著者
鈴木 佳子
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.123-152, 2016

本稿は2015年を中心に観察されたドル/円スワップ・スプレッドの理論値からの乖離(ベーシス, またはジャパン・プレミアム)の要因として, ドル調達の構造的な不均衡と市場リスクに着目し分析を行った。アベノミクス下で量的・質的金融緩和が推し進められた同期には, 円からドルへの交換ニーズが平均的なスワップ取引の出来高や海外勢のドル供給余力に対して過大となり, 需給バランスがドル不足に偏り, 結果としてベーシスが拡大した可能性がある。またドル/円相場の円安方向へのボラティリティ上昇は円資金の担保価値を低下させベーシスの拡大を招きやすい。
著者
鈴木 佳子
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
2016

本稿は2015年を中心に観察されたドル/円スワップ・スプレッドの理論値からの乖離(ベーシス, またはジャパン・プレミアム)の要因として, ドル調達の構造的な不均衡と市場リスクに着目し分析を行った。アベノミクス下で量的・質的金融緩和が推し進められた同期には, 円からドルへの交換ニーズが平均的なスワップ取引の出来高や海外勢のドル供給余力に対して過大となり, 需給バランスがドル不足に偏り, 結果としてベーシスが拡大した可能性がある。またドル/円相場の円安方向へのボラティリティ上昇は円資金の担保価値を低下させベーシスの拡大を招きやすい。