文献ランキング(各10件)

著者
香川(田中) 聡子 大河原 晋 埴岡 伸光 神野 透人
出版者
日本毒性学会
巻号頁・発行日
2016 (Released:2016-08-08)

【目的】近年、高残香性の衣料用柔軟仕上げ剤や香り付けを目的とする加香剤商品等の市場規模が拡大している。それに伴い、これら生活用品の使用に起因する危害情報も含めた相談件数が急増しており、呼吸器障害をはじめ、頭痛や吐き気等の体調不良が危害内容として報告されている。このような室内環境中の化学物質はシックハウス症候群や喘息等の主要な原因、あるいは増悪因子となることが指摘されているが、そのメカニズムについては不明な点が多く残されている。本研究では、欧州連合の化粧品指令でアレルギー物質としてラベル表示を義務付けられた香料成分を対象として、FormaldehydeやAcroleinなどのアルデヒド類や防腐剤パラベン、抗菌剤など多様な室内環境化学物質の生体内標的分子であり、これらの化学物質による気道刺激などに関与するTRP (Transient Receptor Potential Channel)イオンチャネル活性化について検討を行った。【方法】ヒトTRPV1及びTRPA1の安定発現細胞株を用いて、細胞内Ca2+濃度の増加を指標として対象化合物のイオンチャネルの活性化能を評価した。Ca2+濃度の測定にはFLIPR Calcium 6 Assay Kitを用い、蛍光強度の時間的な変化をFlexStation 3で記録した。【結果および考察】香料アレルゲンとして表示義務のある香料リストのうち植物エキス等を除いて今回評価可能であった18物質中9物質が濃度依存的にTRPA1の活性化を引き起こすことが判明した。なかでも、2-(4-tert-Butylbenzyl) propionaldehydeによるTRPA1の活性化の程度は陽性対象物質であるCinnamaldehydeに匹敵することが明らかとなった。以上の結果は、これら香料アレルゲンがTRPA1の活性化を介して気道過敏の亢進を引き起こす可能性を示唆しており、シックハウス症候群の発症メカニズムを明らかにする上でも極めて重要な情報であると考えられる。
著者
竹下 俊郎
巻号頁・発行日
1998

筑波大学博士 (社会学) 学位論文・平成10年1月31日授与 (乙第1344号)

7 7 7 7 OA 仏像図彙

著者
土佐秀信 画
出版者
文彫堂
巻号頁・発行日
vol.3−5, 1886

26 24 24 5 OA 江戸生艶気樺焼

著者
山東京伝 著
出版者
米山堂
巻号頁・発行日
vol.上, 1939
著者
本多 康子
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要. 文学研究篇 (ISSN:18802230)
巻号頁・発行日
no.43, pp.297-318, 2017-03

