著者
福田 恵美子 舛井 道晴 伊藤 暢彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.383, pp.23-26, 2007-12-06

検索連動型広告とは,検索エンジンに入力された語に関連する広告を配信する広告手法である。広告枠はオークションによって取引され,Yahoo!,Googleなどでは"一般化セカンドプライスオークション"(GSP)が採用されている。GSPは,誘因両立性をもつことで知られるヴィクレイ・クラーク・グローブス(VCG)メカニズムと似た構造を持つ。Edelman and Ostorovsky [1]では,GSPにおいては各入札者の入札と収益が安定しないことを示している。それに対し,VCGでは理論的にはそのような不安定性はない。また,Edelman et al. [2]では新たに局所的エンヴィ・フリー均衡を定義し,入札者の戦略を制限したGSPにおける均衡では,VCGにおける支配戦略均衡による収益以上となることを示した。これらの結果を受け,本稿では経済実験によりGSPとVCGの比較を行った。
著者
森本 泰貴 藤本 典幸 萩原 兼一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告バイオ情報学(BIO) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.126, pp.177-180, 2008-12-10

インターネットを介した買い物や情報収集の際に有用なサービスとして,ユーザの行動履歴から推測したユーザの興味に合う情報等を推薦するリコメンドサービスがある.リコメンドサービスは行動履歴を得られる日常的な反復行為にも応用できると考えられる.我々はその一例として,衣服コーディネイトリコメンドシステムを開発した.本システムはベイジアンネットにより衣服コーディネイトをモデル化することで衣服コーディネイトの推薦を実現している.またシステムが推薦した衣服コーディネイトに対してユーザが評価を行い,その結果を反映してモデルを修正することで,各ユーザの嗜好に合わせた衣服コーディネイトの推薦が可能となっている.Recommendation services are useful for shopping or acquiring information on the internet. Such services provide appropriate contents from past actions. We think that recommendation can be applied to routine work, so we developed a system that recommends coordination of clothes. The system recommends coordination of clothes using bayesian network model. The system can recommend coordination subject to user preference with modification of the model reflecting user's evaluation of the coordination recommended by the system.
著者
大澤 聡
出版者
リテラシー史研究会
雑誌
リテラシー史研究
巻号頁・発行日
vol.2, pp.27-42, 2009-01-20

左右同一ページ付
著者
小島 恵津子 岩崎 博之
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.141-149, 2001-03-31
参考文献数
11

積乱雲が発達する前にしばしば積乱雲の「融合」が見られる.この積乱雲の融合について,関東地方を対象に気象庁東京レーダーのデータを用いて調べた.解析期間は1994年と1995年の7月1日から8月31日である.その結果,次の特徴が明らかになった. 1) 1994年に212回,1995年に220回の計432回の積乱雲の融合が認められ,海洋域と比較すると陸域では対流活動度に対する融合回数の割合(融合率)が大きかった. 2) 積乱雲の融合回数は12時から22時に多く,この時間帯に融合率も大きかった. 3) 標高0.4〜0.8kmの南東斜面では,他の領域よりも融合率が高く,特に,熱的局地循環に伴う南東風が強い日には融合率が高くなっていた.
著者
河合 潜二
出版者
活水女子大学
雑誌
活水論文集 (ISSN:02888610)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.51-58, 1962-03

