11 0 0 0 OA 桃太郎の話

著者
溝口 貞彦
出版者
二松學舎大学
雑誌
二松學舍大學論集 (ISSN:02867206)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.113-139, 2008
著者
河江 肖剰 亀井 宏行
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.120, no.5, pp.864-868, 2011-10-25 (Released:2012-01-17)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

三大ピラミッドが建つギザ台地はおもに新生代始新世時代に遡るモカッタム累層と呼ばれる浅海成石灰岩の岩盤からなっている。古代の巨石建造プロジェクトにおける最優先事項の一つは採石場の選択であるが,この累層の石灰岩は硬い層と柔らかい層の交互層からなるため採石に適していた。古代人は柔らかい層を除去し,硬い層からピラミッドや神殿建設のための巨大な岩塊を採石した。 2,590,000立方メートルの石材からなるクフ王の大ピラミッドの採石場は,南約300メートルに近在しており,そこから約276,000立方メートルの石灰岩が切り出されたと概算されている。第2ピラミッドの造営者カフラー王もギザの地形を考慮しながら自らのピラミッド複合体の建造を推進し,プロジェクト最後にはモカッタム累層の岩盤を生かし,スフィンクスを巨大な彫像としてつくりあげた。王家最後の巨石建造物は,ケントカウエスと呼ばれる女王が建てさせた彼女の2段式の墓で,独特な形をもつ。墓はもともとクフ王の石切場の中央に,おそらく石材量を量るために,残されていた岩塊だった。三大ピラミッド建造後の限られた空間のなか,彼女は使用可能な最後の土地を巧みに利用し自らの墓を建てさせた。これによってギザ台地の巨石建造プロジェクトは終焉を迎えた。
著者
杉田 正幸
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.378-384, 2009
参考文献数
20

視覚と聴覚の両方に障害のある重度の人(盲ろう者)は,「移動」,「コミュニケーション」,「情報」の3つの障害がある。盲ろうとはどういう障害か,盲ろう者のパソコン環境とはどういうものかを概説した上で,大阪府立中央図書館などでの筆者のパソコン利用支援の経験やそれらを支援する人たちの養成を紹介する。また,2009年3月に筆者がアメリカでの盲ろう者の情報機器の状況や支援の状況を視察した。米国での盲ろう者の状況を紹介した上で,日本で今後,必要な支援や求められていることについて考える。
著者
Akihiko Miyamoto Shigeyuki Watanabe
出版者
Japan Primary Care Association
雑誌
General Medicine (ISSN:13460072)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.51-60, 2011 (Released:2011-12-28)
参考文献数
24
被引用文献数
7

Background: Rapid and accurate diagnosis is essential for containing the novel influenza A/H1N1 pandemic. Polymerase chain reaction (PCR) testing is an accurate diagnostic method, but it is not routinely available worldwide. We herein evaluated the usefulness of pharyngeal “influenza follicles” in diagnosing seasonal influenza and influenza A/2009 (H1N1) pdm.Methods: Between August 3 and October 29, 2009, we evaluated 87 patients with influenza-like symptoms. Twenty-three had influenza follicles (22 on initial evaluation; 1 on follow-up) while 64 did not. Considering these two groups, we then compared the positive cases using rapid diagnostic testing (confirmed by PCR). In addition, 419 cases of seasonal influenza diagnosed between 2003 and 2009 were examined for the presence of influenza follicles based on Miyamoto's 2007 definition9, and new exclusion criteria were developed.Results: Among the 23 patients with influenza follicles, 21 were diagnosed with novel influenza. Of these, follicles were present on initial evaluation in 20 and on follow-up in 1. None of the 64 patients without influenza follicles were diagnosed with influenza (sensitivity 100%, specificity 97%). Among the 419 patients diagnosed with seasonal influenza between 2003 and 2009, influenza follicles occurred in all type A/H3N2, A/H1N1, and B cases (sensitivity 95.46%, specificity 98.42%). Thus, follicles were considered a specific sign of influenza.Conclusion: Influenza follicles occur in both seasonal and novel influenza. This identification method has higher diagnostic sensitivity and specificity than rapid diagnostic testing and is a promising clinical tool for diagnosing influenza when PCR is unavailable, or in pandemic situations.
著者
佐藤 裕紀 伊藤 毅志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.59, pp.37-43, 2008-06-20
参考文献数
6
被引用文献数
3