源頼光とその家来である四天王が土蜘蛛を退治する説話は、様々な文芸作品として享受され展開していった。土蜘蛛は、古くは記紀神話において朝廷に服属しない一地方勢力としてその存在が語られていたが、中世になり、お伽草子の武家物というジャンルの中で新たに妖怪退治譚として再構築された。この中世における物語文脈の転換を契機として、妖怪としての土蜘蛛退治の「語り」は、テクストの枠を超えて絵画や芸能へと裾野を広げて展開したのである。本稿では、特に中近世にかけての土蜘蛛退治譚の変遷と、それを題材に制作された絵画作品がどのように受容されたかを考察する。清和源氏を出自とする源頼光とその家来である四天王らの妖怪退治譚が、軍記物語に付随する伝承として生成されやがて独立した物語として発展した背景には、中近世にかけて軍記物語の古典化と周辺説話の再編成がなされたことが密接に関連する。とりわけそれらの最たる受容者であった「武家の棟梁」将軍家周辺による「語り」の管理と継承が及ぼした影響について着目し、「武家による妖怪退治譚」に仮託された政治性を読み解きたい。The tale of how Minamoto no Yorimitsu (948-1021) and his four faithful vassals vanquished the tsuchigumo, a proud band of warriors unwilling to submit to central authority, has been adapted into various genres of both art and literature. The Kojiki (Records of ancient matters, 712) and the Nihon shoki (Chronicles of Japan, 720) preserve tales of these recalcitrant warriors, describing them as dwelling on the periphery and spurning the authority of a growing court. During the medieval period, these accounts were adopted into a new genre of warrior tales (buke mono), where the tsuchigumo warriors took on the appearance of demonic rebels. Having once entered the realm of demonic villains, these same recalcitrant warriors became, as it were, too large for the confines of mere text. These fantastic tsuchigumo were promptly appropriated into the visual and performative arts, where they took on a number of interesting guises. This paper explores some ways in which tales of the tsuchigumo warriors were transformed throughout the early modern period, and how illustrated works based on these same tales were received in contemporary literature and art. While Minamoto no Yorimitsu's subjugation of the tsuchigumo began as but one short episode within a larger military tale, it was later elevated to the status of an independent narrative in its own right. This elevation was motivated by the canonization of military fiction, as well as the re-adaptation of related tales, which took place during the early modern period. The control and transmission of these tales was dominated, of course, by the shogunal family, the very people who most enjoyed these tales. This paper aims at probing the political significance of such tales insofar as they were simultaneously produced and consumed by the warrior class.

105 93 93 0 OA きしゃでんしゃ

出版者
トッパン
巻号頁・発行日
1953

けーぶるかー・でんききかんしゃ・湘南電車等の天然色写真図版13図を収める。 (日本図書館協会)

49 49 49 1 OA 和歌山県報

出版者
和歌山県
巻号頁・発行日
no.(2437), 2013-03-12
著者
礒村 公郎 杉山 英男
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.48, no.10, pp.626-634, 1999-10-15 (Released:2011-03-10)
参考文献数
19
被引用文献数
2 or 2

兵庫県下の河川水および水道水のウラン濃度を調べた。県内大部分の地域で河川水のウラン濃度は検出限界0.02μg/kg以下であったが, 六甲山周辺および淡路島北部でウラン濃度の高い河川水が認められ, さらにウラン濃度とフッ素濃度には有意な相関が認められた。ウラン濃度の高い河川の分布する地域は六甲花崗岩および領家花崗岩の分布する地域と一致した。河川水のウラン濃度の高い原因は六甲花崗岩および領家花崗岩の地下水によると推定された。水道水の摂取に伴うウランによる年実効線量当量は, 過去には最高で1.5μSv/年 (1996年神戸市兵庫区) と推定されたが, その後ウラン濃度は減少し, 1997年12月以降は厚生省の指針値 (0.002mg/L) の半分以下で, 年実効線量当量は0.3μSv/年以下で推移している。

26 24 24 5 OA 江戸生艶気樺焼

著者
山東京伝 著
出版者
米山堂
巻号頁・発行日
vol.上, 1939

21 21 21 0 OA 大日本名所図会

著者
大日本名所図会刊行会 編
出版者
大日本名所図会刊行会
巻号頁・発行日
vol.第1輯第9編尾張名所図会, 1919
著者
横山 真男
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.35, no.136, pp.17-22, 2015 (Released:2016-01-01)
参考文献数
29

楽器の音色(Timbre)の良し悪しの議論はいまだに経験的であり主観的である.古今東西かかわらず「美しい音色とは何か」といった類の議論は永遠の課題のようであり,ややもすると解けない命題として熱心に取り組むこと自体がとうてい無謀な夢のようにも言われる感もある.それでも,これまでに多くの科学者はストラディヴァリの作品を至高のものとして様々な角度から彼のヴァイオリンを分析し,音色の美とは何かを説明しようと試みてきた. ヴァイオリン研究に関する重要な著書といえばHutchinsの論文集1)が有名であるが,その他にも多くの研究報告があるので,本稿では,「音楽と楽器の可視化」特集にあたり,特に筆者の経験や興味の対象として関連の強いヴァイオリンについて,近年の音色の可視化に関する主だった研究を紹介し,音響,構造,材料,奏法等の各分野を横断的に概観し,なるべく写真や図を引用して解説する.
著者
遠藤 由美
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.150-167, 2000
被引用文献数
1 or 0

