著者
内田 育恵
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.123, no.5, pp.333-338, 2020-05-20 (Released:2020-06-05)
参考文献数
14
被引用文献数
1

団塊の世代がすべて75歳以上になる2025年には, 認知症有病者数は最大730万人, 高齢者の5人に1人が認知症になると推計されている. 認知症は '誰もがなり得るもの' で '多くの人にとって身近なもの' ととらえられている. 本稿では,『認知症のある高齢難聴者において, 補聴器導入により認知機能低下を予防することは可能か? 』『脳の病理変化があっても認知症症状を顕在化させないはたらき― '認知予備能' と聴覚に関連はあるか? 』という2つのリサーチクエスチョンを取り上げた. 認知障害のある症例を対象として補聴器導入の効果を取り扱った6本の研究では, 結果は必ずしも一定しない. われわれが国立長寿医療研究センター・もの忘れセンター受診高齢難聴者を対象に行った, 補聴器6カ月間貸し出し前後の Mini-Mental State Examination(MMSE) を比較した検討では, 補聴器導入前 MMSE は 20.26±5.23点 (range 4-27), 導入6カ月後 MMSE は 20.81±4.38点 (range 9-27) と, 統計学的に有意差を認めなかった. 死後脳の解剖により, 脳内の神経病理変化があっても, 生前認知症の臨床症状を示していなかった例が1980年代後半から報告されるようになり, 病理変化に拮抗する何らかのメカニズムがあると考えられている. そのひとつが認知予備能 (cognitive reserve) で, もともと持っている認知プロセスや代償プロセスを駆使して, 病理学的なダメージの影響を緩和する能力と考えられている. 難聴があると劣化した聴覚入力を処理するために, 知覚処理以外の認知プロセスに利用できる認知資源が減ってしまい, 認知予備能が低下するという関係性が示唆されている. 認知症になっても健やかに安心して暮らせる社会の実現のために, 聴覚からのアプローチの重要性は増している.
著者
山本 修子 南 修司郎 榎本 千江子 加藤 秀敏 松永 達雄 伊藤 文展 遠藤 理奈子 橋本 陽介 石川 直明 加我 君孝
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.122, no.8, pp.1118-1126, 2019-08-20 (Released:2019-09-05)
参考文献数
12
被引用文献数
1

2017年に成人人工内耳適応基準が改定され, 高度難聴例が追加となった. そこでわれわれは当院成人人工内耳例から, 新基準で新たに人工内耳の対象となる症例の臨床像の解明とその装用効果の検討, 特例として適応を検討すべき症例の解明を目的に研究を行った. 当院で人工内耳埋込術を行った18歳以上の症例を対象に, 術前聴力データが従来の基準に該当する「旧基準群」, 新たに追加された基準に該当する「新基準群」, どちらにも該当しない「特例群」に分類した. 各群について, 手術時年齢, 発症時期, 難聴の原因・病態, 術後語音聴取能を調べた. 新基準群は全例が言語獲得後発症で, 原因不明の進行性難聴が大多数を占めた. 術後語音聴取能は新基準群と旧基準群は同等の結果であった. 特例群のうち非術耳の術前語音明瞭度が良好であった2例は常用に至らなかった. 視覚障害合併者は非合併者と比較して語音聴取能が良い傾向にあった. 新基準群の術後聴取能は旧基準群と同等で, 新適応基準により, 言語獲得後発症の進行性難聴患者の病悩期間を短縮できる可能性が示唆された. 特例群の中で Auditory Neuropathy および言語獲得後発症の視覚障害合併例に人工内耳が有用であった. 良聴耳に新基準も満たさない程度の残存聴力がある症例の非良聴耳に人工内耳を行った場合, 従来のリハビリテーションでは限界があると考えられた.
著者
渡嘉敷 亮二 平松 宏之 本橋 玲 品田 恵梨子 井上 瞬
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.114, no.5, pp.491-497, 2011 (Released:2011-09-10)
参考文献数
14
被引用文献数
1

