著者
橋本 康弘 佐藤 晃矢 岡 瑞起 池上 高志
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

ソーシャルタギングシステムでは用いられたタグ(語彙)の使用数の増加が速いものから遅いものまで様々である。しかし、そのおおよその振る舞いは古典的な確率過程であるSimon過程でうまく記述できる。いま、この予測値からの逸脱をその語彙の「個性」と考えるならば、それはどのような性質を持つのか。どこに個性の起源を求めることができるのか。これらを議論する。
著者
金子 貴輝 青井 順一 上野山 勝也 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

Web広告ではユーザーのページビュー履歴からコンバージョンを予測することは重要な問題である.Web広告には複数の業種があるので,予測タスク間で情報を共有することができる.本研究ではまず,RNNを用いた時系列モデルを使ってコンバージョンを予測することで時系列を使わないSVMモデルより精度を若干向上させられることを示す.次にアテンションモデルを加えることで複数のタスクの情報を共有し,精度向上を目指す.
著者
前原 宗太朗 福井 健一 冨田 智彦 小野 智司
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

降水量などの気象情報を観測する目的として,地域気象観測システム(アメダ ス)が全国約1,300か所に設けられている. しかし,観測地点の移転や周辺に 建造物の建立などの環境変化が生じることがあり,わずかに観測データの性質 の変化が起こる. 本研究では,系列データを扱う再帰型ニューラルネットワー クを用い,上記のような微小な環境変化による気象観測データの性質の変化の 検知を試みる
著者
園田 亜斗夢 鳥海 不二夫
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

本研究では、ゲームの勝敗がプレイヤー同士の情報交換に依存する「コミュニケーションゲーム」である「人狼ゲーム」を研究対象とする。人狼ゲームでは,会話を通して,他のプレーヤーと協力したり,騙したりしながら自らの勝利条件の達成を目指す。そこで、信頼と説得に特化したゲームとしての人狼ゲームに注目し,ゲームプレイの中で短期的な信頼がどのように確立していくのかを明らかにする.
著者
丸井 淳己 則 のぞみ 榊 剛史 森 純一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

近年Twitterのユーザは様々な年代・コミュニティに渡るようになった。ユーザの背景によって単語の使い方が違うと考えられるため、本研究ではTwitterのコミュニティ毎に使用される単語の違いを調べた。よく会話をするユーザ群をコミュニティとしてユーザのグループ分けを行った。さらにニューラルネットワークから計算した単語の分散表現を用いて単語の使われ方の違いを見た。
著者
岩澤 有祐 矢入 郁子 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

ドメイン不変な特徴の学習はユーザや環境などの入力ドメインの違いに依存しないモデル構築の方策の1つである.本稿では敵対的訓練を利用したドメイン不変な特徴の学習法を提案する.提案手法では特徴空間からドメインを分類する敵対的分類器を考慮し,敵対的分類器を騙すように訓練することで特徴量がドメインに独立になるように明示的に制約を加える.本発表では公開されたデータセットでの提案手法の有効性について報告する.
著者
木脇 太一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

バッチ正規化(BN)と呼ばれる最適化手法はNeural Networkの学習効率を劇的に向上させるため大きく着目されている.定性的な議論および実験的な観測から,BNは自然勾配法(NG)との関係性が指摘されているが,厳密な数理的原理は不明である.本研究ではNatual Neural Networkと呼ばれるNGの実現方法とBNの類似性に着目し,BNがどの様にNGを近似しているのかを数理的に議論する.
著者
大山 まりほ 小林 一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

複数の異なる次元の時系列データの対応を考える際、それらのデータを共有する空間上で同じ次元に揃えて比較可能にする必要がある。本研究では、Gaussian Process Dynamical Modelsを用いた人の動作を対象にした複数時系列データの対応関係学習について考察する。
著者
篠崎 隆志
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

CNNの強力な識別性能の一端は,表現学習と呼ばれる,入力データを効率よく表現する特徴量を学習から獲得することにあると言われている.しかしながら誤差逆伝播法によって学習するCNNでは,入力に近い層の表現学習が弱いという問題があった.本研究ではより強力な表現学習を行う競合学習をCNNに統合するモデルを提案し,その検証を行った.本手法によって多様なデータへのCNNの適用が可能になると期待される.
著者
下倉 雅行 村上 晴美
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

Web上の人物の理解と選択を支援するために,Web上の人物に図書館の件名標目であるNDLSHを付与する手法を検討する.20氏名×50件のWeb検索結果を人手で同姓同名人物に分離した人物クラスタを対象として,NDLSHの付与実験を行った.テキスト(タイトル,全文,氏名の前後),Webページの件数,同義語の利用と重み,文書頻度と逆文書頻度の利用を組み合わせた調査結果を報告する.
著者
川端 貴幸 佐藤 一誠
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