自尊感情は心理学におけるもっとも重要な概念の一つでありながら, これまで自尊感情とは何かという議論はあまりおこなわれてこなかった。本稿では, これまで明示的に示されることがほとんどなかった自尊感情に関する従来の考え方を探り, 伝統的な「自己」が現実世界の社会的状況や人間関係性から切り離され過ぎていたという問題点を指摘した。次に, 最近提唱されつつある自尊感情への生態学的・対人的視点をとったアプローチを紹介し, これまで整合性のある説明を与えられなかった点について, 新たな観点から議論した。最後に, 今後の研究課題と意義を提唱した。
著者
山本 周平 細石 真吾
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲. ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.133-135, 2010-09-25

Alate individuals of a tropical fire ant, Solenopsis geminata, were found by the first author on the ship "Ogasawara-maru", which traveled from Chichi-jima (the Ogasawara Islands) to Tokyo. This harmful species is known to occur in Japan, but records have hitherto been limited to isolated islands such as Iwo-jima (the Ogasawara Islands) and Okinawa-jima (the Ryukyu Islands). Since the liner anchored close to Iwo-jima just before that cruise, when it was possible that individuals of the species flew onboard. The discovery suggests the likelihood that the ant has been unintentionally introduced to Chichi-jima and even to the mainland of Japan.
著者
秋葉 拓哉 林 孝紀 則 のぞみ 岩田 陽一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.B-F71_1-12, 2016-03-01 (Released:2016-02-18)
参考文献数
39

Estimating the relevance or proximity between vertices in a network is a fundamental building block of network analysis and is useful in a wide range of important applications such as network-aware searches and network structure prediction. In this paper, we (1) propose to use top-k shortest-path distance as a relevance measure, and (2) design an efficient indexing scheme for answering top-k distance queries. Although many indexing methods have been developed for standard (top-1) distance queries, no methods can be directly applied to top-k distance. Therefore, we develop a new framework for top-k distance queries based on 2-hop cover and then present an efficient indexing algorithm based on the recently proposed pruned landmark labeling scheme. The scalability, efficiency and robustness of our method are demonstrated in extensive experimental results. It can construct indices from large graphs comprising millions of vertices and tens of millions of edges within a reasonable running time. Having obtained the indices, we can compute the top-k distances within a few microseconds, six orders of magnitude faster than existing methods, which require a few seconds to compute these distances. Moreover, we demonstrate the usefulness of top-k distance as a relevance measure by applying them to link prediction, the most fundamental problem in graph data mining. We emphasize that the proposed indexing method enables the first use of top-k distance for such tasks.

109 109 0 0 OA 新少女スケッチ

著者
沼田笠峰 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1912
著者
高田 知紀 梅津 喜美夫 桑子 敏雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F6(安全問題) (ISSN:21856621)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.I_167-I_174, 2012 (Released:2013-01-30)
参考文献数
32
被引用文献数
0 or 5

