著者
内田 雄基 大橋 一輝 高橋 桂太 藤井 俊彰
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J99-D, no.9, pp.823-835, 2016-09-01

本論文では,代表的なlight field cameraの一つであるLytro Illumを対象とし,カメラの物理的な画素配列を考慮した超解像手法を提案する.Lytro Illumでは,イメージセンサの手前に挿入されたマイクロレンズアレーの働きにより,多視点画像の同等のデータ(light fieldデータ)がイメージセンサ上に多重化されるため,一度の撮影で三次元情報を取得できる.取得データ(RAW画像)に逆多重化を施すことで,多視点画像(sub-aperture image)を取り出せるが,個々の画像の解像度は限られる.そこで,多視点画像を相互に位置合わせして超解像を行い,解像度を向上させる方法が考えられる.しかしながら,従来の手法では,Lytro Illumのようなカメラに特有のRAW画像の画素配列の扱い方に問題がある.RAW画像では,各画素はRGBのうち一つの色情報をもち,かつ,マイクロレンズが六角格子状に並んでいる.従来の手法では,デモザイキングにより色情報を復元し,レンズ配列が正方格子状になるように画素をリサンプリングする.これらの過程には重みづけ和のような演算を伴うデータの補間が含まれるため,RAW画像のもつオリジナルの情報が損なわれ,超解像の効果を妨げると考えられる.それに対して我々は,演算を伴う補間処理を行わず,RAW画像の画素配列を維持したsub-aperture imageを用いて超解像を行う手法を提案する.また,幾つかの実写画像を用いた実験により,提案手法の有効性を示す.
著者
船橋 賢一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J73-A, no.1, pp.139-145, 1990-01-25

画像等の情報圧縮に3層ニューラルネットワークを応用する研究が近年なされているが,これを3層ニューラルネットワークで恒等写像を近似的に実現する問題としてとらえ,hidden層に一般に非線形ユニットをもつ場合に,主成分分析との関連を明らかにすることにより,データの統計的性質とhiddenユニット数および近似の度合いの下限値との関連を理論的に明らかにした.これにより,3層ネットワークによる情報圧縮の性能は,従来のK-L変換を用いる方法による性能を越えることはないことを理論的に示した.また,汎化(generalization)の現象の理論付けをこの場合に行った.
著者
Shogo SEKI Tomoki TODA Kazuya TAKEDA
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE TRANSACTIONS on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences (ISSN:09168508)
巻号頁・発行日
vol.E101-A, no.7, pp.1057-1064, 2018-07-01

This paper proposes a semi-supervised source separation method for stereophonic music signals containing multiple recorded or processed signals, where synthesized music is focused on the stereophonic music. As the synthesized music signals are often generated as linear combinations of many individual source signals and their respective mixing gains, phase or phase difference information between inter-channel signals, which represent spatial characteristics of recording environments, cannot be utilized as acoustic clues for source separation. Non-negative Tensor Factorization (NTF) is an effective technique which can be used to resolve this problem by decomposing amplitude spectrograms of stereo channel music signals into basis vectors and activations of individual music source signals, along with their corresponding mixing gains. However, it is difficult to achieve sufficient separation performance using this method alone, as the acoustic clues available for separation are limited. To address this issue, this paper proposes a Cepstral Distance Regularization (CDR) method for NTF-based stereo channel separation, which involves making the cepstrum of the separated source signals follow Gaussian Mixture Models (GMMs) of the corresponding the music source signal. These GMMs are trained in advance using available samples. Experimental evaluations separating three and four sound sources are conducted to investigate the effectiveness of the proposed method in both supervised and semi-supervised separation frameworks, and performance is also compared with that of a conventional NTF method. Experimental results demonstrate that the proposed method yields significant improvements within both separation frameworks, and that cepstral distance regularization provides better separation parameters.
著者
谷 淳
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J74-A, no.8, pp.1208-1215, 1991-08-25

リヤプノフ安定性を基盤とする多くのニューラルネットモデルは,極小への落込みなどの問題点をもち,その動特性の限界が指摘されている.本論文ではこのようなニューラルネットモデルに対してカオス力学系を導入することにより,それらに新たな動特性を付加することを試みる.本論文で提案するカオス力学モデルは,エネルギー曲面での運動を記述する力学方程式の散逸項に周期的に変動する非線形抵抗をもつことを特徴とし,安定および不安定の位相を繰り返すことにより,状態のカオス的遍歴を実現するものである.誤差逆伝搬学習およびホップフィールド型ネットワークでの記憶想起に本力学モデルを適用した結果,これらの動的過程においてカオス的な極小遷移を確認した.更に,適当なパラメータ操作により発生するインターミテントカオスは,安定性と可塑性が共存したより柔軟な学習,構造性をもった記憶想起などの有効な動特性をネットワークに導くことが確認された.
著者
宇都 雅輝
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J101-D, no.6, pp.895-908, 2018-06-01