近年,チャットボットによる自然文でのFAQ応答システムのニーズが増えている.事前に用意されたFAQは想定質問と回答の対の集合からなり,FAQ応答システムとしては,入力された質問に対して,最も適切な回答をFAQから返すことが望まれる.本稿では,弊社のプロダクトであるAI MessengerにおけるチャットボットによるFAQ応答モデルについて提案手法を紹介し,Watsonとの比較実験の結果を示す.
著者
菊田 遥平 染谷 悠一郎 Rybicki Leszek
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

Deep Learningを用いた画像判別は解決したタスクとして認識されているが、サービス化に際しては実用に足る性能を発揮するために数多くの困難が存在する。 クックパッドにおける料理きろくサービスを題材として、料理画像判別におけるアーキテクチャの工夫と出力クラス数の調整や物体検出との組み合わせなどによる総合的な判別性能向上に関して解析した結果とその効果を報告する。
著者
内山 清子 石川 諒
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

従来の昔話に当てはめた物語構造分析を、恋愛漫画を対象としてきっかけ、出会い、別れ、すれ違いなどのイベント、イベント毎の心理状態、具体的な行動などを調べ、恋愛という限られた状況における典型的なストーリーのパターンを定式化することを目指す。恋愛におけるストーリー展開、セリフの効果、イベントにおける対応方法などを分析することにより、恋愛だけでなく一般的なコミュニケーションへの応用について考察する。
著者
今井 優作
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

本稿ではオンライン広告におけるコンバージョン率 (CVR; conversion rate) を予測するためのモデルを提案する.CVR予測の課題として,1) 素性として質的データを多く含むためスパースなデータが生じる,2) 広告をクリックしてからコンバージョンするまでに長い時間を要する,ことが挙げられる.提案法は上記の問題を解決し,従来手法よりも高い精度でCVR予測が可能なことを示す.
著者
岡田 敦志 上村 譲史 目良 和也 黒澤 義明 竹澤 寿幸
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

近年,表情,音響的特徴,発話文字列の情報を総合して発話者の感情推定を行う手法が提案されている.しかし,「半笑いで褒める」のように各情報源からの推定結果が食い違うことが意味を持つ状況も存在する.このような状況を捉えるため,本研究では表情,音響的特徴,発話文字列からの感情推定を並列かつリアルタイムに行うシステムを構築した.本稿では提案システムの構成および各感情推定処理の評価結果について述べる.
著者
井上 雅史 安原 龍 菅 郁巳 小坂 哲夫
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

パグリックドメインの映画映像から,複数発話からなる対話区間を自動で抽出し,マルチモーダル対話コーパスを作成した.22ジャンル,1,722本の映画に対して音声検出(VAD)およびルールを適用し,149,689の対話区間を同定した.同定の精度は音楽やミュージカルのジャンルを除き,9割前後であった.大量の対話区間・非対話区間の機械学習のための訓練データや,対話の多様性の分析のために利用可能と考えている.
著者
藤野 紗耶 畑中 太一 森 直樹 松本 啓之亮
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

アニメにおける絵コンテは,最終生成物であるアニメとコミックの中間的生成物であり,その理解はコミック工学において重要な課題でありながらこれまでほとんど研究がなされてこなかった.そこで本研究では実際のアニメで用いられた絵コンテを対象として,絵コンテ識別のための深層畳み込みニューラルネットワークを進化型計算に基づき構築する.また,数値実験としてタイトルと絵コンテ担当者に基づく識別結果も示す.
著者
清水 大地 岡田 猛
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

舞台表現では共演者や音楽といった多様な要素と相互作用を行い,魅力的なパフォーマンスが営まれる.本研究ではブレイクダンスを取り上げ,実際に踊りが営まれる中で生じる他者との相互作用について,コミュニケーションの隠れた次元である2者間の距離を指標として検討した.熟達者4名による実験の結果,共演者との距離のとり方には一定したパターンが存在し,そしてそのパターンを徐々に変化させる様子が示された.
著者
飯塚 修平 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

ウェブサイトの収益性を向上させる手法として、 ウェブサイト最適化が広く活用されている。しかし、既存のウェブサイト最適化の枠組みはクリック率や購入率などの即時的な指標に着目したものが多く、ユーザに提示されたバリエーションがもたらす長期的な効果まで考慮して最適化を行う枠組みは少ない。そこで本研究では、ウェブサイト最適化がもたらす長期的な効果を考慮して最適なバリエーションを探索する手法を提案する。
著者
稲垣 圭一郎 高取 昇悟 平田 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

前庭動眼反射(VOR)は,小脳の運動学習が関与するモデルシステムとして古くから研究されている.VORでは,頭部回転方向を区別して非対称にパフォーマンスを変えるような柔軟な運動学習が実現可能である.本研究では,小脳両半球構造を詳細に記述した数理モデルによるシミュレーションにより,こうした柔軟なVOR運動学習を実現する小脳の内部メカニズムを考察した.