著者
岩岡 和輝 米原 英典
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.733-739, 2010 (Released:2010-12-29)
参考文献数
41
被引用文献数
1 1

タバコに含まれる210Poや210Pbは喫煙の燃焼によって揮発して人体に取り込まれるため,喫煙者はこれら核種によって被ばくする。本稿では,喫煙者の線量評価に関する様々なパラメータのレビューを行い,それらのデータから喫煙者の年間実効線量を評価した。喫煙者の年間実効線量はおよそ0.2mSv y-1であり,商品の輸出入の際に用いられるICRP Publ.82の介入免除レベル(1mSv y-1)よりも低かった。
著者
西村 貴裕
出版者
人間環境大学
雑誌
人間環境論集 (ISSN:13473395)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.55-69, 2006-03-31

1933年の政権獲得後、ナチス・ドイツは次々と動物保護、自然保護に関する立法を実現していった。本稿はそれらの法律、すなわち「動物の屠殺に関する法律」、「動物保護法」、「帝国森林荒廃防止法」、「森林の種に関する法律」、「帝国自然保護法」といった法律の成立過程、内容を分析する。「動物の屠殺に関する法律」、「森林の種に関する法律」がナチスの病理を表現するものである一方、「動物保護法」、「帝国自然保護法」は、当時の水準からすれば極めて進歩的な法律であった。これらの立法過程には帝国森林監督官たるヘルマン・ゲーリングが深く関与した。彼の意図は、動物・自然保護を促進させることよりも、むしろ広範な社会層の支持を取り込むことにあった。こうした立法事例は、動物保護・自然保護と全体主義思想との関連、自然思想と全体主義思想との親和性について再検討する必要があることを、我々に教えている。
著者
京都大学図書館業務改善検討委員会資料保存環境整備部会
出版者
京都大学図書館業務改善検討委員会資料保存環境整備部会
巻号頁・発行日
2011-03

この動画は、京都大学図書館機構実務研修(資料保存)「初心者のための簡易補修―よくある破損、こう直そう」(平成22年11月16日開催)の資料を再編集したものです。この動画を利用する場合は、補修の前提条件などの注意書きが伝わらなくなるような改変はしないでください。
著者
岩田和雄
雑誌
日眼会誌
巻号頁・発行日
vol.96, pp.1501-1531, 1992
被引用文献数
69
著者
小木曽 洋一
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.221-226, 1994-09-20 (Released:2010-08-27)
参考文献数
27
被引用文献数
1
著者
小川 有希子
出版者
日本マス・コミュニケーション学会
雑誌
マス・コミュニケーション研究 (ISSN:13411306)
巻号頁・発行日
no.54, pp.96-112, 249, 1999-01-31

The purpose of this study was to propose a method of 'qualitative' content anlysis, and to examine its methodological usefulness by relating its results to the viewers' reactions. A televised drama, in which a committed teacher dealt with the problem of bullying the classroom was analyzed, and viewers' reactions to the drama were collected by a questionnaire and summarized. The content analysis was done in the following manner: First, the development of the drama was analyzed and then segmented into units. Second, the units were categorized into three negative stages and two positive stages in terms of the characters' mental state. It was found that this method of content analysis was quite informative for identifying the segments of the problem that probably induced each reaction of the viewers.
著者
山下 俊一 高村 昇 中島 正洋 光武 範吏 サエンコ ウラジミール 大津留 晶
巻号頁・発行日
2010 (Released:2010-08-23)

ベラルーシにおける連携研究拠点を基盤としつつ、同時に被ばく集団のコホートをウクライナでも確立、当研究における分子疫学調査は世界でも唯一無二のコホートとなり、その学術的意義は極めて大きい。これにより、散発性甲状腺癌の発症関連遺伝子であるNKX2-1近傍のSNPは、放射線誘発癌との関連は否定的となった。さらに2011年は東日本大震災における福島第一原発事故のため、申請時の計画に加え、震災対応のために、当研究における国際連携ネットワークを活用、チェルノブイリ原発事故で得られたエビデンス、経験を福島での震災対応に活かすことが出来ている。
著者
三木 英 三浦 太郎
出版者
英知大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998 (Released:1998-04-01)