近年,受験者の実践的かつ高次の能力を測定する手法の一つとしてパフォーマンス評価が注目されている.一方で,パフォーマンス評価の問題として,能力測定の精度が評価者とパフォーマンス課題の特性に強く依存する点が指摘されてきた.この問題を解決する手法として,近年,評価者と課題の特性を表すパラメータを付与した項目反応モデルが多数提案され,その有効性が示されている.他方,現実の評価場面では,複数回の異なるパフォーマンステストの結果を比較するニーズがしばしば生じる.このような場合に項目反応モデルを適用するためには,個々のテスト結果から推定されるモデルパラメータを同一尺度上に位置付ける「等化」が必要となる.一般に,パフォーマンステストの等化を行うためには,テスト間で課題と評価者の一部が共通するように個々のテストを設計する必要がある.このとき,等化の精度は,共通課題や共通評価者の数,各テストにおける受験者の能力特性分布,受験者数・評価者数・課題数などの様々な条件に依存すると考えられる.しかし,これまで,これらの要因が等化精度に与える影響は明らかにされておらず,テストをどのように設計すれば高精度な等化が可能となるかは示されてこなかった.そこで本研究では,項目反応モデルをパフォーマンス評価に適用して等化を行う場合に,その精度に影響を与える要因を実験により明らかにし,その結果に基づき,高い等化精度を達成するために必要なテストのデザインについて基準を示す.
著者
Yasuhiro HARADA Shogo MURAMATSU Hitoshi KIYA
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE TRANSACTIONS on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences (ISSN:09168508)
巻号頁・発行日
vol.E81-A, no.8, pp.1607-1615, 1998-08-25

The checkerboard effect is caused by the periodic time-variant property of multirate filters which consist of up-samplers and digital filters. Although the conditions for some one-dimensional (1D) multirate systems to avoid the checkerboard effect have been shown, the conditions for Multidimensional (MD) multirate systems have not been considered. In this paper, some theorems about the conditions for MD multirate filters without checkerboard effect are derived. In addition, we also consider MD multirate filter banks without checkerboard effect. Simulation examples show that the checkerboard effect can be avoided by using the proposed conditions.
著者
森山 剛 斎藤 英雄 小沢 慎治
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J82-D2, no.4, pp.703-711, 1999-04-25

本論文では,感情を含むことによって音声に生ずる物理的変動と,そこから 知覚される感情とを線形に対応づけるモデルを提案する. 本モデルでは,日常の感情語と物理パラメータを直接対応づける代わりに, それぞれから抽出した物理的基底及び心理的基底を対応付けに用いている ため,感情語や物理パラメータの選び方に依存しないという特長を有する. また,話し手の抱いた感情ではなく聞き手側に存在する感情のステレオタイプ を基準とすることで,感情を可観測で一般性を有するものとしている. 本研究では統計的な手法を用い,まず種々の感情が含まれた音声の韻律 パラメータと心理実験によって得た主観評価値を用いて,それぞれ物理的 基底(主成分)及び心理的基底(因子)を求めた. 更にこれらの基底空間に写像した物理量及び心理量に重回帰分析を施す ことにより,音声の物理量と感情を双方向に変換することの可能な対応情報 を獲得した.
著者
山口 弘純 安本 慶一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J101-B, no.5, pp.298-309, 2018-05-01

近年のクラウド集中型アーキテクチャの制約と限界を受けて,ポストクラウドともいうべきエッジコンピューティング環境の構築と未来に関する多数の議論や研究がなされている.現状議論されているエッジコンピューティングアーキテクチャの多くは,従来のクライアントサーバーモデルをエッジサーバーとエッジデバイスのモデルに置き換えることで低遅延並びに帯域の節約を狙ったものであり,クラウドアーキテクチャの自然な拡張といえる.一方で,IoTアプリケーションやサイバーフィジカルシステムなど次世代のITシステムが必要とする「知的データ処理」をエッジコンピューティング環境でどのように行うかについては十分に議論されていない.本論文ではまずエッジコンピューティングに関する現状の動向を俯瞰する.次に,各々が計算機能を有するIoTデバイスやエッジサーバーを連携させ,可能な限りデータやフローの「地産地消」を行い,エッジコンピューティングのような分散計算環境においてもシームレスに知的データ処理のコアサービスを提供する著者らのアプローチを紹介し,今後の展望を述べる.
著者
徳田 恵一 小林 隆夫 徳田 篤洋 今井 聖
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:03736091)
巻号頁・発行日
vol.J71-A, no.2, pp.260-267, 1988-02-25