東日本大震災では,多くの神社が津波被害を免れたことが指摘されている.本研究では,日本の神社に祀られる祭神の多様性は,人びとの関心に応じた差異化の結果であるという仮説から,宮城県沿岸部の神社についてその祭神と空間的配置に着目しながら被害調査を行った.祭神については特に,ヤマタノオロチ退治で知られるスサノオノミコトに着目した.スサノオは無病息災の神として祀られることから,洪水や津波といった自然災害時にも大きな役割を果たすと考えられる.また,地域の治水上の要所に鎮座していることが多い.東北での調査から,スサノオを祀った神社,またスサノオがルーツであると考えられる熊野神社は,そのほとんどが津波被害を免れていることを明らかにした.この結果は,地域の歴史や文化をふまえたリスク・マネジメントのあり方について重要な知見を提供する.
著者
武田 宗和 名取 恵子 諸井 隆一 原田 知幸 矢口 有乃 稲垣 伸洋
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.735-739, 2013-05-31 (Released:2013-07-26)
参考文献数
10

要旨:【症例】37歳飲酒歴のない女性。意識障害で発見され救急搬送,既往は躁鬱病と境界型人格障害。来院時ショック状態で下血を認め,緊急下部内視鏡検査で直腸から左側結腸まで全周性・連続性の発赤とびらんを認めた。翌日,薄めたウオッカ約1L(推定アルコール濃度49%)を自ら注腸したことが判明,虚血性腸炎に準じ保存的治療を選択。8病日の内視鏡検査では直腸からS状結腸までは粘膜の修復が認められ保存的治療を継続した。4週間後,下行結腸の高度な腸管狭窄を合併したため,本人との話し合いの結果,横行結腸に人工肛門を造設することとなった。【考察】過去の報告では,アルコール注入による直腸結腸炎は保存的治療で治癒することが多いとされる。本例は高濃度のアルコールが大量に注入され広範囲に腸管が傷害された上にショック状態に陥り,腸管虚血をきたしその治癒過程で腸管狭窄を合併したものと推察された。本例における治療方針に関する問題点をふまえ文献的考察を加え報告する。
著者
近江 龍一 西原 陽子 山西 良典
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

Web上に投稿される情報の中には青少年にとって有害な情報,特に猥褻な意味を持つ言葉は直接記述されず暗喩により表現されることが多い.本研究の目的は暗喩を用いて表現されている有害な文に対してフィルタリングを行うことである.提案手法では有害表現が含まれる文をドメインごとに機械学習し有害表現の分類器を作り,有害表現をフィルタリングする.提案手法の有用性を評価する実験をR-18指定の小説を使い行った.
著者
酒向 貴子 川田 伸一郎 手塚 牧人 上杉 哲郎 明仁
出版者
国立科学博物館
雑誌
Bulletin of the National Museum of Nature and Science. Series A, Zoology (ISSN:18819052)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.63-75, 2008-06

The distribution of latrines of the raccoon dog, Nyctereutes procyonoides, was examined from July 2006 to December 2007 in the Imperial Palace grounds, Tokyo, Japan. The raccoon dog is accustomed to defecate at fixed locations, forming holding latrines; thus the distribution of latrines is a good indicator of their abundance. The results suggest that the latrines are widely scattered in the study site, but are more dense in the Fukiage area, where an old-growth broad-leaved forest is established. The latrine sites are used more frequently from September to December, as the number of fresh feces increased in the autumnal season. To examine the seasonal food changes of the raccoon dogs, 10 pieces of feces from some latrines were collected every month and analyzed the indigestible contents in the sampled feces. The food items identified consisted of animal, plant and man-made materials, suggesting that the raccoon dogs were highly omnivorous. The animal materials found from the feces included mammals (4% of total feces), birds (37%), reptiles (2%), amphibians (3%), insects (95%), chilopods (56%), isopods (2%) and gastropods (12%). Invertebrates were the most abundand food item throughout the year. Three coleopteran families, the Carabidae, Staphylinidae and Scarabaeidae, accounted for a large proportion of the insects and they showed seasonal fluctuations. These suggest that the raccoon dogs fed on them as major animal food resources in the study site, and perhaps the seasonality is related to the temporal changes of availability of the insects. The majority of plant materials found in the feces was a variety of seeds, suggesting that the raccoon dogs fed on berries and fleshy fruits throughout the year. The occurrence of seeds decreased from March to April, which coincided with a low availability of fruits. The seeds found in feces were categorized into three types : (1) the short-term berry type including Prunus (Cerasus) spp., Moms spp., Rubus hirsutus and Machilus thunbergii, which occurred only a short term after their fruiting periods ; (2) the long-term berry type, including Celtis sinensis, Aphananthe aspera and Swida controversa, which occurred continuously for three or more months after the fruiting periods ; (3) the acorn type, including Castanopsis spp., Quercus spp. and Ginkgo biloba, which occurred in early spring (January to April) when the other fruits are scarce. The seasonal change of the three fruit types implies that the raccoon dogs consume the available fruits in relation to the successive fruiting periods. The proportion of artificial materials found in the feces was considerably lower than in previous studies carried out in the suburbs of Tokyo, suggesting that the raccoon dogs in the study site strongly depend on natural foods. Most of the natural food items were native to Japan since the past Edo period. Thus we conclude that the preservation of biodiversity in the Imperial Palace grounds was essential for the re-colonization by the raccoon dogs of the Tokyo metropolitan area after the 1970s.
著者
野村 久光 テンシリリックン シラ 池田 心
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2013論文集
巻号頁・発行日
pp.27-34, 2013-11-01

