著者
春髙 裕美 青山 優子 白澤 早苗 谷口 幹也 中山 智哉 城 佳世 大迫 秀樹 古城 和子
出版者
州女子大学 : 九州女子短期大学
雑誌
九州女子大学紀要 (ISSN:18840159)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.25-38, 2014

本稿では、本学人間発達学専攻で展開している取得免許種毎の、学生ボランティア事業「グリーンティーチャー事業」の一つである、幼稚園・保育所ボランティア事業の取り組みについて現状を分析し、その課題の検討を行った。平成24年度後期から開始し、現在までに3クールが終了し、延べ153名の学生が参加し、かつ15園に学生ボランティアとして派遣された。 また本事業では、学生の実践力向上のため事前事後指導を行っている。特に事後指導では、学生の学びの振り返りを実施するとともに、より良い事業へしていくために学生への事後アンケート調査を実施している。アンケート調査の結果から学生の本事業に対する満足度は高く、一定の学習成果も見られた。しかしながら、今後、組織的な取り組みを行うためには、指導体制の充実と低意欲の学生に対する支援の在り方の2つの課題が明らかとなった。
著者
谷口 幹也
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.245-257, 2006

本論文では,「今を生きる私」の多層性に着目した美術教育の重要性を提案している。「近代の自由な個人」に関する検討を行った後,砂澤ビッキ,川俣正ら二人の作家の営為の比較から,美術教育における主体イメージの変更の必要性を導きだしている。そこで「アイデンティフィケーション」に着目することを通して,美術における体験を「境界空間」として問いただし,他者とともに新たな現在を創る協働作業に取りかかるための基礎的な場として,美術教育を再定義する必要があると結論付けている。
著者
橋本 泰幸 佐々 有生 山木 朝彦 谷口 幹也 山田 芳明 芳賀 正之
出版者
鳴門教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

本研究では,徳島県下の伝統文化の調査を行い,その成果をもとに徳島県の伝統文化を学べる文化施設をデータベース化を行う。そして,海外の伝統文化の継承と教育に関してカンボジア王国で調査を行い,日本国内の状況とを比較検討し,文化創造からの視点での文化継承と教育活動の重要性を提言するにいたった。また,以下のテーマに関する考察が本研究において行われた。美術館における鑑賞教育の観点から地域と芸術の連携に関する研究。大竹拙三を中心に地域社会における美術教育実践家の足跡に関する調査研究。鑑賞教育における身体性に関する研究。また,「生きる力」を育む美術教育プログラム及びネットワークの開発にあたって,研究究組織全体の取り組みとして,鳴門市,大塚国際美術館,鳴門教育大学の三者の連携による「地域文化財教育活用プロジェクト」を実施した。本プロジェクトによって,美術教育ネットワーク構築のための基盤がつくられ,大学と,地方自治体,私立美術館の共同運営によるワークショップ等の事業を行い,その成果として,教員が活用するための美術教育実践例が提案されるに至った。そして,本研究の成果を公開し,広く活用するためのWeb版の美術教育センターが構築された。