任意の対数振幅・位相をもつ希望特性は,複素ケプストラムの性質を用いることにより,最大・最小位相成分に分離することができる.このとき,最大位相あるいは最小位相の対数振幅と位相は,ヒルベルト変換により一意に関係づけられるので,振幅と位相の同時近似問題は,最大および最小位相成分の振幅近似問題に置き換えられる.本論文では,最大位相成分を逆線形予測法により,最小位相成分を極零分離法により,それぞれ近似する方法について述べ,更に振幅あるいは位相のいずれかに着目して,最大・最小位相成分の近似を交互に繰り返すことにより,特性を改善する方法を提案している.本方法は,振幅あるいは位相のどちらかに厳しい近似特性が要求されたとき,特に有効となる.フィルタ係数の決定は,FFTおよび線形予測法に基づいているため,非線形最適化法に比べ高速である.
著者
上原 一浩
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J100-B, no.9, pp.693-704, 2017-09-01

1980年代,軍用通信への応用を目指してソフトウェア無線の研究開発がスタートし,DSPやFPGA等の急速な性能向上と低価格化も進み,民生機器への展開に向けた研究開発が本格化した.また,1990年代には,ソフトウェア無線機を適応的に制御し利用するためのコグニティブ無線の概念が提唱され,その応用として高度な電波利用の実現に向けた技術開発が加速した.無線装置及び無線ネットワークの機能や性能を動的かつ適応的に変更可能とするソフトウェア無線・コグニティブ無線を実現するためには,信号処理技術やシステム制御技術,ネットワーク技術,広帯域フロントエンド技術や無線機構成技術,スペクトルのセンシング・可視化・管理・共用技術,セキュリティ技術など,ベースバンド部からRF部に至るまで,ハードウェア・ソフトウェアの両面で,様々な基盤技術の開発が必要である.本論文では,このソフトウェア無線・コグニティブ無線技術の研究開発に関し,特に無線アクセスシステムへの応用を目指した我が国における基盤技術開発を中心に,これまでの主要な取り組みについて概説する.更に,主要な実用化事例と,2020年代のIoT時代に向けた将来展望についても述べる.
著者
岩田 淳 下西 英之 小林 正好
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J100-B, no.9, pp.626-637, 2017-09-01

本論文では,ネットワーク業界に20年に1度と言われる革新をもたらしたSDN,NFVにおける研究開発・実証・商用化と本領域の将来の発展の方向性について述べる.現在のインターネットは自律分散制御方式を採用し,個々のネットワーク装置に機能が埋め込まれているため,機能追加・変更が困難な上,装置の機能肥大化を招いている.またデータセンタ等の仮想化が進む環境では,頻繁に生じるサーバやストレージの構成変更に迅速に追随するネットワーク構築・運用が求められるが,自律分散制御に起因する遅延や振る舞いの予測困難性により,迅速,確実なネットワーク変更ができないという課題がある.本課題に対し,筆者らは論理集中型のプログラマブルな制御方式によるネットワークの設計・構築・運用(SDN)と最小限の標準的枠組み(OpenFlow)とによる解決策を提唱し,更にネットワーク装置の仮想化(NFV)と組み合わせ,ネットワークサービスでの高機能化と柔軟性の実証・実用化に成功した.更に,IoTなど実世界のデータをセンシング・解析・最適化する際の広域分散データ解析プラットホームへの本技術の適用へ向け,将来を展望する.
著者
川又 泰介 石井 隆稔 赤倉 貴子
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J101-D, no.4, pp.725-728, 2018-04-01

e-Learningにおけるなりすまし防止手法として,顔認証における参照情報をe-Learning中に逐次更新する手法を開発した.評価実験より,入力情報と登録情報との類似度と,e-Learning中に発生するイベントによって更新の影響を調節することで,従来の方法よりも認証精度が向上する可能性が示唆された.
著者
惠本 序珠亜 平田 豊
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J101-D, no.2, pp.456-467, 2018-02-01

