著者
桑原 博道
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.143-145, 2012-02

透析のため通院していた患者が看護師や技士に対し、危害を加えることをほのめかす暴言などを繰り返しました。このため、病院は警察署に被害届を提出。裁判所は脅迫罪・強要罪の成立を認め、患者に実刑判決を下しました。事件の概要 患者は2000年1月以降、腎臓透析治療を受けるために、X病院の人工腎透析センターに通院していた。
著者
片山 正夫
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:18847374)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.104-110, 1952

Up to the present day, the affinities of <I>Döderleinia berycoides</I> (H<SUB>ILGENDORF</SUB>) are not certainly known. In this anatomical study it was found that this species was closely related to <I>Synagrops japonicus</I> (S<SUB>TEINDACHNER</SUB> et D<SUB>ÖDERLEIN</SUB>). It is worthy of a special mention that it is characteristic of these species to have a spherical hollow on each siele in the basioccipital and the exoccipital of the ventral side of the cranium, which the writer herein calls the basicccipital fossa, and in which the anterior spherical branch of the air-bladder firmly fits. In spite of the resemblance of <I>Synagrops</I> to <I>Apogon</I> (A pogonidae) in having the seperated dorsals and two spines in anal fin, the affinity of this genus seems rather closer to Döderleinia. It should be transferred to the Serranidae and included in the Doderleininae with the latter. On the other hand, these genera are related to <I>Stereolepis, Malakichtliys</I> (Serranidae), and <I>Acropoma</I> (Acropomidae) in some important features.
著者
山本 裕司 大槻 知明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.596, pp.101-106, 2005-01-21

近年, 検知, データ処理, 通信機能を持つ小型センサノードから構成されるセンサネットワークが注目されている.しかし, センサノードは電力, メモリ, 処理能力が限られているため, 電力効率の優れたセンサネットワークの設計が課題である.また, 観測雑音の影響が大きいとき, 実際に起こった事象と異なる情報を, センサノードが送信する可能性がある.本稿では, 観測雑音, フェージング, そして雑音の影響を低減するために, ローカルフュージョンを用いたセンサネットワークを提案し, その電力効率を観測雑音を考慮して評価する.提案方式では, センサノードの近隣にローカルフュージョンセンターを配置してローカルフュージョンを行う.その後, 距離減衰やフェージングの影響を低減するために, 誤り訂正符号化した情報を目的ノード(グローバルフュージョンセンター)までマルチホップ通信する.観測雑音の影響が大きいとき, ローカルフュージョンを用いない方式では, ビット誤り率(BER)特性にフロアが生じてしまい, 所要BERを達成することができないのに対し, 提案方式はローカルフュージョンを用いることで, 所要BERを達成することができる.計算機シミュレーションの結果, 観測雑音の影響が大きいとき, ローカルフュージョンセンターで尤度判定法を用いた方式は, 多数決判定法を用いた方式と比較して, 電力効率を改善できることを示す.また, ローカルフュージョンセンターとグローバルフュージョンセンター間の送信距離に応じて, 消費電力が最小になる最適なマルチホップ数が存在することを示す.
著者
与那覇 晶子
出版者
沖縄大学地域研究所
雑誌
地域研究 (ISSN:18812082)
巻号頁・発行日
no.1, pp.55-67, 2005-06

第3回沖縄市戯曲大賞受賞作品『カフェ・ライカム』は、上里和美の初戯曲で、2000年11月、沖縄市民小劇場「あしぴな-」で初演、また翌年7月「県立郷士劇場」で再演された。上里はこの戯曲を通して、戦後沖縄をたくましく生き抜いてきた沖縄の女・夏子を中心に沖縄の戦後を抉り取って見せる。その特筆すべき点は、戦争中日本人隊長にレイプされた夏子の過去が、皮肉にも、夏子にプロポーズし、朝鮮戦争で記憶を失った報道カメラマン・ハイマンの撮った写真と「記憶の想起」によって明らかになる劇構造である。またメタシアターの要素がちりばめられたことばの面白さも含め、クレオール化する沖縄、変わることのないキーストーン沖縄の姿が立ち現れる。この論稿では、「戦争、女、記憶」というモチーフ/文脈の中で『カフェ・ライカム』を位置づけ、この作品の意義を明らかにしたい。そのため沖縄の劇作家・知念正真の『人類館』(第26回岸田戯曲賞受賞)およびイタリアのノーベル賞受賞作家・ピランデルロの『未知の女』を通して、これらのモチーフに関する類似と差異を検討し、その上でとりわけ記憶というモチーフが作劇上どのように機能したかを論じた。War comes up in plays even after a half century has passed since the calamity of the Battle of Okinawa. It appears as if Okinawans are trying to reall their tragic memories of the war over and over again. There are two distinctive characteristics of modern Okinawan plays. The first characteristics is that women play central roles in war plays. The second is that themes of the plays are also related to Okinawa's socio-political sphere; specifically the huge U.S. military bases that have stationed in Okinawa, making it the key stone of the Pacific. The play 'CAFE RYCOM' which won an Okinawa City Play Award in 2000, displays the above two characteristics. The play was written by Kazumi Uezato, a dentist and a political activist, and was directed by Kyoko Teruya on November 3rd and 4th 2000 in the the "Ashibina-" theatre, and reproduced in 2001. The majority of the audience appreciated it well as the play displayed what many Okinawans experienced during and after the war. The play covers World War 2, the Korean War, and the Vietnam War. Its long span of time shows the position of Okinawa caught between the U.S. and Japan. The U.S. occupation of Okinawa which lasted for 27 years from 1945 to reversion to Japan in 1972 ironically indicates Okinawa's geo-political importance and the eventual pressure applied to Okinawans. The main story of the play is focused on the love story of an Okinawan woman, Natuko, who was a nurse working for the Japanese military, but who was actually raped and treated as a sort of comfort woman by a Japanese captain during the land Battle of Okinawa. After the war, she falls in love with an American war photographer, Highman, at CAFE RYCOM. However, Highman's loss of memory in the Korean War forced them to separate for 18 years, during which time she gives birth to a boy and raises him while working as a dancer and singer. At CAFE RYCOM, some women supposedly sell their bodies while raising their children. This shows the multiple gender of Okinawan women.
著者
佐藤 幸治 東原 和成
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.134, no.5, pp.248-253, 2009-11-01
被引用文献数
3

