著者
興野悠太郎 米澤拓郎 野崎大幹 小川正幹 伊藤友隆 中澤仁 高汐一紀 徳田英幸
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2014-MBL-70, no.26, pp.1-7, 2014-03-07

本論文では,着脱可能な電線によって充電,給電しながら上空をセンシングするプラットフォームである EverCopter を提案する.バッテリー駆動による UAV(Unmanned Aerial Vehicle) は,地上の障害物を気にする事無く,広大な範囲をセンシングできる事が最大のメリットであるが,バッテリー容量による制限を受けてしまう.EverCopter は以下の 2 つの特徴により,長時間かつ広範囲なセンシングを可能とする.まず,複数に接続された EverCopter の一方は,地上の電源装置に接続され,給電されている.このことで,それぞれの EverCopter はバッテリー無しで飛行する事ができるため,半永久的な飛行が可能となる.また,末端の EverCopter はバッテリーを備えており,任意のタイミングで着脱が可能である.よって,UAV 本来の自由なセンシングも可能である.
著者
Tetsuo KIMURA Naoki MUGURUMA Tatsuzo ITAGAKI Yoshitaka IMOTO Masako KAJI Hiroshi MIYAMOTO Seisuke OKAMURA Tetsuji TAKAYAMA Jouji SHUNTOU
出版者
Japan Gastroenterological Endoscopy Society
雑誌
GASTROENTEROLOGICAL ENDOSCOPY (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.1448-1454, 2008-06-20 (Released:2011-05-09)

症例は63歳,男性.つるし柿6個を一度に食べた後に,腹痛・嘔吐が出現し近医を受診した.上部消化管内視鏡検査にて6cm大の胃石を認めた.柿胃石と判断し,近年の報告を参考にコカ・コーラの経口摂取や内視鏡下にERCP力ニューレを用いて直接散布などを行ったところ,数個の破片に崩壊,消失する経過が内視鏡的に観察された.本疾患に対するコカ・コーラによる溶解療法は安全かつ簡便で,医療経済的にも有用な方法であると考えられた.

576 323 1 0 OA 介譜

著者
毛利江元壽<毛利梅園>//〔画〕
出版者
巻号頁・発行日
1827

毛利梅園(1798-1851)は幕臣で御書院番、名は元寿(もとひさ)、別号は写生斎・写真斎・写真洞など。当館は本資料のほかにも、その自筆画譜の大半―『梅園魚譜』『梅園禽譜』『梅園草木花譜』『海石榴花譜』『梅園菌譜』『草木実譜』を所蔵する。梅園の画譜は、1.各品の特徴がよくわかる、2.江戸時代の図譜には転写図が多いが、梅園の図はほとんどが実写である、3.大半の図には写生年月日が記されている、4.採集地や、何処で買ったか、誰から借用したかなど、入手経緯の記載を伴うことが少なくない、などの点で優れている。『草木実譜』以外は折帖である。本図譜は、江戸時代の介類(堅い殻を持ち、水中で生活する)計283品を、水虫類(エビ・カニ・ナマコなど)52品、亀鼈(カメ)類5品、蛤蚌類(ごうぼうるい、現在の貝類ほか)226品と分けて所収している。ただし、二枚貝と巻貝、海産種と淡水産種は混在している。写生年代は天保3~10(1832-39)が多い。当館は本書の写本(寄別4-2-2-7)も所蔵するが、これも優れた転写図譜である。:『梅園魚品図正』『梅園草木花譜』解題、『参考書誌研究』41号参照(磯野直秀)
著者
林 純 柏木 征三郎 野村 秀幸 梶山 渉 池松 秀之 青山 俊雄 与儀 洋和
出版者
社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.315-320, 1985-03-20 (Released:2011-09-07)
被引用数
1 or 2