マイクロサッカード(MSC)はヒトの潜在的注意を反映すると考えられている微小で高速な眼球運動である.MSCの発生特性から,ヒトの潜在的注意の定量的な評価が可能となることから,MSCの実時間検出法の開発が望まれている.これまで,MSC検出法として幾つかの手法が提案されているが,これらの手法はオフライン解析での利用を想定しており,実時間で利用することは考慮されていない.そこで本研究では,実時間MSC検出に対応するため,ディープラーニングの手法を応用した畳み込みニューラルネットワークによる新しいMSC検出法を提案する.また,提案法を評価するため,MSC誘発実験を実施し,MSC波形のデータセットを作成して,従来法と検出精度を比較する.その結果,提案法は現在広く使われている従来法と比較し,最大で8.1%検出精度が高く,ノイズの変化や個人差に対しても安定してMSCを検出できることを示す.更に,提案法は現在一般的なPCを用いた場合にも,実時間MSC検出が可能であることを示す.
著者
住谷 正夫 安久 正紘
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J80-D2, no.9, pp.2556-2564, 1997-09-25

K. L展開の手法を用いて,安静状態,音楽聴取時のリラックスした状態と不快な音(雑音等)による心理的ストレス負荷状態での脳波を,音刺激開始後の約2分間のα波の変化に着目して短時間での快・不快の解析を試みている.頭皮上の16箇所から同時測定された脳波のα波帯域(8~13Hz)の脳波をK. L展開を用いて16軸の固有ベクトルに分解し,それぞれのベクトル方向とその固有値の寄与率の変化について検討している.その結果,固有値の大きい三つの固有ベクトルの寄与率の合計が全体の96%程度を示し,寄与率の大きな順に並べた第1ベクトルから第3ベクトルが,各被験者で,安静状態やさまざまな音刺激状態にかかわらず安定しており,各被験者の脳波パターンを表現する座標系として有効であることを見出している.次に,第1ベクトルの方向の違いを用いてA,Bの二つのグループに分けて,各刺激による各固有値の寄与率の変化を解析した.その結果,Bのグループで音楽を聞かせた状態において,不快な音刺激に比べ第1ベクトルの固有値の寄与率が有意に減少し,第2ベクトルの固有値の寄与率が有意に増大することを見出している.更に,第1ベクトルと第2ベクトルの寄与率の差によって,心理的ストレス状態の違いをより大きな有意な変化としてとらえることができることを示している.また,被験者全員の解析においても有意な差として同じ結果になることを見出している.更に,Aグループでも同じような傾向があることを見出している.
著者
Satoshi TAOKA Tadachika OKI Toshiya MASHIMA Toshimasa WATANABE
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE TRANSACTIONS on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences (ISSN:09168508)
巻号頁・発行日
vol.E101-A, no.2, pp.357-366, 2018-02-01

The k-edge-connectivity augmentation problem with multipartition constraints (kECAMP, for short) is defined by “Given a multigraph G=(V,E) and a multipartition π={V1,...,Vr} (r≥2) of V, that is, $V = igcup_{h = 1}^r V_h$ and Vi∩Vj=∅ (1≤i<j≤r), find an edge set Ef of minimum cardinality, consisting of edges that connect Vi and Vj (i≠j), such that (V,E∪Ef) is k-edge-connected, where a multigraph means a graph, with unweighted edges, such that multiple edges may exist.” The problem has applications for constructing a fault-tolerant network under building constraints, and so on. In this paper, we give a linear time reduction of (σ+1)ECAMP with |π| ≥ 3 to (σ+1)ECAMP with |π|=2 when the edge-connectivity of G is σ and a structural graph F(G) of G is given.
著者
横山 拓 鈴木 宏昭
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J101-D, no.2, pp.294-305, 2018-02-01

本論文は,不確実性が高く,事前のプランが立てにくい環境に置かれたマネジャーが,断片的で無計画に見える日常活動を送りながらも,周囲の職場環境が提供する様々な認知資源をたよりに組織運営にあたっていることを示す.具体的には,非定型的な業務に従事する2人のマネジャーに対して各3日間の観察調査を行い,時間配分,計画やコミュニケーションの特徴を分析した.その結果,マネジャーの日常活動が断片化していること,マネジャー自身と周囲の環境とに計画が分散されていること,周囲との偶発的かつ頻繁なコミュニケーションによって仕事が調整されていることが確認された.この結果を分散認知,拡張された心の観点から検討した.
著者
嶋 和明 本間 健 池下 林太郎 小窪 浩明 大淵 康成 佘 錦華
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J101-D, no.2, pp.446-455, 2018-02-01