動物の嗅覚器には,外界の匂い物質と結合する嗅覚受容体が発現している.下等な線虫から高等哺乳動物に至るまで,嗅覚受容体は7回膜貫通Gタンパク質共役型受容体ファミリーに属する.嗅覚受容体と匂い物質が結合するとGタンパク質経路が活性化され,下流の環状ヌクレオチド作動性イオンチャネルが開口する.ゲノムプロジェクトの進行により,昆虫でも嗅覚受容体は7回膜貫通構造をもつことが明らかにされた.したがって,Gタンパク質経路を利用した情報伝達機構は全ての動物において,匂い受容における共通の分子基盤であると考えられてきた.しかしながら最近,昆虫嗅覚受容体は昆虫種間で広く保存されているOr83bファミリー受容体と複合体構造をとり,この複合体にはGタンパク質経路とは無関係に,匂いで活性化されるイオンチャネル活性が備わっていることが明らかとなった.マラリアなどの虫媒性伝染病は,汗や体臭を通して放散される匂い物質に誘引された昆虫の吸血により感染する.虫除け剤には,嗅覚受容体複合体が構成するチャネル活性を阻害する作用があることも報告された.今後,このような吸血昆虫が媒介する感染症の一次予防の観点から,嗅覚受容体複合体の活性制御機構の解明は,虫除け剤開発における最重要ターゲットになると思われる.<br>
著者
孔 力 清造 剛 堤 直人
出版者
一般社団法人 日本繊維機械学会
雑誌
繊維機械学会誌 (ISSN:03710580)
巻号頁・発行日
vol.46, no.12, pp.T253-T259, 1993

目的 耐熱水性を高めるために, 過安息香酸t-ブチルを架橋剤として用い, 市販のポリビニルアルコール繊維 (PVA) およびポリビニルポルマール繊維 (PVF) に架橋構造を導入し, 構造と物性に対する効果を検討した.成果 架橋処理繊維はゲル分率が顕著に増加し, PVAでは最大95%にまで達した。架橋処理によって吸水時のヤング率が特にPVAで上昇した。一方, 水分率は架橋によって影響されなかった。沸騰水中での収縮率は, PVAではコントロール試料の45%から5%にまで, PVFでは10%から3%にまで低下し, 繊維の耐熱水性が顕著に改善されることが判明した。
著者
小谷野 壮 阿多 信吾 岡 育生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.408, pp.145-150, 2012-01-19
被引用文献数
2

近年、ルータを含むネットワーク機器の省電力化が大きな課題となっている。このため、トラヒック量に応じて処理能力を動的に変更させ、省電力化を実現するルータに関する研究が行われている。トラヒック流量に基づいて省電力制御を行うためには、ルータにおいて将来発生しうるトラヒック量を細かい周期で正確に予測する必要がある。本稿では、トラヒック量に追従可能な省電力ルータにおける細粒度トラヒック予測技術を実現するための手法および適正なパラメータチューニングを提案する。そして実データによるシミュレーション評価で、提案予測手法が最大95%の電力削減を達成できることを示す。
著者
内藤 博愛 朝倉 淳 神山 貴弥 須本 良夫 樽谷 秀幸
出版者
広島大学学部・附属学校共同研究機構
雑誌
学部・附属学校共同研究紀要 (ISSN:13465104)
巻号頁・発行日
no.37, pp.325-330, 2008