音声障害の診断と治療は特に見た目の異常がない場合, 耳鼻咽喉科医にまだ広く知られているとはいえない. 本稿では診断と治療に関して一般耳鼻咽喉科医にはなじみが薄いもの, と同時に新しい知見について紹介する. 声帯に異常が見られない音声障害には, 機能性発声障害や痙攣性発声障害がある. 前者の治療には積極的に耳鼻咽喉科医がかかわるべきもので, 見た目の異常がないことで治療不要との判断をしてはならない. 後者は声帯筋の局所性ジストニアであり, 的確な治療により改善するため, 疾患についての認識と理解が必要である. 老人性声帯萎縮による嗄声は, 日常生活において乾燥の回避や唾液分泌を促進する工夫, 声を積極的に使うことで改善へ向かう. 音声障害の外科的治療は声帯ポリープや声帯麻痺など疾患によりその方法も多彩であるが, いずれにおいても内視鏡の進歩により外来での日帰り手術の適応が広がった. 声帯ポリープ摘出術や声帯萎縮・片側声帯麻痺に対する声帯内注入術は, 喉頭の麻酔を十分に行えば, 内視鏡下での微細な手術が外来で可能である. ただし片側声帯麻痺に対しては, 確実に良い声を得るためには入院での披裂軟骨内転術が望ましい. 音声障害は特徴的な声や声帯の動きといった動的情報が診断に重要である. われわれはweb上でホームページを立ち上げ音声障害に関する情報を発信している.
著者
久我 むつみ 池田 稔 久木元 延生 安孫子 譲
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.101, no.11, pp.1321-1327, 1998-11-20 (Released:2008-03-19)
参考文献数
12
被引用文献数
4 5

本研究は顔面神経麻痺の発症と肉体的および精神的ストレスの間に,何らかの関連性が存在するか否かを検討することを目的に行われた.対象は発症7日以内に日本大学医学部附属板橋病院耳鼻咽喉科外来を受診した顔面神経麻痺患者55例(男性23例,女性32例):Bell麻痺32例,Ramsay Hunt症候群23例である.初診時に麻痺発症前の1週間に肉体的あるいは精神的ストレスが存在していたかを問診した.また精神的ストレスに関して,新名の心理的ストレス反応尺度(Psychologi-cal Stress Response Scale 50 Items Revised:以下PSRS-50R)に従った問診も行った.肉体的あるいは精神的ストレスの有無についての問診では52例の症例で回答が得られた.麻痺発症前の1週間に肉体的疲労を感じていた症例は76.9%(40/52例)と高く,肉体的ストレスと顔面神経麻痺の発症の間には何らかの関連性が存在する可能性が推察された.一方精神的ストレスを有していたと回答した症例は51.9%(27/52例)であった.またPSRS-50Rによる精神的ストレスに関する問診の結果では,顔面神経麻痺患者の発症前の心理的ストレスレベルが非常に高いという結果は得られなかった.初診時の麻痺の程度と麻痺の経過および予後に影響を与える因子について,肉体的•精神的ストレスに関する問診結果を含めて重回帰分析を行った.その結果,発症前に肉体的疲労を有していたと回答した症例の方がNETが異常値を示しやすく,神経障害程度が高度であるという結果が得られた.
著者
堀口 申作
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.1-82, 1966 (Released:2008-03-19)
参考文献数
157
被引用文献数
4

The eipharyngeal cavity, which is situatedbehind the nasal cavity, is often affected by infla-mmation which is not always noticed even by thepatient himself. This inflammation is also diffi-cult to discover by routine observation methodssuch as posterior rhtnoscopy or epipharyngealendoscopy. The only method of ascertainingthis inflammation is the direct method ; touchingthe epipharynx wall, especially the backside ofthe soft palate, directly with a cotton applicator.If there exists inflammation in the epipharynx, the patient feels severe pain and sometimes evenbleeding is seen as a result of slight rubbing ofthe wall. The smear which is made from thisinserted cotton applicator shows the approximatedegree of inflammation.The exact diagnosis of epipharyngitis can bemade only by this direct procedure. Also by thisprocedure, many cases of epipharyngitis whichusually show no local symptoms are found.
著者
永井 知代子
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.123, no.5, pp.321-327, 2020

