著者
齋藤 淑子 内藤 俊夫 久木野 純子 奥村 徹 関谷 栄 礒沼 弘 渡邉 一功 檀原 高 林田 康男
出版者
社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.70-75, 2004-01-20 (Released:2011-02-07)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

We report a 32-year-old female with eating disorder whose body weight was only 20kg. She was admitted to the hospital with severe low nutrition, low proteinemia, liver dysfunction, hypokalemia and hypoglycemia. On the third hospital day, she had a high fever and Campylobacter fetus subsp. fetus (C. fetus) was isolated from the blood. After treatment with meropenem (1g/day) intravenous drip injection, her condition improved.C. fetus sepsis is not common disease in Japan. A review of 37 cases of this disease in Japan revealed that the age range of adult patients was 20 to 60 years old. The male-to-female ratio was 4.6 to 1.0. Seventy-eight percent of the patients had underlying diseases which were composed of 11 patients with liver disease, 6 patients with blood dyscrasia and some with diabetes mellitus, heart disease, other malignant tumor and collagen disease. There was no case with eating disorder. All apparent sources of infection in Japan originate from eating raw food. Gastrointestinal symptoms were observed in only 16% of the patients. Recent recommendations for the treatment of C. fetus sepsis are to use gentamicin, imipenem and meropenem. Some strains of C. fetus have resistance to erythromycin, ciprofloxacin. The mortality of this infection is 14% in Japan.
著者
齋藤 淑子 内藤 俊夫 久木野 純子 奥村 徹 関谷 栄 礒沼 弘 渡邉 一功 檀原 高 林田 康男
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.70-75, 2004
被引用文献数
1

We report a 32-year-old female with eating disorder whose body weight was only 20kg. She was admitted to the hospital with severe low nutrition, low proteinemia, liver dysfunction, hypokalemia and hypoglycemia. On the third hospital day, she had a high fever and <I>Campylobacter fetus</I> subsp. fetus (<I>C. fetus</I>) was isolated from the blood. After treatment with meropenem (1g/day) intravenous drip injection, her condition improved.<BR><I>C. fetus</I> sepsis is not common disease in Japan. A review of 37 cases of this disease in Japan revealed that the age range of adult patients was 20 to 60 years old. The male-to-female ratio was 4.6 to 1.0. Seventy-eight percent of the patients had underlying diseases which were composed of 11 patients with liver disease, 6 patients with blood dyscrasia and some with diabetes mellitus, heart disease, other malignant tumor and collagen disease. There was no case with eating disorder. All apparent sources of infection in Japan originate from eating raw food. Gastrointestinal symptoms were observed in only 16% of the patients. Recent recommendations for the treatment of <I>C. fetus</I> sepsis are to use gentamicin, imipenem and meropenem. Some strains of <I>C. fetus</I> have resistance to erythromycin, ciprofloxacin. The mortality of this infection is 14% in Japan.
著者
岡田 隆夫 アレン ブルース 檀原 高
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.349-356, 2001-12-25 (Released:2014-11-12)
参考文献数
7

目的: 医学部を卒業しても医師国家試験に不合格となる, 特に成績の不良な学生をできるだけ早い段階で特定する方法を模索した. 対象と方法: 平成7年度から12年度までの6年間の6年生の卒業試験成績, および彼等の各学年での席次を調査した. また, 彼等の所属クラブも参考にした. 結果: 卒業試験における得点と席次との関係から卒業延期または医師国家試験に不合格となる確率が極めて高い (60-80%) 学生を特定することができた. 彼等の各学年における成績を遡及的に調べた結果, 彼等には臨床医学の知識よりも基礎医学の知識が不足している傾向が強く, BSLにおける自学自習のためには基礎医学の知識が重要であることが示唆された. 基礎医学と臨床医学の成績を総合して将来落ちこぼれる可能性の高い学生をピックアップする基準を設定した. 結論: 上記基準を用いることにより約80%の落ちこぼれ学生を4年生終了時点で捉えることができる可能性が示唆された.
著者
坂本 直治 杉原 栄一郎 朴 宗晋 福田 洋 礒沼 弘 饗庭 三代治 檀原 高
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.47-51, 2010 (Released:2010-03-25)
参考文献数
19
被引用文献数
3 2

