著者
中神 正康 高津 哲也 松田 泰平 高橋 豊美
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.818-824, 2000-09-15
被引用文献数
10 8

マコガレイ稚魚の主要餌生物の変化とハルパクチクス目の雄成体に偏った捕食を検討した。1996年5-7月, 1997年5月の岩部漁港ではハルパクチクス目のHarpacticus sp.が多く捕食されていた, 1997年5月の七重浜沖ではHalectinosoma sp.が主に捕食されていた。1996年8月以降体長30mmを超えると主要餌生物は, 小型底生甲殻類や多毛類に変化した。ハルパクチクス目の雄成体に偏った捕食は, サイズ選択ではなく繁殖期に雄の行動が活発化し, 捕食され易くなった結果と考えられた。
著者
甲本 亮太 工藤 裕紀 高津 哲也
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.615-630, 2011-09-20 (Released:2012-12-27)
参考文献数
45

秋田県沿岸におけるハタハタ仔稚魚の水深別分布と摂餌生態を調べるため,2009年2-5月に仔稚魚の分布密度と食物組成および餌サイズ組成を調査した。仔稚魚は水温7.3-12.2°Cの底層に分布し,水深0.5-5 m の産卵場から個体発生的に水深60 m 以深に移動した。また稚魚は,水温13.2°C以上の底層には分布しなかった。ハタハタの孵化仔魚は脊索長が約12 mm あり,他の海産魚類の仔魚に比べて口器および形態が発達した段階で孵化していた。体長12-30 mm の仔魚の餌は浮遊性あるいは底生性のカイアシ類コペポダイトが高い割合を占め,40 mm 以上ではアミ類が優占した。コブヒゲハマアミはハタハタ稚魚の成育場に同期的に出現し,他の浮遊性あるいは底生性の甲殻類に比べて大型であることから,稚魚の重要な餌生物の一つであると考えられた。