本研究が目指したところは、阪神大震災によって大きな被害を受けた地域社会が復興するにあたり、宗教が何らかの寄与を為し得たのかどうかを検証することであった。これまで得られた知見を以下に述べるなら、リジッドな組織を伴う神道、仏教、キリスト教、新宗教が地域社会の復興に貢献することはかなり難しいということがまず挙げられよう。教団は基本的には、そこに所属する信者の方角を向いていたのであり、地域社会全体にその翼を広げることはしなかった(できなかった)のである。たとえば天理教では被災後、活動を地域社会において展開しようとして壁に突き当たったという事実を、本研究は突き止めている。教団へのアレルギーが確かに被災者の間には存在したのである。とはいえ、宗教そのものが完全に被災者によって拒絶されたというわけではない。犠牲者の慰霊を宗教的な儀礼によって行うことは、多くの被災者が求めたところであった。また本研究は、被災地において巡礼が創出されたことを指摘しているが、このことは被災者が自らの心のケアに供するべく宗教的な装置を利用したことを示すものである。さらに本研究では子供達の他界観にも注目をしているが、彼らは、自身にとっては遠い概念であった死に対処するため、他界に言及して心の平穏を取り戻そうとしたようなのである。被災者は、組織という外殻を纏う限りの宗教に対してはネガティブであったといわざるをえない。しかし、外殻を意識させない拡散したかたちの宗教に対してはポジティブな姿勢を見せたといえるだろう。危機的状況に在る社会で、そのダメージからの回復に寄与する可能性を宗教が有することは確かである。ただしそれは、組織的・制度的宗教ではなく、非教団的な宗教であることが本研究から判明したのである。
著者
間瀬 憲一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.9, pp.796-800, 2006-09-01
参考文献数
6
被引用文献数
19

大規模災害時,既存の通信サービスが復旧するまでのつなぎの通信サービスを迅速に提供するため,被災地城において数km間隔,地上高50〜100mの上空に気球を打ち上げる.各気球にはノード,アンテナなどからなる簡易通信基地局をつり下げる.基地局間をアドホックネットワークで接続し,通信幹線を構成する.地上の簡易基地局は衛星通信機能を有し,インターネットと接続する.上空の基地局にカメラを取り付けることにより広範囲の撮影が可能になり,危険区域の撮影も容易である.災害状況の迅速把握,救助活動の円滑な推進,避難経路や避難所の指示,安否確認などに極めて有効となる.
著者
Tetsuo YAMAMOTO Manabu KINOSHITA Nariyoshi SHINOMIYA Sadayuki HIROI Hidekazu SUGASAWA Yoshitaro MATSUSHITA Takashi MAJIMA Daizoh SAITOH Shuhji SEKI
出版者
Journal of Radiation Research 編集委員会
雑誌
Journal of Radiation Research (ISSN:04493060)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.145-156, 2010 (Released:2010-03-25)
参考文献数
38
被引用文献数
20 28

While bone marrow or stem cell transplantation can rescue bone marrow aplasia in patients accidentally exposed to a lethal radiation dose, radiation-induced irreversible gastrointestinal damage (GI syndrome) is fatal. We investigated the effects of ascorbic acid on radiation-induced GI syndrome in mice. Ascorbic acid (150 mg/kg/day) was orally administered to mice for 3 days, and then the mice underwent whole body irradiation (WBI). Bone marrow transplantation (BMT) 24 h after irradiation rescued mice receiving a WBI dose of less than 12 Gy. No mice receiving 14 Gy-WBI survived, because of radiation-induced GI syndrome, even if they received BMT. However, pretreatment with ascorbic acid significantly suppressed radiation-induced DNA damage in the crypt cells and prevented denudation of intestinal mucosa; therefore, ascorbic acid in combination with BMT rescued mice after 14 Gy-WBI. DNA microarray analysis demonstrated that irradiation up-regulated expressions of apoptosis-related genes in the small intestine, including those related to the caspase-9-mediated intrinsic pathway as well as the caspase-8-mediated extrinsic pathway, and down-regulated expressions of these genes in ascorbic acid-pretreated mice. Thus, pretreatment with ascorbic acid may effectively prevent radiation-induced GI syndrome.
著者
水谷 雅彦
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.60, pp.67-82_L5, 2009 (Released:2010-11-09)
参考文献数
22