B型肝炎ウイルスは家族内感染以外, 医療行為や性行為で伝播する事は良く知られているが, その他にHBsAg carrierが使用した歯ブラシやカミソリなどを介しての伝播の可能性も考えられている.著者らはcarrierとカミソリを共用したため, 劇症B型肝炎に罹患した1例を経験したので報告する.症例は沖縄県石垣市の中学校女子生徒 (14歳) で, 昭和58年1月HBsAg陽性の急性肝炎を発症し, その後意識障害の出現などから劇症B型肝炎と診断されたが, 血漿交換などにより治癒した.患者が通っていた中学校の全生徒341名のHBsAg陽性率は4.1%, anti-HBsは13.8%, anti-HBcは18.2%で, 当地区における一般住民の陽性率よりやや低い成績であった.この患者の感染経路を検討したところ, 発症2ヵ月前の修学旅行にて, 患者はHBsAg carrier (HBeAg陽性) の女生徒が美容のため下肢の剃毛に使用したカミソリをそのまま借用し, 同様に剃毛を行ったため感染したものと考えられた.HBsAg carrierへの対策として, 肝機能の面からだけでなく, 感染源としての指導, 教育を行う必要があると考えられた.
著者
渡辺 真由子
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.2_81-2_88, 2012 (Released:2012-12-25)

青少年による性的有害情報への接触は、インターネットの普及で容易になった。フィルタリングが必ずしも有効でないスマートフォンの登場がその傾向を後押ししており、新たな対策は急務といえる。本稿は、マス・コミュニケーションの効果研究において、性的有害情報に関する従来メディアの研究を概観した上で、ネット上の性的有害情報をめぐり海外で行なわれている研究の最新動向を伝え、ネットならではの影響特性や影響研究の限界についても分析した。性に関する情報が全て有害なのではなく、問題は、その描写内容に「性暴力」が登場するかどうか、さらには被害女性の反応をどう描くかにあることが示唆される。CGの発達やコミュニティサイトの相互作用性など、ネットの特性が生み出す実態にも目を向けねばならない。ネット上の性的有害情報への対策を技術的な規制のみに頼るのは限界がある。新たな自主規制・法規制の検討や、性情報の歪みやネットならではの特性を批判的に読み解くリテラシー教育が、家庭や学校において今後より求められよう。
著者
佐々木 久長
出版者
聖霊女子短期大学
雑誌
聖霊女子短期大学紀要 (ISSN:0286844X)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.32-39, 1994-03-31

本研究の目的は,家族における接触の程度が子どもの性格形成に影響を与えるという仮説を実証することと,実際にどのような関係があるのかということについて明らかにすることにあった。この目的のために,三世代同居家族の245名の小学生を対象に,1)性格特性について,2)家族への親和度について,そして3)13場面における接触の実際について,という項目について調査した。その結果,よく接触している群とそうでない群との間には,性格特性や家族への親和の程度において差が見られたことから,接触の程度が子どもの性格形成に影響を与えることが実証された。
著者
三浦 麻子 稲増 一憲 中村 早希 福沢 愛
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.174-186, 2017-03-31 (Released:2017-04-07)

This research applies spatial statistics to examine proximal factors affecting the political behavior of voters in a regional election in Japan, particularly, voter proximity to the election campaigns of the candidates. During the mayoral election in Akō City, Hyōgo Prefecture, voters’ political behavior, attitudes, and awareness of politics were measured using a social survey, the spatial location information relating to candidates’ election campaigns being measured using GPS. Voters’ favorable perception of a certain candidate was positively correlated to the degree of contact with his election campaign of voters themselves or that of their neighborhood, but not to spatial proximity with his campaign. On the other hand, both the degree of contact and spatial proximity with his election campaign of voters themselves led them to cast their votes for the candidate, even controlling for favorability. It was revealed that there is a possibility for proximal factors to be treated more precisely by applying spatial statistics.
著者
高尾 善卿 渋井 孝志 斉藤 悟志
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.38-46, 1989-06-01 (Released:2013-04-26)

開発中のH-IIロケット用のLE-7エンジン燃焼試験設備が, 種子島宇宙センターに完成した。この設備のうち, テストスタンド基礎, フレームデフレクターおよびスピルウェイ (煙道) は, 燃焼試験時の排ガスを受け止めて空中に発散させる役目をもつ。これらの設備はピット形状をした地下構造物であり, 設計荷重としては, 通常作用する土圧や積載荷重のほか, 特殊なものとして, 燃焼テスト時の振動をともなう推力, 音響振動, 温度等を考慮した。
著者
小山 直人 北川 忠生
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.153-157, 2009 (Released:2014-03-05)

