著者
木下 奈々恵 小早川 健 松井 淳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SPT, セキュリティ心理学とトラスト
巻号頁・発行日
vol.2015, no.5, pp.1-6, 2015-05-07

テレビ番組の評判分析では,ツイッターに寄せられる番組に対するツイートを生かす事が近年制作の現場で求められており,とりわけ 「何が」 評価されたのかを正確に抽出し番組の評判分析に用いる事が信頼性の高い分析に不可欠となっている.毎日膨大な量の番組に対するツイートを人手で仕分けるのには限界があり現実的ではない.そのため,意見対象を多く抽出するための普遍性を持った抽出手法が求められている.そこで,本研究では番組に対する意見が述べられているツイートからの意見対象抽出をタスクとする.ここでの意見対象とは番組内容に関連した名詞のこととし,それらを多く抽出する目的で,過去時制を伴う評価語に着目した意見対象抽出手法を提案する.番組内容に関連した名詞の抽出数について,1) 評価語の時制を考慮せず,評価語を含む全てのツイートに着目した手法 2) 現在・未来時制を伴う評価語を含むツイートのみに着目した手法の 2 つの異なる手法との比較実験を行い,提案手法の有効性を明らかにする.
著者
平井 啓久 古賀 章彦 岡本 宗裕 安波 道朗 早川 敏之 宮部 貴子 MACINTOSH Andrew カレトン リチャード 松井 淳 中村 昇太
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

病原体が通常宿主特異性を持つために、宿主と病原体は頑健な宿主寄生体関係を示す。これを病態生理的発現型と見なすことができる。その特性を基盤にして、アジアの霊長類(特に多様性の高いテナガザル類ならびにマカク類)に焦点をあて、これらに感染する病原体(ウイルス(サルレトロウイルス)、細菌(ヘリコバクター)、寄生虫(マラリア原虫))との共進化を以下の項目からひもとく。(1)双方の遺伝子の分化機構を明確にする。(2)霊長類の生物地理学的分化との総合的見知から、病原体と宿主霊長類の双方の進化史を描く。(3)宿主応答機構ならびにゲノム内分化機構から宿主寄生体関係史を遺伝生理学的に明らかにする。
著者
松井 淳子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.1092-1093, 1994-12-25

第5回東京女子医科大学在宅癌治療研究会 平成6年7月30日 東京女子医科大学中央校舎中央校舎5階500番教室
著者
本間 真一 松井 淳 佐藤 庄衛 小早川 健 尾上 和穂 今井 亨 安藤 彰男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.160, pp.49-54, 2002-06-21
被引用文献数
11

NHKは,音声認識技術を利用したニュース番組の生字幕放送をすでに実現しているが,スポーツなどの生放送番組については,背景雑音や発話スタイル等の問題があるため,直接その番組音声に対してリアルタイムで音声認識を行うことは困難である.そこで我々は,「リスピーカー(re-speaker)」と呼ばれる話者を起用し,この話者が番組音声を聞きながらその内容を言い直し,その声を音声認識することにより生放送番組の字幕放送を実現した.本稿では,ソルトレークシティーオリンピックの生中継において実際に使用された生字幕放送ための音声認識システムと,新たに構築した言語モデルおよび音響モデルの概要を説明する.また,音声認識率やテストセットパープレキシティーなどをもとに,リスピーカーによる言い直しの効果について報告する.
著者
小田垣 孝 松井 淳
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1994

本研究の目的は、ガラス形成過程で見られる動的性質を統一的に理解し、ガラス化過程の本質を解明することにある。トラッピング拡散模型を発展させ、動的性質の総合的な理解、またそのモデルの基礎付けを行うこと、分子動力学シミュレーションによって、ガラス化過程における動的性質の変化を調べて、ガラス化過程の物理的理解を行うことを目指した。まずトラップされた運動およびジャンプ運動を考慮したトラッピング拡散模型の解析を行い、動的構造因子、一般化された感受率の温度依存性を求めた。主緩和時間が、Vogel-Fulcher則に従うことを示した。また、ノンガウシアニティーの温度依存性を求め、実験と定性的に一致する結果を得た。また、感受率の実部の対数に対してその虚部の対数をプロットするlog-コール・コールプロット法を開発した。二成分のソフトコア系の分子動力学シミュレーションを行い、動的構造因子、感受率の振動数依存性が、トラッピング拡散模型でよく再現されることを示すとともに、α-緩和の緩和時間がVogel-Fulcher則に従うこと、β-ピークはボソンピークと考えられること、速い過程が存在することを示した。格子点sを中心にした調和振動子を考え、さらに平衡位置sが二種類のストキャスティックな運動を行う理想3モードモデルを提案し、これらの運動が過冷却状態で見られる動的性質の特徴を再現することを示した。トラッピング拡散モデルの基礎付けを行い、活性化エネルギーが分布した活性化過程による緩和が、一般にトラッピングモデルで表されることを示し、持ち時間分布の各モーメントの発散から様々な特異温度を統一的に理解できることを示した。また、温度とエクセスエントロピーの積のガラス転移点における値からのずれが、適切なパラメーターであることを示した。