著者
Naoto Ito Ayana Ogasawara Mika Kawasumi Koji Mori Tomohisa Nagata Yoshihisa Fujino
出版者
Japan Society for Occupational Health
雑誌
Journal of Occupational Health (ISSN:13419145)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.e12147, 2020 (Released:2020-11-25)
参考文献数
25

Objectives: To elucidate the factors that influence occupational physicians’ decision to issue an employer warning.Methods: The interview was conducted with 10 Japan Society for Occupational Health certified occupational physicians (COPs) and certified senior occupational physicians (CSOPs) to create nine fictive scenarios in which an occupational physician may need to consider issuing a warning. Sixteen CSOPs assessed the seriousness of the problem in each of nine scenarios where they may need to consider issuing an employer warning. Next, using a survey questionnaire, 597 COPs and CSOPs were asked to rate how likely they were to issue a warning in each of the nine scenarios, and answer items on their characteristics and number of previously issued warnings. A multilevel logistic regression analysis nested for various scenarios was used to assess the odds ratio (OR) of being likely to issue a warning.Results: Valid questionnaires were obtained from 117 participants (19.6%). The ORs and 95% confidence intervals (CIs) were as follows: mean score of seriousness of the problem, 5.90 (4.50-7.75); years of experience as occupational physician, 1.04 (1.02-1.06); women, 1.75 (1.20-2.54); being a part-time occupational physician without in-house experience, 2.08 (1.31-3.29); and having previously issued two or more times warnings, 1.99 (1.29-3.06), compared with those who had never issued a warning.Conclusions: Occupational physicians’ likelihood to issue a warning was associated with the seriousness of the problem as assessed in various scenarios, years of experience as occupational physician, gender, employment type, experience as in-house occupational physician, and number of past warnings.
著者
関 照信
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1-2, pp.1-11, 1968-10-31 (Released:2017-08-10)

(1) タテハモドキの季節型決定要因を究明する目的で,若干の基礎的な実験を行なった. (2) タテハモドキの季節型決定要因には,日長と温度が関係しており,日長が主要因になっていると考えられる. (3) 秋型の決定要因には,短日と低温が関係しており,それらは単独でも効果をあらわす場合が認められたが二要因が相乗的に作用すると,秋型が100%羽化する. (4) 夏型の決定要因には,長日と高温が関係しており,それらは単独でも効果をあらわす場合が認められたが,二要因が相乗的に作用すると,夏型が100%羽化する. (5) 湿度も季節型の決定に関与しているようで,高温・暗黒下では,少湿(乾燥)は秋型要因として,多湿は夏型要因として作用する場合が認められたが,さらに充分な実験と慎重な考察を必要とする.
著者
プレモセリ・ジョルジョ
出版者
佛教大学大学院
雑誌
佛教大学大学院紀要. 文学研究科篇 (ISSN:18833985)
巻号頁・発行日
no.45, pp.89-100, 2017-03-01

従来の研究では、泰山府君は病気治療や延命長寿から昇進や栄達といった現世利益の神として言われていた。さらに、最新の研究では、泰山府君は陰陽道諸神とともに、仏菩薩の変化・垂下とする顕密仏教の世界観のなかにあり、その秩序に組み込まれる存在として指摘された。しかし、このように描かれた陰陽道では、仏教を補完する信仰として存在しており、独自の世界観を持っていないように捉えられた。本論はこういった問題意識から出発し、『朝野群載』永承五年(一〇五〇)成立の都状と『台記』康治二年(一一四三)成立の都状に焦点を当てながら、泰山府君祭の生成と展開を分析した。その結果、泰山府君は、十世紀末に密教儀礼を取り組んだ上で、はじめて陰陽道神として生成したことがわかった。さらに、陰陽道は密教と競合することで、院政期において独自の世界観を維持しようとしたことを指摘した。その世界観では、泰山府君は顕密仏教の一環を担う存在には解消できない神格であった。陰陽道泰山府君都状台記祭祀泰山府君祭
著者
柳本 彰仁 池田 清宏 赤松 隆 河野 達仁 八巻 俊二
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.191-196, 2007-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
7
被引用文献数
1

輸送費の変化による工業の都市集積現象のメカニズムを表現したKrugmanの提案したモデルは, 複数の均衡解を持つことが知られている. しかし, 地域 (都市) 数が2と3の場合については, その特性に関する多くの分析がなされているものの, 都市数が更に増加した場合における輸送費変化による人口の空間的 (地域・都市間) 集積・分散パターンの分析に関しては十分な知見が得られていない. そこで, 本論文では, Krugmanモデルを円周上に位置する同一の人口を持つ多都市モデルへと拡張し, 計算分岐理論による数値解析法により, その可能な解を網羅的に求め, その適用可能性を示す.
著者
世良 至 殿垣内 正人 川井田 実
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.468, pp.57-66, 1993-06-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
9