1)1960年7月24日〜9月25日に,セット位置の高さの違った金網トラップで以てハエを採集し,採集位置の高さが採集能率に何らかの影響を及ぼすかどうかを調べた。2)トラップは全部で,2m・1.2m・1m・0.8m・0.4m・・0.3m・Om及び草むらの申のOmの位置にセットし,垂直に3〜4ヶを連結して同時に吊るした場合,各々の高さのものを8m間隔に離して同時においた場合,1つのトラップで毎日高さを変えた場合など,計5回の採集実験をおこない,トラップの機能上の差をなくすために,使ったトラップは各々の高さを1巡するようにした。実験場所は長崎市内にある活水高校の構内3地点である。3)3〜4ヶのトラップを連結垂下した場合,トラップの位置の高さによる採集ハエ数に著しい違いがあり,最下位の0〜0.3mのトラップが採集能率が最大であって約50〜90%のハエが集まる。そのうちの優占種はミドリキンバエである。4)2ヶのトラップが同時に地上にセットされ,その1が草の中におかれた場合,裸地のトラップにより多くのハエが集まる。このときの第1優占種はセンチニクバエ,第2優占種はミドリキンバエであって,共に裸地・草地の2トラップに大差ない割合で(僅かに裸地に多く〉集まっている。5)日を違えて1ヶのトラップをいろいろの高さにセットした場合,採れたハエ数の間には有意差が認められず,優占種であるオビキンバエはどの高さのトラップにもかなり似た割合で集まっている。6)ハエ誘引の餌の臭気についてみると,地上から高いところ程風が強いので臭気が速く拡散し,低いところでは風が弱いので臭気が停滞しがちとなる。だから高さ別のトラップを同時にセットすると,下位のもの程誘引力が優っていると考えられ,実験結果がそれに符合している。
著者
力石 國男 蓬田 安弘
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.773-784, 2006-10-31
参考文献数
27
被引用文献数
2

アメダスデータと高層気象観測データ(期間:1992〜2001年)を解析して,北海道十勝平野の局地的強風である十勝風の特性と発生機構を考察した.十勝風の発生頻度は初冬の11・12月と初春の3・4月に最も高く,最大瞬間風速が15m/sを超える日は月に5〜7日である.総観場の気象条件を調べると,十勝風は北海道東方に低気圧があり札幌上空に強い北西風が吹き込むときに発生している.また札幌では09時段階で大気下層に混合層が発達している.平均的な十勝風には正午過ぎに最も強く夜間に収まるという日変化が見られる.風は北西方向にある狩勝峠方面から吹き,08時頃から急激に十勝平野全域で強まる.また,風速は風下に向かって次第に増加している.一方,帯広では風が強い日ほど日照時間が長く,下層大気が不安定になっている.これらのことから,十勝平野では日中日射による対流が発生し,熱対流が上空の強風を下層に運ぶために地表で強い北西風が吹くと推測される.
著者
森山 隆
出版者
九州大学国語国文学会
雑誌
語文研究 (ISSN:04360982)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.25-34, 1963-06-30 (Released:2009-04-22)
著者
青木 孝志 足達 義則
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.23-29, 2007-03-01

近年、様々な芳香の活用が統合療法分野で増加しつつある。これはアロマセラピーと呼ばれているが、匂い刺激は人体の嗅覚中枢に伝わり、自律神経や脈波に影響を与える。本研究日的は、匂い刺激が脈波の構成成分の波高比(b/aおよびd/a)に対して、どのような影響をもたらすのかを調べることである。ここで、a,bおよびdは加速度脈波の構成成分であるa,bおよびd波の高さである。10人の被験者にジャスミンの匂い刺激を5分間あたえた。刺激中の5分間と、刺激前の5分間および刺激後の5分間、脈波を測定した。その結果、ジャスミンの匂い刺激中はb/aが統計的有意に減少した。この実験結果は刺激中に血管の伸展性がよくなったことを示唆している。刺激を止めると約5分以内に元の値に戻った。d/aは有意な変化を示さなかった。また刺激によって心拍数が平均3.5%増加した。
著者
吉高 淳夫 松井 亮治 平嶋 宗
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.1696-1707, 2006-06-15
被引用文献数
7