疑似乱数生成の研究は古くからあり,偏りのなさや周期の長さ,生成速度などの改良が進められてきた.メルセンヌツイスタなど最近の手法は数学的な意味で真の乱数に十分近いと言え,確率的最適化やモンテカルロ法などさまざまに応用されている.テレビゲームでも疑似乱数が必要になることは多く,例えばすごろくではサイコロの目をコンピュータが決めなければならない.このとき,出た目およびその系列によっては,プレイヤはそのサイコロの目が自分に都合の悪いようにコンピュータに操作されていると感じる.本稿では,数学的な意味で良い乱数と,標準的なゲームプレイヤにとっての自然な乱数は異なるという仮定をおき,どのような特徴を持たせれば自然に“見える”乱数が作れるのかを考察,実装する.被験者実験の結果,標準的な乱数よりも自然に見え,またすごろくで使ったときの不満が小さい乱数列を生成できていることを確認した.
著者
岡部 和代 黒川 隆夫
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.731-738, 2003-09-15
参考文献数
11
被引用文献数
4 or 0

着心地の良いブラジャーの設計や新しい設計システムを構築するためには,複雑に動く乳房の運動機構やブラジャー着用に伴う乳房振動特性の変化を明らかにしておくことが重要である.そこで,本研究では半透明なブラジャーを用いて,運動画像解析システムにより,ブラジャー着用時と非着用時の走行中と歩行中の乳房の動きを計測した.乳房の動きから体幹部の動きを分離し,乳房独自の振動データを抽出した後,離散フーリエ変換によって分析した.その結果,乳房の振動は歩行周期の影響を直接に受け,走行中が歩行中より,垂直方向が水平方向より大きくなった.ブラジャー非着用時の垂直方向の振幅は歩行周波数で最大となり,体幹部の運動の影響を強く受けることが分かった.非着用時の乳房振動は乳房の硬さ指標と相関が高く,柔らかい乳房が硬い乳房より振幅が大となった.ブラジャーの着用によって,乳房の振幅スペクトルに高い周波数成分が生じるようになり,測定点間の相関も低くなった.またブラジャー着用時の乳房が硬い乳房に近くなり,両者の特性が似たものとして表れた.以上のように乳房振動を分析し,その特性をとらえることができた.乳房の振動特性は,ブラジャーの着くずれや着心地に関係する問題を含み,設計に欠かすことのできない要因である.ブラジャーの設計支援システムの中で,乳房の振動特性をどのように制御するかが重要な課題である.今後は胸部の3次元形状データのモデルを利用して,運動機能性のよいブラジャー設計の技術開発につなげたいと考えている.

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