著者
西島 恵介 神山 文子 藤田 米春
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.57-58, 1997-09-24

推理小説を理解する場合には, 話のあらすじとなる論理的構造と, それを補完する様々な事実や登場人物の性格, 感情などが読者の知識体系と整合的に取り入れられたモデルを構築できることが必要となる。本報告では, 文献[1]の短編推理小説を事例とし, その論理構造を抽出し, 分析を行なった。また, 登場人物の感情が論理構造に影響を与え, 推理がなされている事に関して考察を行なった。
著者
藤田 米春 三好 聡 西島 恵介
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.15(1995-CH-029), pp.7-12, 1996-01-27

本報告では、論理と感情が縦横に絡んだ文書である短編推理小説を事例にとり、論理と感情を含む文書における人間の思考・行動課程をシミュレーションするための、文書の構造データ化について述べる。まず、推理小説において出現する情報を分析し、設定情報、登場人物の知識、読者に期待される知識の3種に分類し、また、こらの情報の提示形態についても分析している。さらに、これらの情報の間に成り立つ、時間的順序関係、因果関係、含意関係について述べている。これらの分析に基づき、それぞれの情報の構造的表現法について検討している。
著者
西島 恵介 神山 文子 藤田 米春
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.110(1996-CH-032), pp.7-12, 1996-11-15

本報告では,短編推理小説において,明示的に現れる情報の論理的関係の抽出について述べる.これまでに,論理と感情を含む文書を理解するための,文書の構造データ化を行なっている.今回,文書理解に必要な明示情報の論理的関係を抽出した.特に,時間的順序関係,因果関係,含意関係,等に関して検討を行なった.
著者
神山 文子 西島 恵介 藤田 米春
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.11, pp.23-28, 1998-01-31
被引用文献数
1

我々は,より柔軟な自然言語処理を実現するために情緒的要素を含む文書である小説や物語などの計算機による自動理解の研究を進めている.人が情緒的要素を含む文書を理解する場合には明示されている言語情報から作成される論理的構造とそれを補完する様々な命題,常識,登場人物の心理などが読者の知識や感情に整合的に体系づけられなければならない.現在,我々は,短編推理小説を例にとり記述されている文章から小説の論理的構造の自動構築を目指して研究を進めている.本報告では,小説の記述から論理構造を構築するための方法として文中から因果含意を表す語を手掛かりとして,因果含意関係にある文の自動抽出およびその抽出結果の分析について報告する.The aim of our study is an automatic understanding of documents such as novels and stories which include emotions, because understandings of such documents are indispensable for flexible natural language understandnings. In order to understand such a document, a logical structure obtained from the original text has to be supplemented by various propositions representing commonsense and mental states of a characters in the text, and consistently systemaitized into the logical structure of a reader's knowledge. Currently, we examined an automatic extraction of the cause and effect relations from an original text for construction of its logical structure, utilizing clue words representing those relations .We also describe some analyses of the extraction results.
著者
森田 均 藤田 米春
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.327-334, 2001-12-01 (Released:2008-10-03)
参考文献数
33
被引用文献数
2 2

Digital technologies have revolutionized textual practices. How does language on computer screen work differently from language on the page? We analyze the potential of new forms of text, new forms of rhetoric, and new approaches to literary theory.
著者
藤田 米春 徃住彰文 小方 孝 太田究三郎 赤星 哲也 森田 均
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.5, pp.45-52, 1999-01-22

本報告では、日本認知科学会の中に設立した研究分科会「文学と認知・コンピュータ」の設立趣旨、研究分野、研究手法、設立までの経緯・活動等について述べ、今後の展望と「人文科学とコンピュータ」研究会の新しい展開への期待を述べる。In this report, we describe prospect, research areas, research methods and activity of the special interest group "Literature in Cognition and Computer" and mention an expectation of new development of the SIG:Computer and Humanity.
著者
神山 文子 西島 恵介 藤田 米春
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.60-61, 1997-09-24
被引用文献数
1