<p> 発話障害の責任病巣は, 大脳, 神経伝導路および小脳・大脳基底核, 構音器官の3つのレベルに分けられる. 高次脳機能障害による発話障害は, このうち大脳レベルの障害により生じる.</p><p></p><p> 高次脳機能とは, 脳機能のうち, 単純な運動・感覚以外の機能を指す. 言語や記憶, 遂行機能などに区分されるが, 失語は言語の障害であり, 特に内言語 (思考に用いられる言語) の障害である. したがって, 音声言語だけが障害されるということはなく, 読み書き障害も伴う. 失語は, 非流暢な発話を特徴とする運動失語と, 流暢だが言語理解障害が主体の感覚失語に分けられる.</p><p></p><p> 発語失行には2つの解釈がある. ひとつは, 運動失語の非流暢な発話の特徴のことであり, 広義の発語失行である. もうひとつは, 失語ではないが発話特徴は運動失語と同等であるものをいい, 純粋発語失行という. 狭義の発語失行といえば後者を指す. 日本では, 失構音・純粋語啞も純粋発語失行と同じ意味で用いるが, 欧米の専門書では, 失構音は重度の構音障害, 純粋語啞は重度の発語失行を指すと記載されており, 注意が必要である.</p><p></p><p> 発語失行の特徴は, ① 途切れ途切れの発話, ② 一貫性のない構音の歪み, ③構音運動の探索と自己修正, ④ 発話開始困難・努力性発話, ⑤ プロソディ障害とまとめられる. 特に①②は構音障害との鑑別において重要である. 発語失行は発話運動のプログラミング障害と定義され, 発語における3過程, 音韻符号化・音声符号化・運動実行のうち, 2番目の音声符号化過程の障害と説明される. これは音素レベルの発話運動プランの障害であり, 主に声道の状態変化などの体性感覚情報を用いたフィードバック制御の障害と考えれば, 中心前回のほか, 運動前野・島・中心後回など複数の領域の機能低下で生じると考えられる.</p><p></p><p> 近年話題の関連疾患として, 小児発語失行, 進行性発語失行がある. 耳鼻咽喉科を受診する場合があり, 注意が必要である.</p>
著者
正木 義男 古川 朋靖 渡辺 道隆 市川 銀一郎
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.102, no.7, pp.891-897, 1999-07-20 (Released:2010-10-22)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

はじめに: 鼻副鼻腔手術後のガーゼ抜去時に患者が失神様の発作を起こすことがある. この状態は神経原性失神の1つである三叉・迷走神経反射が原因と言われている. 三叉神経が刺激されることにより, 迷走神経が反応して心拍数, 血圧が急激に低下する現象であるが, 我々は疼痛や緊張で上昇するアドレナリン (Adrenaline, 以下Adr. と略す) に着目し, ネコ10匹を使用して迷走神経反射におけるAdr. の効果を調べた.目的: 迷走神経刺激時にAdr. が脳血流に及ぼす影響を調べる.対象と方法: 実験には成猫10匹を用いた. 頸部で迷走神経を露出し, 末梢側に白金電極を装着した. さらに頭部を30度挙上した. コントロール群 (迷走神経を1分間電気刺激). Adr. +神経刺激群 (Adr. を30秒間静注した後, 迷走神経を1分間電気刺激) の2群に分け, 刺激前後の前庭神経核, 下オリーブ核, 小脳室頂核の脳血流量, 及び心拍数, 動脈圧を比較した. 脳血流の測定には水素クリアランス法を使用した.結果: コントロール群, Adr. +神経刺激群ともに刺激前と比較し, 刺激後は有意に脳血流量が低下した. さらに, 両群の脳血流量の変化を比較したところ, いずれの部位においてもAdr. +神経刺激群の方が, コントロール群と比較し有意に脳血流量が低下していた. 心拍数, 動脈圧についてはコントロール群は刺激後有意に低下したが, Adr. +神経刺激群では, より大きな脳血流量低下があったにもかかわらず有意な変化はなかった.考察: Adr. +神経刺激群ではAdr. のβ2作用で末梢欠陥抵抗が低下し, 迷走神経を電気刺激した際に, より大きな脳血流量低下が起きたのではないかと考えられた. この結果より疼痛や緊張で上昇したAdr.が, 三叉・迷走神経反射による脳血流量低下を増強しているのではないかと考えられた.
著者
小林 万純 柘植 勇人 三宅 杏李 曾根 三千彦
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.121, no.10, pp.1273-1278, 2018

