出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1503, pp.22-25, 2009-08-10

「今年に入って6番目になってしまいました」。大阪府箕面市の倉田哲郎市長は少し悔しそうな面持ちだ。 ちょうど1年前の昨年8月、34歳で市長に当選した倉田氏は、当時「最年少市長」として世間の注目を浴びた。ところが今年に入って最年少記録は次々と塗り替えられた。現在の最年少は6月に当選した熊谷俊人・千葉市長の31歳。
著者
小暮 紀行
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.1073, 2016 (Released:2016-11-01)
参考文献数
4

立方体構造を持つ炭素化合物キュバンは,そのひずみから合成は不可能と言われていたが,1964年にEatonらにより達成され,のちに最長の対角線の長さがベンゼンの直径とほぼ変わらないことから,生物学的等価体に成り得ると提唱された.今年,この仮説を検証する論文が報告されたので紹介する.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Eaton P. E., Core Jr. T. W., J. Am. Chem. Soc., 86, 3157-3158 (1964).2) Eaton P. E., Angew. Chem. Int. Ed., 107, 1421-1436 (1992).3) Chalmers B. A. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 55, 3580-3585 (2016).4) Falkiner M. J. et al., Org. Process Res. Dev., 17, 1503-1509 (2013).
著者
下間 芳樹
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.557-560, 2018-05-15

大学入学者選抜改革推進委託事業 情報学的アプローチによる「情報科」大学入学者選抜における評価手法の委託研究の第2回シンポジウムに参加した.本事業は2016年度から2018年度まで3年間に渡る文科省の事業で,大阪大学が受託し東京大学と情報処理学会が連携機関として参加している.第1回のシンポジウムは2017年3月20日に開催され2017年度の成果が中間報告された.今回は2017年度の成果とその後の進捗状況が報告された.内容は事業概説,模擬試験を実施するCBTシステムについて,模擬試験結果の分析について,情報学の参照基準について,評価のためのルーブリックと作題例について等である.
著者
河合 信宏 川人 祥二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.339, pp.75-80, 2002-09-19
参考文献数
7

本論文では,CMOSイメージセンサにおいて高ゲインカラムアンプを用いた際のアンプノイズについて述べる.画素部から信号を読み出す際に,カラムに並べたカラムアンプで増幅することにより,それより後段のノイズを小さく見せることができ,SNRの向上を図ることができる.ノイズ解析モデルを確立し,ノイズ解析を行ったところ,カラムアンプのゲインを大きくすることで,それより後段のノイズを低減できるだけでなく,カラムアンプ自身のノイズも低減できることが分かった.
著者
金子 勝
出版者
法政大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

本研究の目的は、移民社会を抱えた先進福祉国家と移民を輩出する発展途上国との関係を、財政政策を媒介にして明らかにすることであった。先進国側では、移民社会の出現が、地方自治を通して福祉国家の縮小を促す。福祉的な社会サービスの受給者が移民であるのに対して、その税負担はもっぱら白人ミドル・クラスの財政課税に依存しているために、サービス受益者と税負担者が人種的の分裂してしまうからである。特に英米のようなアングロサクソン系諸国では、こうした傾向が強い。これに対して、南アジア諸国やフィリピンのような途上国では、移民達の送金が構造調整政策を支える役割を果している。1980年代以降貿易・為替政策の自由化や公的部門の縮小をはじめとする経済自由化政策を追求してきた。しかし脆弱な産業構造をもつ途上国では、さまざまな手段を講じて移民送金を引きつけようとするのである。また中国では華僑の投資が経済成長を先導している。このように移民社会の出現は、互いに経済自由化政策を支え合うという関係を作り出すのである。つまり、それは先進国の福祉国家を解体し、途上国では構造調整政策の実行を支える役割を果すのである。しかし、このことは、先進国・途上国の双方で、経済自由化政策に問題がないということを意味していない。先進国側では、マネタリスト的政策の一貫性は失われている。他方、途上国側では、経済自由化政策が外国投資の増加をもたらす反面、地域間格差や貧困問題を悪化させる側面をもっている。特に、地方財政分野では、税構造の歪み・インフラ事業の赤字や資金不足問題が生じており、教育・衛生・社会保障などの支出低下が生じているために、貧困問題の中長期的解決を遅らせているのである。
著者
野村 直人 佐藤 滋
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.387-393, 2015-10-25 (Released:2015-10-25)
参考文献数
13

