著者
森 幸男 佐巻 優太 多田 大希 渡邉 志 白濱 成希 中谷 直史 冨田 雅史
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.67-72, 2017 (Released:2020-11-04)

本論文では, 1/f ゆらぎがもたらす自律神経活動への影響を明らかにするため, 超音波領域(40kHz)の正弦波をベースとして, 振幅に1/f ゆらぎを与えた場合と与えない場合の音源提示による自律神経活動の相違を検討する. その結果, 1/f ゆらぎを与えた場合と与えない場合で被験者のLF/HF 指標の値のばらつきに差があることを示す. これは, 1/f ゆらぎによって, 被験者の自律神経活動を制御できる可能性があることを意味する. 本研究により, 従来曖昧であった1/f ゆらぎ独自の効果を客観的事実によって証明できたと考えている.
著者
渡邉 志 塚本 博之 松本 有二 中川 雅文 白濱 成希 宮本 和典 中谷 直史 冨田 雅史 森 幸男
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.75-84, 2014-04-25

8名の被験者(20代男性)について1/fゆらぎを持つとみなせる楽曲(以下,1/fゆらぎ楽曲)および環境音(白神山地のせせらぎ音)を聴取させたときの加速度脈波解析を行った.加速度脈波の測定は1/fゆらぎ楽曲および環境音の聴取前・聴取中・聴取後の合計300s間行い,その後Visual Analog Scale(VAS)による主観評価測定を行った.加速度脈波解析の結果,交感神経活動の指標値であるLF/HFについては,1/fゆらぎ楽曲の聴取時に有意に減少する傾向が見られた.一方,環境音聴取時には増加する傾向が見られた.また,これらの音源の印象についてのVASによる主観評価値から被験者を分類し考察することを試みた.