<p> 両耳聴の意義に対する認識が高まり, 補聴器も人工内耳も可能であれば両耳聴を目指す方向に向かっている. 今回, 装用前の語音弁別能は不良であったが, 両耳装用後に実用レベルに達した症例について検討した. 耳鳴を主訴とした両側水平性感音難聴の2症例で, 語音弁別能は初診時左右それぞれ30~55%であったが, 1年後には両耳装用下の音場検査にて各々80,95%という結果が得られた. これは周波数ごとに圧縮を変更しながら十分なファンクショナルゲインを確保したことと, 優れた両耳聴効果に起因するところが大きいと思われる. そして, 補聴器の調整を適正に行い十分な聴能訓練を行うことで, 補聴器の効果をより発揮できると考える.</p>
著者
岡村 陽介 武岡 真司
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.116, no.6, pp.673-678, 2013-06-20 (Released:2013-08-28)
参考文献数
36

血小板は, 血液凝固系と連動した巧妙かつ複雑な止血機構を有しており, これらすべての機能を人工系で模倣することは非現実的といっても過言ではない. 感染の危険性がなく長期間保存可能な血小板代替物として, 生体投与可能なナノ粒子に活性化血小板を認識できる分子 (フィブリノーゲンγ鎖C末端ドデカペプチド, HHLGGAKQAGDV: H12) を担持させることで, それが血管損傷部位へ特異的に集積して血栓形成を誘導する起点となり, 集積したナノ粒子によって出血部位を充填し止血能を補助できるとの発想に基づいて, 極めて単純な血小板代替物を設計した. さらに, 血小板凝集を惹起するアデノシン5'-二リン酸 (ADP) をリポソームの内水相に封入することで止血能を増幅させることにも成功している.
著者
將積 日出夫 渡辺 行雄 丸山 元祥 本島 ひとみ 十二町 真樹子 安村 佐都紀
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.106, no.9, pp.880-883, 2003-09-20 (Released:2008-03-19)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

(目的)Meniett20Rはメニエール病の携帯型中耳加圧治療器具である,本論文では,本邦で初めてMeniett20Rを薬物療法に抵抗する難治性めまいを反復し,人退院を繰り返す高齢メニエール病患者に対して用い,めまいに対する治療効果を報告した.(方法)対象は,高齢重症メニエール病患者2例であった.Meniett20Rによる治療開始から1年間の経過を評価した.(結果)治療開始からめまい発作消失までは約3カ月であり,めまい係数からいずれも改善と評価された.(結論)Meniett20Rは,鼓室換気チユーブ留置術を必要とするが,めまい制御に対する有効性が期待でき,簡便で安全性が高い.したがって,薬物療法に抵抗する重症メニエール病に対する治療方法の選択肢の一つとなる可能性がある.
著者
三輪 高喜
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.121, no.8, pp.1043-1050, 2018-08-20 (Released:2018-09-11)
参考文献数
44
被引用文献数
1

嗅覚もほかの感覚と同様, 加齢とともに低下する. 視覚ならびに聴覚と比べて嗅覚の低下は日常生活における支障度は高くはないものの, 生活上の支障にさらされる危険性をはらむとともに, 食と深くかかわる感覚であるために栄養や生活の潤い, 楽しみに影響を及ぼす. 嗅覚低下のリスクファクターとして, 加齢と男性であることがすべての調査で指摘されており, それ以外に鼻副鼻腔疾患の既往, 喫煙, 生活習慣病などが挙げられている. 加齢に伴う病理変化は, 末梢の嗅神経細胞から中枢の嗅覚野まですべての嗅覚経路で表れる. 加齢に伴う嗅覚低下における問題点は, ① 日常生活上の危険,支障を抱えること, ② 自身の嗅覚低下に気付いていないこと, ③ アルツハイマー病やパーキンソン病など神経変性疾患の前駆症状であることが挙げられる. 加齢に伴う嗅覚低下を改善することはできず, 眼鏡や補聴器のような補装具もないため予防が重要である. 予防としてはリスクファクターの回避に加えて, 適度な運動が効果を示すことが報告された. また, 近年, 欧州で行われている嗅覚刺激療法が嗅覚低下の予防に効果を示すかもしれないが, 今後の研究が待たれるところである. 耳鼻咽喉科医としては, 嗅覚低下を有する高齢者を診察する際には, まず, 鼻副鼻腔炎など原因となる疾患を鑑別した上で, 原因と思われる疾患が明らかでない場合は, 神経変性疾患の存在も考慮すべきである. また, 治らないとしても患者の抱える危険や日常生活の支障, 心理的な変化を理解する必要がある.