本論文は25~28年観測された軟弱地盤上の高速道路盛土について長期沈下の実態を示すとともに, 将来沈下予測について, 考察を加えた.厚い海成粘土の一次圧密終期と二次圧密量について検討した. 一次圧密終期に収束がやや遅れるのは, 圧密過程で圧密係数が変化 (減少) するためと考えた. 二次圧密量は僅かで実務上はほとんど無視できるとしている. 将来沈下は長期観測による沈下速度で管理する手法が有効であるとし, 残留沈下を推定する手法の提案とその実用性を述べた.
著者
土屋 利雄
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.181-193, 2021-01-01 (Released:2021-01-01)
参考文献数
16

現在,我が国で深海探査といえば海洋研究開発機構(JAMSTEC)のほぼ独壇場である.1971年に発足したJAMSTECは,80年代に入るまで所有船舶もなく政府からの深海探査のための予算も多くは望めなかった.そのような状況で我々は,日本で初めて米国製の深海探査ソーナーシステムを導入し,それらの技術を習得しながら運用を行ってきた.更に本稿では,国産化された様々なソーナーを使って成功した第二次大戦中の沈没船や墜落したロケットエンジンを発見した手法についても解説する.
著者
山﨑 遼 山崎 遼
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.535-556, 2020

Scottish Travellers are an ethnic minority in Scotland who are knownfor their nomadic lifestyle. The sedentary society has dealt with them as anexotic and threatening "internal other." This is largely due to them notbeing adequately self-represented in public media. They have publishednearly forty books about their lives and oral traditions since the 1970s butthere has been no substantial research into their writings. The presentresearch is designed to distil an emic (i.e., insiders') Traveller image fromone of the most influential Traveller writings, Exodus to Alford (1988) byStanley Robertson (1940–2009), which will contribute to the constructionof a fairer Traveller representation.The first part focuses on the depiction of travelling life in the Exodus toAlford and argues that the Travellers' nomadism is not described as mereentertainment, but as an essential tradition for them to regain their Travelleridentity by fleeing from the city where they are oppressed. The second partturns to their storytelling tradition, as introduced in the book, and examineshow Traveller characters communicate their distinct worldview and valuesystem by telling stories. Finally, the third part investigates literary elementsin the book, namely the structure and language. These elements areidiosyncratic and present Travellers' nomadism and storytelling not as separateactivities but as one package. The book, thus, portrays Travellingpeople as nomadic storytellers.スコティッシュ・トラベラー(以下トラベラー)とはスコットランドの移動民族である。偏見に基づいた報道などにより,彼らは定住社会から「内なる他者」として扱われている。一方,トラベラーも自伝などを通して自らの生き方や文化を伝えようとしてきたが,それらは研究者の関心を集めてこなかった。そこで本研究は代表的なトラベラー作家Stanley Robertson(1940–2009)の自伝小説Exodus to Alford(1988)に注目し,トラベラー本人によるトラベラーの自己表象を抽出することを目的とする。 第1 章では作中における移動生活の描写に着眼し,街で抑圧されるトラベラーにとって移動生活が彼らのアイデンティティを取り戻す貴重な機会として描出されていることを検証する。第2 章では作中で紹介されるトラベラーの物語に焦点を当て,トラベラー独自の世界観や価値観を物語が伝達していると論じる。第3 章では本書の構成と言語に光を当て,それらの文学的装置を用いることで本書が移動生活と物語る伝統を一体の伝統として提示し,トラベラーを「旅する語り部」として表象していることを解明する。
著者
薄木 理一郎
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.30, no.9, pp.548-552, 1981-09-20 (Released:2009-11-10)
参考文献数
31
被引用文献数
3
著者
江川 亮
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.28-40,63, 1969-10-15 (Released:2013-02-19)
参考文献数
13