本年度は, これまでに蓄積されてきた研究成果を踏まえて, 生活科学習において「キャリア」という視点からの単元開発の可能性について研究を進めた。そのために, これまで同様, 提案授業を基に協議・考察をしていった。本年度は広島大学附属東雲小学校の須本良夫教諭の実践「小さな先生登場」を基にしたキャリアを視点とした生活科の単元開発の可能性について協議した。須本実践では, 「見て分かる」だけではなくて「実際にさせて分からせる」という過程を大切にすることがその特徴であり, 大いに示唆に富むものであった。実際に先生の仕事をさせることで, 子ども達は嬉々として活動に取り組みながらも, 目には見えない先生達の仕事(大変さや喜び等)に気付くことができた。具体的な活動を通して思考するという発達の過程にある低学年の子ども達との学習において, この単元作りの視点は, 生活科の他の学習内容においても今後, ますます大切にされなければならないということが協議において明らかになった。
著者
小山 鐵夫
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.5-12, 1955-05-30
被引用文献数
1

7.私は現在印度支那や雲南のカヤツリグサ科を調べて居るので,参考資料として京大所有の臺灣のカヤツリグサ科を拝見した処,此の章に記載したスゲの2種がそれぞれイハスゲ節及びナキリスゲ節の新種であることがわかった.前者は臺灣産のチャイロスゲC. fulvorubescensの系統のものと思われるが,極めて〓澁の稈と無葉片・膜質で短い苞は他に類を見ない(第3圖版R-T).此の美しいスゲの學名は何時も御世話になって居る田川先生に献じたものである.後者はタカサゴフサナキリに似た一種で岡本省吾氏高雄州での採集.共に比較的フロラのわかって居ない山地より發見されたことになる.次に,今迄臺灣の特産として知られて居たダンスゲは早田博士の印度支那採集品を検定して,トンキンからフランシェ氏が報告したCarex tonkinensisと同品であることがわかった.ネルムス氏がC. tonkinensisにあてて居るマレーシア産のスゲは恐らく別物であらうと考へて居る.又クラーク氏のC. perakensisは多分本品の葉の狭い形の様に受取れるが不幸にして未だ基準品を見られないで居る.8.琉球吐〓喇列島中之島から發見されたスゲの新種にフサカンスゲCarex tokarensisの名を下すことにした(第3圖版A-I).コカンスゲ節Decoraeに屬し,臺灣のモリスゲ(第3圖版J-M)に最も近いが,マレーシアなどに分布するC. veriticillataにも大變よく似て居る.大型の圓錐花は著しいものである.この材料をお見せくださった初島博士に厚く御禮申上る.9.今度茲に發表した様な組合せが出版されることになった.一部は今迄にこの様な意見が述べられたものもあって,別に説明の要も無いが,アヲスゲに就て簡単に記して置く.今迄アヲスゲにはC breviculmis R. BR.がよく用ひられたが,豪州やニューギネアに分布するC. breviculmisはネルムス博士が言はれる様に邦産アヲスゲとは果胞が倒卵形でより太い脈を有し短い剛毛を疎生するなどの點で區別できると思はれる.私はアヲスゲに北川博士のご意見の様に北支植物を基準品とするC. leucochlora BUNGEを用ひたい.残念乍ら私は印度品を基準とするC. Royleana NEESを見る事が出来ないが,幸にしてブンゲのC. leucochloraの發表が1833年で,ネースの1834年より一年早いから,印度品が邦産アヲスゲと同じであっても學名の變更は無い.又,茲で取扱ったアヲスゲの變品は極めて著しいもののみである.メアヲスゲ・イトアヲスゲ・ヒメアヲスゲはいづれも細い型でメアヲスゲには葡枝があり,イトアヲスゲは果胞が疎に着き通常雄小穂は小形で,ヒメアヲスゲはメアヲスゲに似て葡枝無く側小穂は殆ど無柄となる.オホアヲスゲは後に記すハマアヲスゲと共にかなりはっきりした一品で葉は廣く硬く(?2年生)果胞も相当に大きい.私は之等を多数栽培比較した結果いづれも別種とは認め難いとの結論となった.之等の中で,果嚢が熟時黄色で強い肋があり,鱗片が比較的落ち易い點で最も明瞭なハマアヲスゲでさへも,典型的と思しき型と他の型との間に中間を生ずる.凡そ同一種内の變異が異種間の差異より遙かに大きい様な植物の好例がアヲスゲである.
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.948, pp.14-18, 2011-03-25

水戸市の「水戸聖ステパノ教会」。塔に大きな亀裂が入った。コンクリートが脱落し、鉄筋にはらみが見られる。塔が左右に大きく揺すられて、剛性が変わる目地部に変形が集中したJR仙台駅前に建つさくら野百貨店の上層階からプレキャストコンクリート製の外装パネルが落下した。広告などに対応できる金属パネルが付いていた部分だった(上の写真)。
著者
頼 瓊〓 趙 英玉 田中 みなみ 宮崎 清
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.47, pp.148-149, 2000-10-16

This is one of the results of a series study, color image survey in Asian countries. This paper reports study result of vivid, pale and dark tone color image perceived by Asian country students, including Taiwan, Japan, Korea and five cities in china. Results show that there are basic similar feelings toward different tone colors among subjects, nevertheless the Country, such as vivid color is active, pale color is passive and soft yet subtle differences exist too. The researchers assumes the former is the basic mutual color feeling and the later is the cultural influence imposed on subjects.