カードゲーム「大貧民」では、ローカルルールに応じて、プレースタイルのバリエーションが増える。本研究では、電気通信大学で開催されている UECda2007 の基本的なローカルルールをもとに、考えうるプレースタイルを想定したプログラムを作成し、それぞれのプレースタイル間の相性を詳細に調べた。その結果、階段処理を行い、単体とペアを最弱縛りで縛るのが最も強いアルゴリズムであることが明らかになった。In a card game DAIHINMIN, that is the most popular Japanese card game, the variations of play styles increase according to adding local rules. In this research, we created the algorithms supposing the play style which can be considered based on the basic rule used in UECda2007 currently held in the University of Electro-Communications. And we examined the effective algorithm by many competitions with these variations of play style. As a result, we found that of "using KAIDAN argorithm" and "using a single or a pair with the weakest-SHIBARI" is the strongest algorithm.
著者
山本 経之
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.130, no.2, pp.135-140, 2007 (Released:2007-08-10)
参考文献数
40
被引用文献数
2

1980年代末に,カンナビノイドが特異的に結合する受容体が脳内に存在することが明らかにされ,主に中枢神経系にCB1受容体また末梢神経系にCB2受容体の2つのサブタイプが同定された.また内在性カンナビノイドとしてアナンダミドや2-AGが相次いで発見された.カンナビノイドCB受容体は,グルタミン酸,GABA,アセチルコリン(ACh)等の神経シナプス前膜に存在し,神経シナプス後膜から遊離さる内在性カンナビノイドを介して各種伝達物質の遊離を抑制する事が知られている.ここではカンナビノイドCB1受容体ならびにその内在性カンナビノイドが中枢神経系の機能としての食欲・記憶・痛覚・脳内報酬系における役割について述べた.食欲はCB1受容体の活性化により亢進し,逆に不活性化によって抑制される.“食欲抑制物質”レプチンとの相互作用が示唆されている.記憶・学習に重要な役割を演じている脳部位にCB1受容体が高密度に分布し,その活性化によって記憶障害(“忘却”)が誘発される.その作用はACh神経からのACh遊離の抑制に基因する可能性が示唆されている.また内在性カンナビノイドには鎮痛や痛覚過敏の緩和作用があり,末梢神経系のCB2受容体やバニロイドVR1受容体との関連性が今後の課題である.一方,大麻が多幸感を起こす事から,脳内カンナビノイドは脳内報酬系との関与が強く示唆され,それを支持する知見もある.脳内カンナビノイドシステムの変容は,意欲や多幸感・満足感を創生する脳内報酬系の破綻をきたし,精神疾患を誘引している可能性がある.近年,統合失調症を初めとした精神疾患とCB1受容体および内在性カンナビノイドとの関連性が指摘され,その是非は今後の研究に委ねられている.いずれにしても脳内オピオイドの発見の歴史を彷彿させる脳内“大麻様物質”の存在は,脳の多彩な機能の解明の新たな礎となることに疑いの余地はない.
著者
宮田 真人
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.176-181, 2010-03-01 (Released:2011-08-17)
参考文献数
39

日本人におけるヒト肺炎の原因の約 10% を占める病原菌,‘マイコプラズマ’は動物細胞表面にはりつき,はりついたままに動く“滑走運動”を行なう.そのメカニズムはこれまでに調べられてきた生体運動とは根本的に異なる.最速種,Mycoplasma mobile を用いた一連の研究により,その装置と構成タンパク質,さらにはメカニズムが明らかになりつつある.
著者
林谷 秀樹 近江 佳郎 小川 益男 福富 和夫
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.1003-1008, 1988-10-15
被引用文献数
2

1981年6月から1982年5月までの1年間に関東地方で死亡し, 1動物霊園に埋葬された犬4915頭の死亡データを用いて, Chiangの生命表作成法に従って, 犬の生命表を作成した. これは家庭飼育犬について作成された最初の生命表と思われる. 生命表作成の基礎となる犬の死亡確率の姿は人のものと基本的パターンがよく類似しており, 今回作成した犬の生命表は犬の集団の死亡秩序をかなり正確に表しているものと思われた. 生命表から算出された犬の平均余命は, 0才で8.3才, 1才で8.6才, 5才で6.1才, 10才で3.5才, 15才で1.6才であった. また, 犬の健康水準の指標としては飼い主の人為的な影響を受けやすい0才の平均余命(e_0)より1才の平均余命(e_1)のほうが望ましいと思われた. 犬種別(雑種, 純血種に大別), 地域別(人口密度1万人以上のA地域と1万人未満のB地域に大別)にも生命表を作成し, 得られたe_1を比較した結果, 犬種間では雑種は純血種に比べ, また地域問ではA地域はB地域に比べe_1は有意に長かった. 以上のことから, これらの犬種間, および地域間においては平均余命の長さを規制している要因になんらかの違いのあることがうかがわれた.
著者
古川 智恵子 中田 明美
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.1-12, 1985-03-01