1都市と農村の児童群 (各群とも小学校4年から中学校3年まで各学年25名) に鈴木治太郎氏の「実際的個別的知能測定法」を実施しその両群の比較を学年別に得点でみると, いずれの学年も都市群が優れ, 農村群が劣るのを明らかに認めることができる。この得点という全体的な表示での比較差異は, いわば量的な差異といえる。2項目の通過・非通過を検討することによつて両群各々の心的な機能を明らかにすることから, この検査での上の量的な差異の妥当性を吟味しようとするのが本研究の目的である。量に対する質の検討ということができよう。手続きは両群から39点から57点の間に分布する得点者を抽出し, 得点間隔3点で7段階に区分し, 群別段階別に標本を集めた. 検討の結果, 各段階ともいずれの項目, あるいはいずれの項目類型にも両群間に明らかな差異が認められず, また両群の項目通過の相関もきわめて高い値を示した。なお通過率の上昇, 相関傾向等によつてこの検査の両群における内的整合度の高いことを知ることができた。最終通過項目が同一の標本で集めた場合も結果は同様であつた。3上の結果より各群の特定の心的な機能の差異は, a項目群, b項目群と名付けた二類型にやや見出されるといえるにすぎなく, 明確な差異傾向を示すことができなかつた。4したがつてこめ検査では, 得点をいわゆる知能の全体的な表示とするとき, その同一水準は心的な機能のそれをも規定できるということを推論でき, 得点の低位は, 量とともに質のそれをも記述しうることを明らかにすることができる。5以上から, この検査は問題とその方法の見本が都市に偏することなく抽出されていて環境条件の相異する両児童群の共有の尺度としての信頼性をもつといえる。この見本性についての不安は標準化が都市中心であることに帰せられ, 多くの検査と同様にこの検査について注意を要する点として指摘されていた。6都市農村の分類は, 二つの環境類型化であつて, それら各々を構成する特殊的因子を捨象したいわば平均的な類型化である。著者はその特殊的因子, すなわちそれぞれの地域社会における階層類型 (29類型) を見出し, それらに帰属する児童がいかなる精神発達の段階秩序をもつか, あるいはまたそれらの段階秩序が都市から農村への移行的連続の過渡形態としていかなる類型をその間に挿入しうるかという検討を通じ, それら知能の差を生ぜしめる環境的要因の考察を試みようとした。そして「生活の差を, その生産手段の所有状態, 労働力の存在形態の差異」 (6) でとらえ, それにGoodenough (2) の分類を加味した階層類型と, この検査で測定される知能はきわめて密接に (F0=6.72) 関係するのを見出すことができた。以上における分析の詳細は省略するが, この類型化も公式的形式的類型であるというそしりをまぬかれえない。量を規定する質, その質を制約している枠組すなわち環境的要因を見出すという一連の研究がなされなければ, なんら教育の実践に貢献するものになりえないと思う。その直接的実質的な環境要因を明らかにすること, そこに心理学における階層化の目的が存すると思うが, 隣接諸科学の知見の組識的な協力をえて心理学的に抽象される環境類型が把握されなければならないと思う。
著者
嶋崎 幸也 細谷 和良 田子 兼重 瀬尾 元一郎
出版者
一般社団法人 日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.295-302, 1993-08-20 (Released:2011-08-11)
参考文献数
22
被引用文献数
2

The sensitivity to drugs, the pH in the medium of extract from intestinal content (MEIC) and the utilization of carbohydrates in the strain isolated from multi-drug-resistant Enterococcus preparations (RP) were compared with those in the strain isolated from conventional Enterococcus prepations (CP). The RP showed higher resistance to penicillin and macrolide antibiotics than the CP, but less resistance to quinolone antibiotics. In the MEIC, the CP decreased the pH more markedly than the RP. Regarding utilization of carbohydrates, both the RP and CP had the similar patterns to the catabolisms of Enterococcus faecium, but different catabolisms were observed between RP and CP.
著者
石坂 尚武 Naotake Ishizaka
出版者
同志社大学人文学会
雑誌
人文學 = Doshisha University Jinbungaku (Studies in Humanities) (ISSN:04477340)
巻号頁・発行日
no.194, pp.225-363, 2014-11-30

大規模ペストが発生した一四世紀の後半に書かれたイタリアの遺言書は、ペスト(黒死病)の影響を受けているかどうかを知るためのに、ペストのなかった一三世紀の遺言書と比較する。イタリアで書かれた遺言書12通の全訳を紹介する。
著者
Yang­-yang Cui Qing Cai Zhu L Yang
出版者
The Mycological Society of Japan
雑誌
Mycoscience (ISSN:13403540)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.29-35, 2021-01-20 (Released:2021-01-20)
参考文献数
46

Amanita chuformis, a new species in the A. pseudogemmata-A. ballerina subclade of Amanita section Phalloideae, is described from China with both multi-gene phylogenetic and morphological data. This species occurs in subalpine coniferous forests in southwestern China and is characterized by its brownish pileus decorated with conical to patch-like volval remnants, a slightly striate pileal margin, a marginate basal bulb, and weakly amyloid to amyloid, subglobose to broadly ellipsoid basidiospores measuring 9.5–11 × 8–9.5 μm. Phylogenetic analyses based on internal transcribed spacer (ITS) region, the nuclear ribosomal RNA large subunit (nrLSU) and the genes for the polymerase II second largest subunit (RPB2) and for translation elongation factor 1-α (TEF1α) indicate A. chuformis is close to A. pseudogemmata and A. levistriata. The new species is described, illustrated and compared with closely related and similar species.