巨大災害が引き起こす長期避難生活において、適切な住環境、生活環境の構築は、本格的な復興へと円滑に移行していく上で重要な課題である。2009年に中部イタリアで起きたラクイラ地震においては、復興に膨大な時間がかかることが予想されたことから、「応急建設」という法的枠組みのもと、長期避難生活に耐えうる質の高い住環境を短期間で供給することに成功している。本研究では、第1に適切な緊急時対応及び応急建設を実現させた組織体制を明らかにすること、第2に長期復興プロセスに対する応急建設の有効性を明らかにすることで、災害の規模や被災地の特性に応じた住宅供給のあり方として日本への示唆を得ることを目的とする。本研究により具体的に以下の2点が明らかになった。 1.応急建設物の迅速な建設プロセスや住宅としての質の高さにおいて長期的な復興プロセスに対する有効性が見られた。 2.全国災害防護庁は技術的な蓄積をもとに、被災の規模や被災地の特性に応じて緊急時における住宅供給の戦略を決定し、多様な規制緩和や行政手続きの免除等によって迅速な事業の実施を可能としている。
著者
田中 敦士
出版者
一般社団法人 Asian Society of Human Services
雑誌
Asian Journal of Human Services (ISSN:21863350)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.72-85, 2014-10-30 (Released:2014-10-30)
参考文献数
12

In this research was investigated that trainers’ attitude toward people with intellectual disabilities during driving license exam, through questionnaire survey on 79 specific driving school in Chiba and Okinawa. As a result, it is clarified that there is a lack of consideration for training and no cooperation between people with intellectual disabilities and trainers. Therefore, putting systems for understanding of each other, getting support by family and making up economical support systems from government are all needed in order to people with intellectual disabilities getting license and make it better for safe driving after obtention. Consequently, next problems are to develop special textbook, to support for examination, to analyze risk of car accidents, to put insurance systems and laws of economical help and to investigate of best way to cooperate with everyone around people with intellectual disabilities to rise the chance to obtain the license.
著者
西川 淳 岡ノ谷 一夫
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.79-93, 2007-06-05 (Released:2008-11-21)
参考文献数
64
被引用文献数
2 2

小鳥の歌は, 複数の歌要素が特定の規則に従って並べられた学習性の音声である. その複雑な時系列構造や発達過程の類似性などから, 小鳥はヒト言語の文法的側面を司る神経機構を探るための良い動物モデルとして盛んに研究されている. 本稿では, 小鳥の脳の解剖や局所破壊実験, 電気生理実験, 数理モデル研究について著者らの研究を交えて紹介し, 歌系列の生成と学習を司る神経機構の可能性について述べる. 最後に, 今後検討されるべき問題について議論する.
著者
渡辺 裕美 松崎 寛
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.159, pp.61-75, 2014 (Released:2017-03-21)
参考文献数
22
被引用文献数
1

日本人教師,ロシア人教師,一般日本人各20名にロシア語母語話者の発音評価を求め,その評定値と,評価後のコメントを分析した。分析の結果,日本人教師は,ロシア語母語話者の典型的な発音特徴が見られた場合に評価が厳格化し,日本語母語話者にとっての異音が見られた場合に評価が寛大化した。一方,ロシア人教師は,ロシア語の単音やストレスアクセントなどのロシア語の特徴が見られた場合に評価が厳格化し,「ほんをよむ」が「ほのよむ」になるような,拍の減少と[n]が同時に見られた場合に評価が寛大化した。以上の結果をもとに,教師の評価特性について考察した。
著者
永雄 総一
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.836-837, 2015 (Released:2016-01-15)
参考文献数
13
被引用文献数
1
著者
村上 雅彦
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.136-141, 2017-03-20 (Released:2017-09-01)
参考文献数
5

高校化学でも学習する炎色反応は,現在の重要な微量元素分析法である原子分光分析法の始まりといえる。本講座では,原子と光の相互作用(発光・吸光・蛍光)を利用した各種原子分光分析法の原理とその発展の過程について,励起源(物質を原子化し励起するためのエネルギー源)や光源などの技術の進歩を通して概説する。
著者
Yoshihiro Yoshimura Takahiro Bise Fumihiko Nagano Sayuri Shimazu Ai Shiraishi Makio Yamaga Hiroaki Koga
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
Progress in Rehabilitation Medicine (ISSN:24321354)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.20180011, 2018 (Released:2018-05-18)
参考文献数
53
被引用文献数
1 43