映画やテレビドラマといったコンテンツにおいて,アクセスの柔軟性・多様性を実現するためには,特定の雰囲気や印象を強調する演出,すなわちコンテンツに埋め込まれた感性情報を検出し,それを反映させることが重要である.様々な演出技法を述べた「映画の文法」では,ズームやドリーなどのカメラワークは,ある場面の雰囲気や印象を強調するための重要な演出手法として位置づけられている.カメラワーク検出に関する先行研究では,映像主体の視覚上の変化という観点ではほぼ同様であるが演出意図が大きく異なる,ズームイン?キャラクタドリー,ズームアウト?プルバック間の弁別ならびにそれらの検出を,動物体の存在を前提として十分な精度で検出することは未解決であるため,カメラワークによる演出を検出できない.本論文では,上記カメラワークを区別して検出することにより,カメラワークによる演出効果により映像に込められた感性情報を抽出する手法を提案する.さらに,動物体存在下で上記カメラワークを検出,弁別し,カメラワークに基づく演出,すなわち感性情報を検出するという目的に対する提案手法の有効性を評価した.In order to facilitate flexible access to contents such as movie or drama provided as video data, it is promising to take the sense of atmosphere into account. Film grammar prescribes various types of rendition that are commonly applied in producing movies or dramas. Camera work, such as zooming or dollying is regarded as an important technique which is often applied in order to emphasize a certain atmosphere of a scene. Previous studies that extract camera work did not take separation of zoom-in/out and character dolly/pull back into account, under the circumstance of the existence of moving objects. Therefore, they cannot extract rendition with respect to camera work. This paper proposed a framework of distinguishing zoom-in/out from character dolly/pull back. This distinction is mandatory for extracting emotional rendition by camera work, since situation of applying zoom-in/out is quite different from that of applying character dolly/pull back. The effectiveness of the proposed method is evaluated and the result is also presented in this paper.
著者
花見 重幸 斉藤 功 花田 晃治 高野 吉郎
出版者
日本矯正歯科学会
雑誌
日本矯正歯科学会雑誌 (ISSN:0021454X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.211-222, 1996-06
参考文献数
52
被引用文献数
5

矯正力が三叉神経節カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)陽性ニューロンに対して, どのような影響を及ぼすかを明らかにすることを目的として, ラット上顎臼歯をWaldoの方法に準じて実験的に移動させ, 移動開始1, 3, 6, 12, 24時間後に屠殺して, 三叉神経節神経細胞体内CGRPの免疫活性と局在性について免疫組織化学的に検索し, 以下の結果を得た.1. 対照群において, 上顎臼歯部支配領域における全神経細胞体に占めるCGRP陽性神経細胞体の割合は約37%であり, 小型および中型の細胞体がそのほとんどを占めていた.また, 細胞体直径の小さなものほどCGRP免疫染色性が強くなる傾向にあった.2. CGRP陽性神経細胞体は, 歯の移動開始後すみやかにその数を減じ, 3時間後に最少となったが, 以後増加傾向を示し, 移動開始12時間後には対照群とほぼ同等の状態にまで回復していた.また, 全CGRP陽性神経細胞体に占めるCGRP強陽性細胞体の割合は, 歯の移動後3時間において顕著な減少を示した.以上のことから, 歯の移動により一時的に三叉神経節神経細胞体内のCGRPが減少傾向を示すことが明らかとなり, 三叉神経節内神経細胞体内に存在するCGRPが, 歯の移動に伴う疼痛の発現とともに, 歯の移動初期における歯周組織内での組織改変に深く関与している可能性が示唆された.
著者
尾田 政臣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.35, no.7, pp.1449-1456, 1994-07-15
被引用文献数
22

従来の言語キーを用いる画像検索システムでは、検索者が検索のための適当な言語キーを思い付けない場合や、そもそも検索しようとする対象のイメージがはっきりしていないため、言語化できない場合がある等の点から検索が難しい欠点があった。そこで、これらの困難さを取り除こうとする研究が行われている。ところが、それらの方法に共通な欠点は、検索イメージが検索前にしっかり固まっていることを前提としていたことである。そのため、手元に検索すぺきイメージがすでに存在する場合など、その応用範囲は限られていた。本研究は、検索前には漠然としたイメージしかない場合についての画像検索方法を提案する。筆者は、画像概念の形成過程が、それまでの刺激の系列の処理過程に影響されることを心理実験により明らかにした。衣服のカタログデータベースから好みの服を選ぴだすような検索を想定してみると、検索しながら理想のイメージを形成していることになる。このような過程は、図形概念の形成過程と捉えることができる。そこで、心理実験結果を応用し、検索者がそれまでに好みの画像として選んだデータから類似性を計算し、データベースの中から類似性の高い画像を検索者に提示することにより、効率的な検索システムを構成できることを提案する。本稿では、顔画像検索を例題としてシステムの構成法を述べると共に、提案の妥当性を実験結果に基づき検証し、その有効性を明らかにする。
著者
椎橋 章夫 大橋 克弘 山名 基晴 森 欣司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.791-801, 2007-02-15
参考文献数
16
被引用文献数
1