Some say virtual reality is evil. It is easy to ridicule this remark as ignorant and naive: a virtual reality need not be regarded as fictional or spurious, but can be seen as an augmentation of the real world, which suffers from various limitations including our limited sensory abilities. In fact, from what source does this negative picture of virtual reality originate? In Plato's allegory of the cave, which is often quoted in the discussion of a virtual reality, the people who have lived chained in a cave are not supposed to return to the cave once released. How come they do not want to?This paper examines Nozick's experience machine argument, shows that theories of virtual reality do not necessarily assume psychological hedonism, and argues that they do not fail (with computationalism) through Putnam's ‘brain in a vat’ argument. This conclusion suggests that the difference between a real world and a virtual world can in principle be relative. While a virtual world as something artificial is not, at least in principle, inferior to the real world in terms of its factual (or theoretical) aspect, there remains the possibility that the former may be inferior to the latter in its evaluative (or practical) aspect. But it can also be said that this contention is only the expression of a conservative mentality, provided that one accepts, along with Alfred Schutz, world pluralism and asserts the superiority of the real world, which superiority is based upon a mere custom of ours. Given this perspective, a virtual reality can have the same power to criticize the real world as great novels and movies, the prototypes of a virtual reality, once had.
著者
岡本 健
出版者
関西学院大学社会学研究科
雑誌
KG/GP社会学批評 別冊: 共同研究成果論集 / 山北輝裕・谷村要・稲津秀樹・吹上裕樹(編) pp.77-95
巻号頁・発行日
2011-02

本論文では,情報社会において旅行者と他者とのつながりがどのように創出されるのかということについて,ネット上のコミュニティオブインタレストと地域社会の地域コミュニティの出会いの場を形成しているアニメ聖地巡礼を事例として議論する.アニメ聖地巡礼は,アニメの背景に描かれた場所を聖地としてそこを訪ねる行為であるが,実際の地域に足を運ぶことから,地域住民と関係性を構築し,地域振興に展開する場合がある.本論文では,そのような展開が見られた埼玉県北葛飾郡鷲宮町を事例とする.特に,鷲宮町で催行される土師祭で「らき☆すた神輿」が登場したことに着目し,その発案や実施の経緯,担ぎ手への聞き取り調査や質問紙調査の結果を分析する.その結果,情報空間,現実空間の双方で多様なコミュニケーションがなされ,つながりが創出されていることが明らかになった.無論,このつながりは自動的に出来上がったわけでは無く,地域側が様々な形でファンの価値観を認めていることを発信し,ファンもそれに応えた結果であった.これは,ファン同士が現実空間で集まる「オフ会」とは異なる性質を持つ.特定の地域に身体的に赴く,という観光の機能によって,地域コミュニティの成員とのつながりが形成され,社会関係資本化している.いわば,つながるはずの無かった人々同士のつながりの形成であり,新たなコミュニティのあり方を提案した実践であると言えよう.
著者
田中 茂穂
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.1013-1019, 2009 (Released:2009-10-20)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

総エネルギー消費量は、基礎代謝量と食事誘発性体熱産生、身体活動によるエネルギー消費量に分けられる。基礎代謝量は、標準的な日本人において約6割を占めるが、体格・身体組成からある程度推定できる。ただし、ハリス・ベネディクトの式では、若い年代をはじめ、成人全体において、過大評価する傾向がみられる。一方、身体活動、特に運動以外の身体活動によるエネルギー消費量 (NEAT) には、同じ体格でも大きな個人差がみられる。総エネルギー消費量を推定するための方法としては二重標識水 (DLW) 法がベストの方法とされているが、現実的には、それぞれの方法の特徴をふまえた上で、加速度計法あるいは生活活動記録などを用いることとなる。
著者
山中 茂樹 北原 糸子 田並 尚恵 森 康俊
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010 (Released:2010-08-23)

本研究は、今後30年以内に発生するだろうといわれる首都直下地震において発生する膨大な避難者たちの行動を予測するとともに、その対応策を考えるのが目的であった。ところが、2011年3月11日、東日本大震災が発生。加えて東京電力福島第1原発の事故で福島県民を中心に多くの強制避難・自主避難が生じた。そこで、同時進行している事象の実態把握と解析も進めた。3年間の成果として、住民票を移さずに避難した人達の在留登録制度の新設や避難元自治体と避難先自治体が避難住民の名簿を共有する避難者台帳の整備、広域避難者の支援に充てるファンドの創設など多くの政策・制度を提案した。
著者
福留 邦洋
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文集 (ISSN:13452088)
巻号頁・発行日
no.10, pp.503-509, 2008-11

In this paper, the following were examined: Positioning of the contribution in the regional disaster prevention plan, tendency of the contribution in earthquake hazard after Hanshin Awaji Earthquake disaster, content of contribution allocation in recent large earthquake disaster. The allocation considering the regionality was able to be confirmed. It is considered that the contribution is a part of the victim supporting measures.