Objective: The aim of our study was to investigate how systemic inflammation relates to sarcopenia and its impact on functional outcomes in the recovery stages of stroke. Methods: A retrospective cohort study was performed in consecutive patients admitted to convalescent rehabilitation wards following stroke. Patients with acute or chronic high-grade inflammatory diseases were excluded. Systemic inflammation was evaluated using the modified Glasgow Prognostic Score (mGPS). Sarcopenia was defined as a loss of skeletal muscle mass and decreased muscle strength, with the cut-off values set by the Asian Working Group for Sarcopenia. The primary outcome was the motor domain of the Functional Independence Measure (FIM-motor). Univariate and multivariate analyses were used to determine whether mGPS was associated with sarcopenia and FIM-motor at discharge. Results: The study included 204 patients (mean age 74.1 years, 109 men). mGPS scores of 0, 1, and 2 were assigned to 149 (73.0%), 40 (19.6%), and 13 (6.4%) patients, respectively. Sarcopenia was diagnosed in 81 (39.7%) patients and was independently associated with stroke history (odds ratio [OR] 1.890, P=0.027), premorbid modified Rankin scale (OR 1.520, P=0.040), body mass index (OR 0.858, P=0.022), and mGPS score (OR 1.380, P=0.021). Furthermore, the mGPS score was independently associated with sarcopenia (OR 1.380, P=0.021) and FIM-motor at discharge (β=−0.131, P=0.031). Conclusion: Systemic inflammation is closely associated with sarcopenia and poor functional outcomes in the recovery stage of stroke. Early detection of systemic inflammation and sarcopenia can help promote both adequate exercise and nutritional support to restore muscle mass and improve post-stroke functional recovery.
著者
楠 正憲
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.324-326, 2018-03-15

2018年1月26日深夜,みなし仮想通貨交換業者のコインチェック社が記者会見を行い,ブロックチェーンNEM上で流通する仮想通貨XEMの約580億円分が不正アクセスによって漏洩したと発表した.本稿では流出した仮想通貨が取り戻せる可能性, NEM財団によるコインの追跡と犯人側の対抗策について解説するとともに, 仮想通貨業者の安全性を高め, 社会からの信頼回復のために必要となる安全対策基準, これまでの公開鍵基盤とは異なる仮想通貨の鍵管理や, 仮想通貨や仮想通貨交換業者についての体系的な脅威分析の必要性について解説する.
著者
林 和弘
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.40-43, 2018-03-09 (Released:2018-05-18)
参考文献数
8

デジタルアーカイブの目的にはICT を活用して文化財等を保存することだけでなく、その利活用を促進することが含まれており、人文社会学系研究において、これまでになかった新しい研究スタイルと社会への波及効果を生み出し始めている。一方、オープンサイエンス政策は、科学技術系を中心に論文のオープンアクセス化から始まったが、現在では、研究データを中心とした幅広い研究成果をできる限り広く共有しイノベーションを加速する政策に拡張し、文理を問わない新しい研究パラダイムの構築を前提とした、研究活動の変容を志向している。今回世界のオープンサイエンス政策の現状とその実践の一つとして世界をリードする研究データ同盟(RDA)が取り組むデータ共有活動を紹介し、文化財を中心としたデジタルアーカイブに関する活動の接点を考察しながら、オープンサイエンス時代の科学技術・学術研究のスタイルを展望し、変容のキーとなる相互通用性のあるデータフォーマットの重要性を述べる。
著者
稲葉 通将 大畠 菜央実 高橋 健一 鳥海 不二夫
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.2392-2402, 2016-11-15

本研究では,人狼ゲームにおけるプレイヤの発話内容を表現するタグを設計し,それらのタグを人狼BBSにおけるプレイヤの発話に付与し分析を行った.分析では,襲撃対象,および処刑対象の決定にプレイヤごとの発話の傾向がどのように影響するのか,また,ゲーム全体のコミュニケーションの傾向とゲームの勝敗の関係について調査した.分析の結果,人間側,人狼側の各プレイヤが自陣営の勝利のために効果的なコミュニケーション戦略,および特定のコミュニケーションとプレイヤの行動の関係が明らかとなった.We focus on a communication game "Werewolf". Our final objective is making a werewolf player agent. In this paper, as a first step, we analyze this game using players' utterances. We define a tag set that describes player's dialogue act and annotate utterances in the Werewolf BBS with these tags. By using these annotated utterances, we analyze the relationships between the trend of the types of the utterances and decision-making and victory or defeat. The results of the analysis clarify effective actions in werewolf in order to win.