我々は, 短編推理小説を例にとり計算機による小説の自動理解の研究を進めている。計算機に小説を理解させる場合には, 明示されている言語情報から作成される論理的構造を, 読者が持っている常識, 登場人物の心理等の様々な命題によって補完し, 統合的な論理的体系を構築する必要がある。言語情報から作成される論理的構造は, 文の因果・含意関係によって表現されることが多く, これらを文章間で連鎖することで, 文章全体の論理的体系の構築が可能になると思われる。本報告では, 文中から因果・含意を表わす語を手がかりとして, 因果・含意関係(以下, このような関係を「因果的関係」と呼ぶ)にある文の抽出と分析について述べる。
著者
西島 恵介 神山 文子 藤田 米春
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第55回, no.人工知能と認知科学, pp.57-58, 1997-09-24

推理小説を理解する場合には, 話のあらすじとなる論理的構造と, それを補完する様々な事実や登場人物の性格, 感情などが読者の知識体系と整合的に取り入れられたモデルを構築できることが必要となる。本報告では, 文献[1]の短編推理小説を事例とし, その論理構造を抽出し, 分析を行なった。また, 登場人物の感情が論理構造に影響を与え, 推理がなされている事に関して考察を行なった。
著者
西島 恵介 神山 文子 藤田 米春
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語
巻号頁・発行日
vol.98, no.441, pp.49-54, 1998-12-04

本報告では, 推理小説の記述の感情を含めた論理的関係を表すネットワークを作成し, 論理的構造や常識について考察する。推理小説に現れる情報を, 共通語彙, 設定・定義, 明示的常識, 非明示的常識の4つに分類した。また, 常識の抽出について検討を行なった。さらに, これらの情報を時間的順序関係, 因果関係, 含意関係を用いてネットワーク化し, 論理マップを作成した。
著者
大田 友一 尾野 徹 秋道 慎志 藤田 米春 井上 誠喜 斎藤 英雄 北原 格 大城 英裕 藤野 幸嗣 金出 武雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.633, pp.17-22, 2001-02-15
被引用文献数
4

現実空間を多数のビデオカメラで撮影した映像を統合して仮想化現実空間を構成し、臨場感の高いコミュニケーションを可能にすることを目指して進めているプロジェクトについて述べる。多数の2D映像と、それらを加工することにより構築される3Dモデルを、CV技術とCG技術を駆使してシームレスに統合することにより、受け手の視点選択の自由度と実時間性を両立させた自由視点映像スタジアムを開発していく。特に、多数の固定カメラと少数の可動カメラの併用により画質を飛躍的に向上させる技術を開発するとともに、現実のスタジアムの空間に複数のカメラを設営した大規模な実験を行うことによって、実用化のために要求される開発課題の検討を実証的に進めている。
著者
三好 聡 神山 文子 西島 恵介 藤田 米春
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.12, pp.25-30, 1997-01-24

推理小説理解を行うためには、登場人物の思考過程の解析が必要である。本報告では、感情シミュレーション・システムの手法を適用した解析法について提案する。感情シミュレーション・システムは人間の思考過程を3つの処理部に分けることにより構成している。主人公が感情を発生した時に、これらの処理部がどのような処理を行うかについて考察する。具体的には、どのような時感情が発生するか、感情がその後の思考にどのような影響を与えるかについて述べる。This paper proposes an application of a simulation method of emotion to analysis of hum processes of thought and behavior in understanding a detective story. The simulation system is composed of three modules, a situation processing module, emotion processing and a planning module. Based on this system, we describe generati〓 processes of emotions of a protagonist in various situations of a story and several influences 〓 generated emotion on his later thoughts and behaviors.
著者
森田 均 藤田 米春
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第18回全国大会(2004)
巻号頁・発行日
pp.142, 2004 (Released:2006-02-11)

翻訳・翻案、朗読、映像化された文学作品は原テクストの解釈を明示化したものと考えられる。本研究では、これらの解釈を試作したハイパーテキストの評価に用いることにより、文学作品のハイパーテキスト化にあたっての指標を確立させる研究へと発展させることが可能であることを示す。