現代のように,上に衣服を着ける社会では,褌は下着として軽視されやすいが,本来は前布によって紐衣を飾るハレの衣装であった.従って,わが国においても,昭和初期頃まで漁山村を問わず,仕事着として用いられていた事は,納得のいく事である.人間は権力を現わす手段の一つとして衣を用いてその形を変え,幾多の装飾を施してきた.しかし,褌は表着のめまぐるしい変化に対して,簡略化される事はあっても,大きく変化する事はなかった.それは,褌が人間工学的な機能美を最も追求した「衣」だったからである.シンプルな衣によってアピールするには,素材が一番重要なポイントである.従って,長い歴史の中で木綿だけでなく,絹羽二重や縮緬等の高価な素材も用いられるようになったのである.褌は,現在のファッションの動向である,最小限度という「ミニマル」の真髄を何千年もの間保ち続け,生きた日本文化を今日に伝える貴重な文化財である.伝統ある褌の形態や機能性は,時代の新しい息吹きを吹きこまれながら,若者の下着やビキニに,今後も脈々と生き続けていくであろう.褌のルーツを探る事によって日本文化の一端にふれ,愛着やいとおしさを覚えるものである.
著者
東亜合成化学工業株式会社ポリマー事業部
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.271-272, 1989-05-20

各種毒性試験を実施し, ポリアクリル酸ナトリウムの安全性評価を行なった.ポリアクリル酸ナトリウムのマウスに対する急性経口LD_<50>値は10, 000mg/kg以上であり, きわめて低毒性の化合物と判断された.ラットの亜急性および慢性毒性試験においては, 高用量群で若干の体重増加抑制の結果も得られたが, 蓄積的毒性ならびに癌化, 前癌的変化などの特異的影響は見られなかった.以上から, ポリアクリル酸ナトリウムは, 食品添加物にも指定されているように, 非常に安全性の高い化合物といえる.また, 魚貝類に対しても通常の使用では問題もなく, 魚毒性はA類に該当している.なお, ポリアクリル酸ナトリウムを含有するアロンAは安全性の高い薬剤である上, 空中液剤散布における補助剤として噴霧粒子中の主剤のドリフト防止効果およびそれにより主剤の病害虫防除効果を向上させうることから, 農業資材としてきわめて有用であると考えられる.
著者
YUMIKO NITTA SATORU ENDO NARIAKI FUJIMOTO KENJI KAMIYA MASAHARU HOSHI
出版者
Journal of Radiation Research 編集委員会
雑誌
Journal of Radiation Research (ISSN:04493060)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.143-155, 2001 (Released:2001-10-27)
参考文献数
28
被引用文献数
5 4

Female rats of the Fischer 344 strain at ages of 1, 4 and 9 weeks were exposed to 131I intraperitoneally with activities of 0.38, 1.03 and 3.42 kBq per gram of body weight under the condition of iodine deficiency. The absorbed doses in the thyroid increased linearly depending on the injected activities. Irradiation at 1 week old caused heavier exposure than those at 4 and 9 weeks old by 7.5 and 7.7 times, respectively; however, damage of the thyroid tissue was more obvious in the 4-week-old groups than in the 1-week-old groups. The absorbed doses in the total body were proportional to the square root of the injected activities. The one-week-old groups were exposed more heavily than the 4- and 9-week-old groups by 3.6 and 4.7 times, respectively, shown by the slow excretion of 131I with the values of effective half-life of 131I activity (Teff). An IDD-treatment was not so effective to enhance the 131I absorption in the total body, as in the thyroid. No matter how the iodine concentration in the blood changed, the 1-week-old groups could not react to normalize the level. We drew standard curves, which enabled us to estimate the absorbed doses in the thyroid and the total body in the case of the injected activities of 131I for the newborn, pubertal and adult rats.