In order to examine genetic introgression from the orange-red type commercial strain of Oryzias latipes (himedaka) to wild medaka populations, a polymerase chain reaction-restriction fragment length polymorphism (PCR-RFLP) analysis of the mitochondrial cytochrome b gene was conducted for 45 populations from the Yamato River system, Nara Prefecture and two fish farm populations from special product grounds of himedaka (Yamatokoriyama and Yatomi Cities). Orange-red type fish only were collected from three sites, and a mixture of wild and orange-red types from sympatric populations at four other sites in theYamato R. system. Most orange-red type specimens had the B27 mitotype, being identical with that of the typical orange-red type Hd-rR strain. Although most of the wild type fish individuals had mitotype B1a, inferred as one of the native mitotypes in the Yamato R., four from three sites had mitotype B27, implying genetic introgression from himedaka to wild medaka populations.
著者
児玉 英靖 張 或〓 相澤 真一 居郷 至伸 大滝 世津子
出版者
東京大学
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.175-195, 2007-03-10

This paper examines the Japanese concept of gemba from the angle of sociology of knowledge. The concept of gemba has been widely used in Japanese schools, factories and offices, which can be literally translated to "the real scene" in English. However, the term gemba often suggests a sense of distinction between "we as powerless workers who know better about the situation" and "they as management or outsiders who do not know what really happens in the scene." Without referring to the social actors who use this concept under specified situation, it is very difficult to pinpoint down exactly what kinds of matter belongs to in a particular gemba. Delineating how this concept was actually used in different social settings, like high school, kindergarten and convenience stores, it suggests that, on the one hand, the concept's intension and the contents it connotes are often ambiguous, on the other hand, its extension often denotes a well-defined and clear boundary of what should be included within a particular gemba. The article thus discusses how the use of this concept may actually relate to group dynamics and thus it may reveal the power structure in contemporary Japanese society.
著者
阿部 由里 猪瀬 礼璃菜 藤原 聖史 兼子 伸吾 平塚 明
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.95-102, 2014-05-30

野生状態での存続が危ぶまれる水準にまで個体数が減少してしまった絶滅危惧植物において、栽培によって個体や系統を維持することは、その種の絶滅を回避する上で一定の意義がある。その一方で、近縁の外来種の混入による遺伝子汚染や種内の遺伝構造の攪乱等を生じる危険性があり、絶滅危惧植物の栽培集団の創出や維持管理については十分な注意が必要である。本研究では、岩手県内の各地に栽培されているアツモリソウの遺伝的多様性を把握するために、葉緑体DNAのtrnL-F遺伝子間領域および核DNAのITS領域の塩基配列について解析を行った。今回の解析により、遠野市においてアツモリソウとして栽培されていた集団内の1個体においては、葉緑体DNAおよび核DNAの双方において他個体のアツモリソウとは明確に異なる塩基配列が検出された。この塩基配列は、中国固有のC. yunnanenseかC. franchetiiもしくはC. calcicolaと同一もしくは類似しており、中国原産の外来種が混入していると推定された。当該集団における他の個体についても、網羅的に今回の研究と同様の解析を行い、他地域からの混入が疑われる個体を明らかにしたうえで、管理方針を検討、実施する必要がある。
著者
主婦之友社編輯局 編
出版者
主婦之友社
巻号頁・発行日
vol.第4巻, 1927
著者
坂東 慶太
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.43-49, 2017-04-01 (Released:2017-04-03)

近年,OverleafやAuthoreaといったオンラインLaTeXエディターの登場が相次いでいる。これらは単なる論文執筆のためのツールではなく,研究者のライフサイクルにおいて現在大学図書館がカバーしきれていない論文執筆から投稿・出版のプロセスをサポートし,研究ワークフローのミッシングリンクを埋める可能性をもっている。従来のライティングツールの枠組みを超え,論文投稿プロセスを変革する可能性を秘めたこの「共同ライティングツール」は,学術情報流通にかかわる出版社・研究機関などにどのような影響を与えるのか。本稿では,共同ライティングツールにおける代表的なサービスOverleafに着目し,その概要,特徴的な機能そして導入事例の紹介を通じて,論文投稿プロセス変革の可能性や大学図書館における研究支援のあり方を展望する。