電子機器の音声入力操作が一般的になった.音声入力操作に必要となる言語理解器開発のためのコーパスは,主にWOZで収集されてきた.WOZは,人が機械に話すときに見られる簡潔な発話スタイルの収集に向く.しかし,ユーザは,言語理解に優れる機械と対話するなかで,多様な発話をするように変化すると予測される.本研究は,機械相手の簡潔な発話だけでなく将来起こりうる多様な発話も収集することを目的とし,インタビューによるコーパス収集法を提案する.具体的には,カーナビをターゲットとして,質問者から回答者にカーナビに何と言うか質問し,回答を得る.回答者には,機械向けの発話収集であり,かつ機械は進化しているため発話の制限がないことを教示する.インタビューで得たコーパスと現製品の発話ログデータ(製品ログ)を比較したところ,コーパスが一発話あたり11.7%多く形態素を含み,多様な発話を収集できたことを確認した.また,現製品の言語理解用データとしての有用性を調べるため,コーパス,製品ログ,両者混合の3パターンで学習させた言語理解器を構築し,評価した結果,両者混合学習で最高精度となり,有用性を確認した.
著者
グエン ドク ティエン 宇都 雅輝 植野 真臣
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J101-D, no.2, pp.431-445, 2018-02-01

近年,社会構成主義に基づく学習評価法としてピアアセスメントが注目されている.一般に,MOOCsのように学習者数が多い場合のピアアセスメントは,評価の負担を軽減するために学習者を複数のグループに分割してグループ内のメンバ同士で行うことが多い.しかし,この場合,学習者の能力測定精度がグループ構成の仕方に依存する問題が残る.この問題を解決するために,本研究では,項目反応理論を用いて,学習者の能力測定精度を最大化するようにグループを構成する手法を提案する.しかし,実験の結果,ランダムにグループを構成した場合と比べ,提案手法が必ずしも高い能力測定精度を示すとは限らないことが明らかとなった.そこで,本研究では,グループ内の学習者同士でのみ評価を行うという制約を緩和し,各学習者に対して少数のグループ外評価者を割り当てる外部評価者選択手法を提案する.シミュレーションと被験者実験から,提案手法を用いて数名の外部評価者を追加することで,グループ内の学習者のみによる評価に比べ,能力測定精度が改善されることが確認された.
著者
池田 博明
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J96-C, no.11, pp.311-318, 2013-11-01

平成20年度から平成24年度に至る5年間,ASETに於いてNEDO委託事業「立体構造新機能集積回路(ドリームチップ)技術開発」が実施された.このプロジェクトは,半導体製品の更なる性能向上を図るため,TSVを活用した三次元集積化技術の開発により配線遅延,消費電力問題・高性能化の限界に対する有望な解決策を提供するとともに,新たな多機能デバイスの実用化を促進し,電子・情報技術の競争力を強化することを狙った.また異機能をもつチップの積層技術など,これまでにない立体構造新機能集積回路を実現することを目的としている.今回機会を頂いて,ASETにおける三次元積層技術開発の成果を報告する.本論文で紹介するテーマ別の成果を示す図表は,2013年3月8日に行われたASET最終成果報告会で各ワーキンググループの主査によって発表され,ASETホームページに掲載された資料から引用している(http://www.aset.or.jp/kenkyu/kenkyu_sanjigen_index.html).
著者
Yuki YAMANASHI Shohei NISHIMOTO Nobuyuki YOSHIKAWA
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE TRANSACTIONS on Electronics (ISSN:09168516)
巻号頁・発行日
vol.E99-C, no.6, pp.692-696, 2016-06-01

A single-flux-quantum (SFQ) arithmetic logic unit (ALU) was designed and tested to evaluate the effectiveness of introducing dynamically reconfigurable logic gates in the design of a superconducting logic circuit. We designed and tested a bit-serial SFQ ALU that can perform six arithmetic/logic functions by using a dynamically reconfigurable AND/OR gate. To ensure stable operation of the ALU, we improved the operating margin of the SFQ AND/OR gate by employing a partially shielded structure where the circuit is partially surrounded by under- and over-ground layers to reduce parasitic inductances. Owing to the introduction of the partially shielded structure, the operating margin of the dynamically reconfigurable AND/OR gate can be improved without increasing the circuit area. This ALU can be designed with a smaller circuit area compared with the conventional ALU by using the dynamically reconfigurable AND/OR gate. We implemented the SFQ ALU using the AIST 2.5kA/cm2 Nb standard process 2. We confirmed high-speed operation and correct reconfiguration of the SFQ ALU by a high-speed test. The measured maximum operation frequency was 30GHz.