目的:肺炎は一般臨床の場でよく遭遇する疾患であり,高齢者にとっては死因の上位を占めている.我が国は高齢化社会を迎えており,高齢者肺炎患者を診る機会も多い.そこで高齢者市中肺炎の死亡例を解析し予後因子の検討を行った.対象と方法:順天堂東京江東高齢者医療センター高齢者総合診療科に2005年1月から2006年12月までの間に入院を要した65歳以上の高齢者の一般市中肺炎患者200例を対象とした.これらの200症例を死亡群,治癒群に分け,入院時において早期に把握できる項目として患者背景,基礎疾患,身体所見,一般検査所見,胸部レントゲン所見,A-DROPを用いた重症度の比較検討を行った.結果:対象患者の死亡率は15%であった.平均年齢は死亡群の方が高く,入院までの期間も死亡群の方が長い経過を要していた.基礎疾患では脳血管障害,循環器疾患,認知症を多く認めたが,複数の基礎疾患を合併している症例が多くみられた.検査所見では死亡群の方が,総蛋白値,アルブミン値は低値,BUN値は高値であった.胸部レントゲン所見では死亡群のほうが陰影の広がりが大きい傾向がみられた.A-DROPによる重症判定では死亡群の方が重症,超重症例を多く認めた.考察:高齢者肺炎死亡例を検討したが予後因子として治療までの期間,総蛋白質値,アルブミン値などの栄養状態や,脱水などの臨床所見,胸部レントゲン所見の広がり具合が重要であった.A-DROPによる重症度判定は簡易に日常臨床の場で行うこともでき有用であると考えられた.
著者
岡田 隆夫 アレン ブルース 檀原 高
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.349-356, 2001

目的: 医学部を卒業しても医師国家試験に不合格となる, 特に成績の不良な学生をできるだけ早い段階で特定する方法を模索した.対象と方法: 平成7年度から12年度までの6年間の6年生の卒業試験成績, および彼等の各学年での席次を調査した. また, 彼等の所属クラブも参考にした.結果: 卒業試験における得点と席次との関係から卒業延期または医師国家試験に不合格となる確率が極めて高い (60-80%) 学生を特定することができた. 彼等の各学年における成績を遡及的に調べた結果, 彼等には臨床医学の知識よりも基礎医学の知識が不足している傾向が強く, BSLにおける自学自習のためには基礎医学の知識が重要であることが示唆された. 基礎医学と臨床医学の成績を総合して将来落ちこぼれる可能性の高い学生をピックアップする基準を設定した.結論: 上記基準を用いることにより約80%の落ちこぼれ学生を4年生終了時点で捉えることができる可能性が示唆された.
著者
檀原 高 岡田 隆夫 高宮 信三郎 藤岡 治人 大草 敏史 藤沢 稔 前田 国見 深沢 徹 榎本 冬樹 藤本 幸雄 高崎 覚 各務 正 木南 英紀
出版者
順天堂大学
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.502-508, 2004-01-30

平成15年6月6日に順天堂医学教育ミニワークショップが開催された.80名を越える教員が参加し,良質の多肢選択問題を作成するために討議を行った.会議に先立ち,平成14年度医師国家試験成績・共用試験のCBTと学内試験(基礎医学・臨床医学および卒業試験)との良好な正の1次の相関があることが示された(相関係数:0.65〜0.80).これらの結果が示すように,本学の学内試験は医師国家試験とCBTにとって良質な問題が作成されていることが示唆される.
著者
檀原 高 岡田 隆夫 建部 一夫 坂本 直人 富木 裕一 案浦 健 鈴木 千賀子 中村 真一郎 津村 秀憲 栗原 秀剛 小林 敏之 諫山 冬実 奥村 彰久 田村 剛 富野 康日己
出版者
順天堂大学
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.651-656, 2007-12

定例の順天堂医学教育ミニワークショップが,2007年6月1日に開催された.50名以上の教員が参加し適切な試験問題の作成のための討議を行った.午前のセッションでは,予め作成していただいた定期多肢選択問題をスモールグループで検討修正を行った.午後のセッションでは,基礎医学系教員にはCBTにおける順次解答4連問を,臨床医学系の教員には4年次および5年次の臨床実習における口頭試験問題を作成していただいた.