- 著者
-
田中 保
- 出版者
- 公益社団法人 日本農芸化学会
- 雑誌
- 化学と生物 (ISSN:0453073X)
- 巻号頁・発行日
- vol.49, no.3, pp.187-192, 2011-03-01
- 参考文献数
- 30
- 被引用文献数
-
1
食べる胃腸薬といわれるキャベツやダイコン,春の七草に含まれるナズナ,スズナ,スズシロ(ダイコン)など,胃腸に良いとされる食物にアブラナ科の植物は多い.アブラナ科の植物を生で食べると,植物酵素のホスホリパーゼDと消化酵素のホスホリパーゼA<sub>2</sub>の作用で生理活性脂肪質のリゾホスファチジン酸(LPA)が生じる.消化管への野菜の効果にLPAが関与する可能性を論じる.