鉄道の自動出改札システム(AFC: Automatic Fare Collection system)は,高密度輸送におけるピーク時の乗降客に対応するための高速性と金券である乗車券を処理するため高信頼性が不可欠である.しかし,無線通信方式のIC カード乗車券は旅客の使用方法に依存するため,データの読み取りの不確実,不完全が発生する(これを「データ抜け」と呼ぶ).東日本旅客鉄道株式会社のSuicaシステムでは「データ抜け」が発生してもシステムを止めることなく,データの信頼性を確保できるように「自律分散整合化技術」を導入していたが,その有効性を評価する手法を持たなかった.そこで,東京工業大学森研究室との連携のもと,自律分散整合化技術の有効性を評価する手法として,機能信頼性評価法を研究し,その評価技術を確立した.この結果,得られた最適パラメータをSuica システムに導入し,その有効性を実証した.The Automatic Fare Collection system (AFC) requires both high performance and high reliability; high performance is necessary to handle the congested passengers during the peak time and high reliability cannot be neglected because the tickets are as valuable as cash. However, the IC card ticket system with wireless communications depends on the way of passengers' behavior, which causes serious problems called "data lacks." In order to assure the reliability of the data in case of "data lacks" without stopping the system, the Autonomous Decentralized Data Consistency Technology has been installed to the Suica system in East Japan Railway Company. However, the evaluation method had not been prepared. This paper, in cooperation with Mori Laboratory, Tokyo Institute of Technology, evaluates the effectiveness of the Autonomous Decentralized Data Consistency Technology by Functional Reliability and optimizes it. This optimization has been installed to the Suica system and performs very well.
著者
手塚 耕一 河崎 悟朗 神頭 信之 下川 聡 中尾 古宏 内山 隆
出版者
公益社団法人日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:18804004)
巻号頁・発行日
vol.28, no.12, 2004-12-01

現行MOやDVDの約13倍の記録密度を達成できる光磁気記録用OFH(Optical Flying Head)を実用化しました.OFHは青紫LD光を回折限界まで集光する高NAレンズ(NA:0.9)と高速磁界変調記録を可能とする薄膜コイルを,ハードディスクドライブ(HDD)に使用されているのと同等の浮上スライダ上に搭載した高性能光ピックアップです.このOFHと最新の高密度光磁気媒体とを組み合わせることにより50Gb/in^2以上の高密度記録を達成することが可能となりました.また,0FHの浮上量は約3μmで,現行HDDの約300倍あり,媒体交換が可能なリムーバブル装置を実現するほか,通常実験室で使用可能なOFH搭敏光磁気媒体評価設備(媒体テスク)の製品化も可能としました.
著者
瀬戸口 善則
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.714-715, 1997-09-05
著者
林 英男 田中 智一 平出 正孝
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.299-303, 2002-05-05
被引用文献数
7 9

減圧ヘリウムICP-MSは,アルゴンに起因したスペクトル干渉を除くことができる.しかし,m/z=79〜82に小さなバックグラウンドピークがなお存在し,微量な臭素及びセレンの定量を妨害した.本研究では,これらのピークがインターフェース部材質の銅に起因した分子イオンであることを突き止めた.これらのイオンを抑制するため,ニッケル及びアルミニウム製インターフェース部を試作した.その結果,ニッケル製では,広い質量範囲にわたりバックグラウンドピークが生じたが,アルミニウム製ではほとんど観測されなかった.そのため,減圧ヘリウムICP-MSのインターフェース部材質としてアルミニウムが最適であるとの結論を得た.電熱気化法により臭素及びセレンの溶液試料(10ng ml^-1,5μl)を導入して得られた相対標準偏差(n=10)は,いずれも約10%であった.また,臭素及びセレンの検出下限(3σ)はそれぞれ0.2及び0.09ng ml^-1であり,通常のICP-MS(Br 20 ng ml^-1, Se 0.25 ng ml^-1)に比べ高感度な定量が可能になった.