著者
川合 全弘
出版者
京都産業大学法学会
雑誌
産大法学 (ISSN:02863782)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.221-239, 2017-01

1.はじめに2.荒木俊馬と岩畔豪雄3.東京事務所長としての岩畔豪雄(以上本号)4.世界問題研究所長としての岩畔豪雄5.おわりに

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出版者
帝国菓子飴新聞社
巻号頁・発行日
vol.昭和2年度, 1930
著者
田切 美智雄 廣井 美邦 足立 達朗
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.117, no.Supplement, pp.S1-S20, 2011-09-01 (Released:2013-02-20)
参考文献数
31
被引用文献数
3

茨城県多賀山地の日立変成古生層は,産出化石により前期石炭紀以降の地層とされてきた.しかし最近広範にSHRIMP年代が測定され,多賀山地に日本最古のカンブリア系が60 km2以上にわたって広く分布することが明らかになった.A班では,原岩構造のわかるカンブリア系のうち,枕状構造や発泡構造,急冷組織などがみられる火山岩を原岩とする赤沢層と,堆積構造を残す砂泥質堆積岩や礫岩を原岩とする西堂平層,さらに赤沢層に貫入するカンブリア紀花崗岩類を見学する.また,赤沢層を不整合で覆う石炭系大雄院層基底部の礫岩などを見学する.今後,これらの露頭は日本におけるカンブリア系の模式地となることが予想される.今回は当初の研究成果に基づくものであり,今後さらに多くの研究者によってより深く研究され,日本列島形成の初期の様子が明らかになるであろう.
著者
若林 茂 岸本 由香 南部 征喜 松岡 瑛
出版者
Japanese Association for Dietary Fiber Research
雑誌
日本食物繊維研究会誌 (ISSN:13431994)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.13-19, 1999-06-30 (Released:2011-02-23)
参考文献数
25
被引用文献数
1

健常成人を対象として,各種糖質負荷後の血糖およびインスリン分泌応答に及ぼす難消化性デキストリンの影響について検討した。さらに,食事負荷試験により,食後の血糖上昇に及ぼす影響について検討した。(1)10gの難消化性デキストリン摂取ではショ糖100g負荷後の血糖およびインスリン分泌応答を抑制し,頂値のレベルを非添加の88および69%に低下させた。また,グルコース509およびマルトデキストリン50g負荷に対して,難消化性デキストリンはインスリン分泌のみを抑制し,頂値のレベルは非添加のそれぞれ52および60%に低下した。(2)うどん定食(糖質104.2g,565kcal)摂取後の血糖応答は全般に急峻であり頂値は183.9mg/dlに達した。これに対し,菓子パン(糖質137.2g,553kcal)摂取時の頂値は145.3mg/dlであり,血糖応答は緩やかであった。これらの試験食負荷において難消化性デキストリンを緑茶あるいはコーヒーに添加して摂取させたところ,いずれも有意な血糖上昇抑制効果が認められ,頂値は88および84%に低下した。 以上の結果から,難消化性デキストリンは健常成人において食後の血糖上昇に対して一定の抑制効果が期待できるものと考えられた。
著者
飯田 健
出版者
日本選挙学会
雑誌
日本選挙学会年報 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.55-71, 2012

一般市民レベルにおける保守主義はどのようにして形成されるのか。なぜ結びつくことが必ずしも自明ではないいくつかの政治的態度が保守主義の名の下に結びつくのか。アメリカでは,福祉の抑制や均衡財政を目指すいわゆる経済的保守主義も,中絶の禁止や同性婚の禁止を訴える社会的な保守主義も同じ保守主義の名の下に一つのイデオロギーとして括られる。これらの態度は必ずしもそれらを結びつける論理が存在しないにもかかわらず,現実として人々の態度において同時に存在することが多い。その原因として,政党および伝統的共同体の役割が考えられる。こうした可能性を検証するべく,データ分析を行った結果,アメリカにおいて共和党支持者や福音派ほど,また共和党の勢力が強い地域やキリスト教的価値観が強い地域に住んでいる者ほど経済的保守主義と社会的保守主義とが,その態度において結びつくことがわかった。
著者
山田 修
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.110, no.2, pp.64-67, 2015 (Released:2018-04-12)
参考文献数
11

泡盛麹菌がAspergillus luchuensisとして初めて記載されて以来,100年以上の年月が過ぎたが,この間,焼酎・泡盛麹菌を含む黒色Aspergillusの分類は長きに渡り混乱状態が続いてきた。著者は数年来,分子系統解析やトキシン生産性試験の結果に基づき,黒麹菌の再分類を提唱してきたが,最近その取り組みが実を結び,海外の分類の専門家を交えた検討の結果,黒麹菌はA. luchuensisとして,A. nigerなどのクロカビと別種として分類されることが改めて確認された。本稿では,分類が混乱した原因も含めて黒麹菌の再分類に至る経緯を概説し,これまで記載された主な黒麹菌の素性を振り返っていただいた。
著者
杉山 英男
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.669-671, 1998-08-15 (Released:2010-07-21)
参考文献数
14
被引用文献数
1
著者
松岡 弥玲
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.45-54, 2006-03-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
36
被引用文献数
5 3

