著者
瀧澤 毅 タキザワ ツヨシ Tsuyoshi TAKIZAWA
雑誌
千葉科学大学紀要
巻号頁・発行日
vol.3, pp.149-160, 2010-02-28

マスクを着用することがインフルエンザ感染予防に有効であるというエビデンス(科学的根拠)があるのかEBMの方法により検討した。そのため本学図書館から利用できる医中誌, JMEDPlus, 医学・薬学予稿集データベース、日経メディカルオンライン、MEDLINE, Cochrane Libraryを検索し、インフルエンザと呼吸器感染症に対するマスク着用の予防効果について、臨床論文を抽出しエビデンスを評価した。マスク着用がインフルエンザや他の感染症予防に有効であることを検証した推奨度A、エビデンスレベル1bのランダム化比較試験のエビデンスはない。これまでマスク着用のインフルエンザ感染症予防を検証するランダム化比較試験が香港とシドニーで実施されたが、いずれもマスク着用と非着用のインフルエンザ感染発症率に統計的有意差はなかった。推奨度B、エビデンスレベル2aの観察研究ではインフルエンザ予防に有効であることを示す非ランダム化比較試験とコホート研究のエビデンスがある。また、SARS感染予防に有効である可能性を示唆する推奨度B,エビデンスレベル3aの症例対照研究のメタアナリシスによるエビデンスもある。一方、手洗いの小児肺炎などの感染症予防効果については、推奨度A,エビデンスレベル1bのランダム化比較試験のエビデンスがある。WHOや米国CDCのインフルエンザ予防ガイドラインはマスク着用よりも手洗いを重視しているが、これは両者の予防効果のエビデンスレベルの違いを反映させたものである。
著者
児玉 恵美
出版者
九州ルーテル学院大学
雑誌
応用障害心理学研究
巻号頁・発行日
no.12, pp.13-26, 2013-03-31

本研究では, 1)卒業論文を提出し終わったばかりの大学生の卒業論文作成に対する認識と, その自尊感情との関連を調査し, 2)卒業論文作成について, 学生と卒業論文を指導する教員の考え方の相違を探索的に検討した。結果, 学生は卒業論文作成を重大なものと認識していることが示された。そして, 卒業論文作成過程におけるストレス度が自尊感情と負の相関を示し, 卒業論文作成状況に対する肯定的な認知が自尊感情と正の相関を示していた。また卒業論文作成について, 多くの学生がそれを肯定的な体験と意味付け, 研究の実施や新しい知識の獲得を楽しみ, 周囲の人との関わりを学んでいることがわかった。一方教員は学生に, 研究に対する姿勢や, 諦めずやり遂げる精神などを期待していた。そして卒業論文作成について, 学生・教員ともに, 達成感を得て自己成長できる体験だと捉えていることが示唆され, これらが卒業論文作成の教育的意義の大事な一側面を表していると考えられた。
著者
国文学研究資料館史料館

口絵凡例三井文庫旧蔵資料<袋綴本>目録解題三井文庫旧蔵資料<袋綴本>目録
著者
吉田 翔 金井 秀明
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2014-GN-91, no.52, pp.1-8, 2014-03-06

本研究は,食事中のそしゃく癖の改善を目的としたそしゃく状況通知手法に関する研究である.共食の場において周囲に悪影響を及ぼす 「クチャラー」 を対象とし,聴覚遅延フィードバックを用いたそしゃく状態の通知を行った.被験者のそしゃく音を遅延させて再生することで,自分のそしゃく行為が周囲からどのように認識されているかを通知する.構築システムでは通知だけでなく,被験者の顎の動きを検出することで,そしゃく状態を測定することが可能である.このシステムを用いた実験により,遅延時間を大きくした場合,被験者は自らのそしゃく状態を認知でき,そしゃく行為を控えようとする傾向が確認できた.
著者
西田 知博 原田 章 中村 亮太 宮本 友介 松浦 敏雄
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.8, pp.2736-2747, 2007-08-15

制御構造などのプログラミングの基礎を短時間で習得することを目指したプログラミング学習環境PEN を開発した.本論文では,PEN の実装とその評価について報告する.PEN では,大学入試センターなどの入試で用いられている言語を用いているので,付加的な説明を行わなくても容易にプログラムが理解できる.また,プログラムの入力補助機能を備えることで,プログラム作成時の誤りの混入を減らすことに寄与している.また,ステップ実行機能,スロー実行機能,変数表示機能などにより,プログラムの動作を観察しやすくしている.授業実践のアンケート結果から,PEN は初学者におおむね好評であることを確認した.また,JavaScript を用いた授業との比較では,自己評価と試験による分析の結果,双方ともPEN を用いたクラスの方が理解度が高くなり,プログラミングの入門教育環境としてのPEN の有用性が示唆される結果が得られた.
著者
渡邉 小百合 吉野 孝
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.43-51, 2018-01-15

近年,ドラマやアニメの舞台への聖地巡礼等の新しい形態の旅行が出てきたことや,外国人旅行者の増加から,観光地に対して新しいニーズが発生してくることが考えられる.これより,観光地側も観光客のニーズや問題点を知り,観光地の発展につなげていく必要がある.しかし,Twitterにおいて「観光地名が入っていない観光地に関するツイート」の収集が困難であるという問題があった.そこで本研究では,観光地名を含まないツイートからの観光地に関する感想の抽出手法について検討し,下記を明らかにした.(1)観光地の特徴語を含むツイートの中には,観光地に関する感想が含まれている可能性がある.(2)観光地名入りツイートの前後に呟かれた観光地名なしツイートの中には,観光地に関する感想が含まれている可能性がある.(3)観光地名入りツイートに対するリプライには,観光地に関する感想が含まれている可能性がある.(4)観光地名を含まない画像付きツイートには,観光地の食べ物や催し物に関する感想が含まれている可能性がある.