラットに電気ショックを与えることにより作り出された, 恐怖反応である. 従来の手続きによるBuzzer群と比較した結果, 次のことが明らかになった.1. 習得基準までの試行数, その間の回避反応数の2測度には2群間の差がみられず, 反応潜時だけはSocial群がBuzzer群より短い傾向が認められた.2. 消去に関しては, 基準までの試行数, CR数, 反応潜時の3測度でいずれにも2群間に顕著な差が認められ, Social群の消去抵抗がBuzzer群より著しく大きかった.これらの結果は代理経験と社会的刺激のもつ複雑性の2つの観点から考察された.