本研究の目的は,(1) 理想-現実自己のズレが年齢と共に減少していく変化と, 自尊感情が生涯にわたって維持される傾向とが関係しているかどうかを検証すること,(2) 理想自己の実現可能性の生涯発達変化を捉えること,(3) ズレを減少させる方略 (肯定的解釈粘り強さ諦めの早さ) の生涯発達変化をズレとの関わりから探索的に検討することである。調査参加者は15歳から86歳までの男女 (865名)。主な結果は以下の通りである。(1) 自尊感情は生涯維持され, ズレは年齢と共に減少していた。そして青年期から老年期までの全ての群でズレと自尊感情との間に有意な負の相関関係がみられ, ズレが減少していく変化と自尊感情の維持とが関連していることが示唆された。(2) 実現可能性は, 45-54歳に減少する傾向がみられた。(3) ズレを減少させる方略は, 高校生から55-64歳までの間, 対照的な方略が交互に用いられ, 男女差が顕著であった。しかし, 65-86歳群になると男女共にズレと方略との関わりが無くなった。これらの結果について, 性差に焦点をあて, ライフイベントや職業生活との関わりから考察がなされた。
著者
福島 正也 砂川 正隆 片平 治人 渡辺 大士 草柳 肇 小林 喜之 樋口 毅史 久光 直子 久光 正
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.312-319, 2015 (Released:2015-11-21)
参考文献数
30
被引用文献数
2

円皮鍼は鍼治療に用いられる鍼の一種で,1mm前後の極めて短い鍼を絆創膏で皮膚に留置することによって,種々の生体の反応を引き出す.本研究では,ラット社会的孤立ストレスモデルを用い,ストレスに対する円皮鍼の効果を調べ,作用機序の検討としてオレキシン神経系の関与を検討した.8週齢Wistar系雄性ラットを使用し,コントロール群(Con群),ストレスモデルにシャム鍼を貼付した群(Sham群),ストレスモデルに円皮鍼を貼付した群(PTN群)の3群に分けた.社会的孤立ストレスモデルは8日間単独で飼育することで作製した.Con群は1ケージに3~4匹で飼育した.ストレス負荷7日目,PTN群とSham群には百会穴相当部への円皮鍼(パイオネックス®,セイリン社製)またはシャム鍼を貼付した.ストレス評価として,噛みつき行動時間の測定(7日目と8日目)と,EIA法にて血漿コルチコステロンの測定を行った.また,オレキシン神経系の関与を検討するために,EIA法にて血漿オレキシンA濃度を測定し,外側視床下部におけるオレキシンニューロンの変化を組織学的に検討した.ストレス負荷8日目,10分間の噛みつき行動時間は,Sham群(460.2±24.2秒)に対し,PTN群(263.3±53.7秒)で有意に抑制された(p<0.01).血漿コルチコステロン濃度は,Con群(44.0±8.2ng/ml)に対しSham群(128.6±26.4ng/ml)では有意に増加したが,PTN群(73.5±8.9ng/ml)ではその増加が有意に抑制された(P<0.05).血漿オレキシンA濃度は,Con群(0.17±0.01ng/ml)に対しSham群(0.36±0.04ng/ml)では有意に増加したが,PTN群(0.23±0.03ng/ml)ではその増加が有意に抑制された(P<0.05).外側視床下部におけるオレキシンAの発現もCon群(26.88±3.03 Optical Density:OD)に対しSham群(80.89±6.03 OD)では有意に上昇したが,PTN群(49.87±1.84 OD)ではその上昇が有意に抑制された.百会穴への円皮鍼治療は,ラット社会的孤立ストレスモデルにおけるストレス反応を抑制し,視床下部オレキシンニューロンの活性を抑制した.ストレスによる交感神経系や内分泌系の興奮に視床下部オレキシン神経系が関与することが報告されている.円皮鍼治療はオレキシン神経系を抑制することにより,ストレス反応を抑制したと考えられる.
著者
里宇 明元
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.465-470, 2016-06-18 (Released:2016-07-21)
参考文献数
29

革新的ニューロリハビリテーション技術を開発・実用化するには,神経科学研究の積み重ね,臨床的エビデンスの蓄積,知財マネジメント,医療機器としての製品化・薬機法承認・事業化が不可欠である.慶應義塾大学医工連携チームは,従来治療困難であった脳卒中後重度手指麻痺に対し,手指伸展企図時の運動野近傍の事象関連脱同期を頭皮電極で記録し,運動企図したと判断された際には,麻痺側手指を電動装具で伸展して体性感覚フィードバックを脳に返し,可塑性を誘導する治療システムを開発した.Proof of concept,first in man,症例シリーズ研究,効果機序解明を経て,企業と共同で製品化を進め,薬機法承認に向けた医師主導治験を計画中である.

6 0 0 0 OA 地方競馬年鑑

著者
帝国馬匹協会 編
出版者
帝国馬匹協会
巻号頁・発行日
vol.昭和11年版, 1936